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嬉野温泉シーボルトの湯

(レトロな嬉野温泉シーボルトの湯)

今夜は嬉野温泉ホテル光陽閣に泊まっている。出張一日目で、JRで武雄温泉まで来て、JRバスで嬉野温泉には午後3時過ぎについた。ホテルの場所が判らず、荷物もあったので、バスセンターからタクシーに初乗り区間で着いた。

嬉野温泉に新名所が出来た。この4月1日にオープンしたばかりの、「嬉野温泉シーボルトの湯」である。NHKのお昼の番組で紹介されていた。以前に来たとき大正時代の古湯温泉が再建されるとして、塩田川のほとりが整地されて看板が出ていたのを思い出す。

古湯温泉は江戸時代、蓮池藩の湯治場が元で、シーボルトが訪れた温泉として知られていた。版籍奉還によって地元の有力者の共同経営となって続けられていたが、大正11年(1922)正月の大火で全焼し、2年後にドイツ人建築家の設計で西洋建築の公衆浴場として再建され、家庭に風呂が無かった昭和40年頃まで公衆浴場として賑わった。1996年、利用客の減少で閉鎖されていたが、地元の要望を受けて「シーボルトの湯」として大正時代の西洋建築の意匠のままに再建されて、嬉野温泉の新名所としてオープンしたものである。

さっそくホテルでタオルを借りて出かけた。塩田川の赤い橋を渡って温泉公園を行くとすぐそこに「シーボルトの湯」の新しい建物が見えている。建物はレトロな洋風建築で嬉野温泉街に似合いそうである。もう一度橋を渡って、料金400円払って入った。エントランスホールが吹き抜けになっていて気持がよい。

浴室は設備がまことにシンプルである。昔の公衆浴場には余分な施設は何もなかったから、あえてシンプルにしたのだろう。銭湯なら壁いっぱいに富士山の絵でも描くのだろうが、変りに小さくタイル絵で塩田川上流の轟の滝が描かれていた。泉質は加水と書かれていたが、嬉野温泉のとろりとした感触が少なく、湯の温度もややぬるくて、以前に入った元湯とは随分違った。毎日汗を流しに入るならこちらの方が良いかもしれないが、温泉目当てに来るならば少し物足りないかもしれない。自分はホテルに帰ってとろりとしたホテルの湯に入り直した。


(シーボルトの湯浴室)

時間帯のせいであろうか、客が少なくて、浴室に人がいなくなったので、浴室内の写真を取ってきた。湯上りに中を見学して回った。2階は休憩室があり、食堂は無いけれども近くの幾つかの食堂から色々なものが出前できるという。このシステムは斬新で面白い。ベランダへ出ると足下の塩田川と温泉街が一望に出来て眺めが最高であった。

貸切湯が5箇所もあって、現代はお年寄りなどを介護しながら入れるのに必要なのだろう。大人5人までで2000円だから、随分割安であった。
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