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川勝知事の凍霜害状況視察




(庭の鮮やかなビオラの花-小振りのパンジーをビオラというらしい)

小学校の同窓会が10日にあるので、明日故郷へ帰る。金谷では自分のいない間に茶まつりがあって、二人の孫にお祭りの半被を着せるのだと、かなくん、まーくんの親たちが張り切っている。子供たちが集まるというが、残念ながら自分は不在になる。半月ほど前に、予定がダブっていることに気付いたが、同窓会を優先した。

金谷茶まつりは、隔年に一番茶前のこの時期に催されて、茶の生産農家はお茶の準備に忙しくて、茶まつりに出てはおられないといわれ、生産者を除いた、片手落ちの茶まつりと皮肉られる。竹下内閣のときに出た故郷創生資金1億円を使って、旧金谷町内に6つの屋台が作られ、その時から金谷茶まつりは賑やかさを増した。ただ、30年ぶりといわれる3月30日の凍霜害で、茶まつりどころではないという状況にあるけれども、中止の声は出なかった。新聞等の報道が6日になったために、もう準備もほぼ終っていて、中止も出来ないのだろう。このこと自体、茶まつりにお茶の生産農家がほとんど入っていないことを示しており、また、これほど茶産地の真ん中にあっても、報道機関が口をつぐむと一般の人にはその被害状況は全く伝わらないことがよく分かる。

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今朝の地方紙に川勝靜岡県知事がようやく凍霜害を受けた茶園を視察したというニュースが出ていた。「凍霜害調査に総力」と見出しがあり、「地域によってばらつきがあるが、一部ではかなりひどい被害になっている」と懸念を示したという。被害があってから10日近く経って、現場に立ち、周りのお役人から説明を受けた知事の認識としてその位がやっとなのだろう。この記事を読んでいて、東国原宮崎県知事が、鳥インフルエンザの騒ぎの真っ只中に、側近が止めるのも振り切って出かけて、現場に立った姿を思い浮かべた。今から考えると、東国原知事の人気を一気に上げたパフォーマンスであった。

残念ながら川勝知事の視察は、お役人に導かれて、やっと重い腰を上げたとしか映らず、一般県民はもとより、お茶の生産農家にさえ、感動を呼ぶことにはならなかった。凍霜害のあった翌日に、プレスを引き連れて、茶園に被害状況を視察に行ってくれていたならば、こんな他人事のような感想ではなかったはずだし、知事の行為と言葉は、多くの茶の生産農家に感動を与え、感謝されたに違いない。川勝知事の人気は一気に上がっただろうし、一年の努力の成果を一瞬に失った茶の生産農家に対する同情は一気に高まっただろう。もしかしたら、金谷茶まつりも自粛に追い込まれていたかもしれない。

多忙の知事だから、新聞にも出なかった凍霜害に気付かずに、7日の視察になったというのも、6日の新聞を見て最速の行動だったのかもしれない。そうであれば、緘口令とも言われかねない報道規制によって、川勝知事は貴重なパフォーマンスの機会を逸したことになる。
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