わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

いかずち その2

2012年05月21日 | 日記・エッセイ・コラム

Img_8712small

これは19日の写真。15日から4日も経っているのだが、まだこの程度なのだ。とにかく初めての面であることと、実物が手元にないのでコピーや写真を参考に彫っているのだが、なかなかイメージがわかないので作業が進まない。何の面でもそうだけど、平面図から立体を作り出す作業は意外と困難を伴う。その事もあって上の写真の段階ですでに失敗をしていたのだ。

特に今回は図面が貧弱だったこともあって、輪郭ははっきりせず、高さを示す数値がわずか数カ所しか記されていなかった。だから顔の表面の各位置の高さがよく分からないまま、これまでの経験を元に彫っていったのだ。その結果、頬の部分を彫りすぎて見本や写真よりも随分と低くなってしまった。これまで彫った多くの能面では、鼻すじから小鼻を通して頬にかけて(横赤線の部分)はなだらかに耳元まで続いており、そのつもりでこの「いかずち」も彫ったところ、実は頬の最頂部が鼻のてっぺんほどに突出していたのだ。そこをなだらかに削ったものだから、頬が低くなってしまい、表情に凄味がなくなってしまったという具合。うーんこれは大失敗だ。

さて、作業が失敗したところで、これを挽回する手段としては例の「鋸屑と木工用ボンドをMIXした補修材」を使って、削りすぎたところに盛り上げるしかない。ま、この補修作業はまだ早く、もっと作業が進んだ段階で、全体を見ながら作業をすることになろう。それにしても見本となる面が手元にないと言うことは、実に不便なこと。それを克服するのが10年選手だろうから、一応は反省をして作業は進むのだ。

Img_8722aasmall


上はいま、口の部分に挑戦をしているところ。これは21日の姿だが、口の形状や牙の位置などは平面図だけではなかなかイメージが沸いてこないために、かなり苦労をしている。口の中は広く空間があって、そこに舌がうごめいている。その感じを出しつつ良い位置に牙を作る作業をしているが、これがなかなか難しい。もっとも、こうして苦労しながら上手に出来上がれば、これはこれで嬉しいものだから、ついつい気合いも入って作業時間がオーバーしてしまう。が、これも気をつけた方が良いから、随時時計を見ながら作業を進めているというあたり。

作業時間が長くなり、腰が痛くなっているという話は前にも書いていた。それで、一念発起をして4月の終わり頃から「ウオーキング」を始めている。おおむね一ヶ月が経ったところだが、荒れた天候の日以外をめどに近くを約1時間ほど歩いている。高齢者の運動だからきびきびと歩くわけではないものの、だいたい8000歩前後になっているようだ。この運動で腰痛が治まれば、これはこれで有効なのだろう。今後も出来るだけ・・・(ここが問題だが)続けようと思い、運動靴やウインドブレーカーなどを買ったりしているから、少しは真剣に取り組んでいるな・・と自己評価をしているところ。

最後にちょっと。

今回の「いかずち」を紹介するとき、「狂言面」のたぐいだと紹介した。だが、調べてみたらどうも「鬼神面」の部類に入っているようだ。だから、「鬼」も「雷」も種類としては「鬼神面」の分類に入っているらしい。このあたりの自分のいい加減さは、単に趣味で彫っているだけという気楽な気持から来るのだろう。もっとまじめに調べて書くようにしなければ、仮に他の人がこのブログを見ていたら、書かれているこの中身を本当にするかも知れない。うーんこれも要注意だな。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« いかずち その1 | トップ | いかずち その3 »
最新の画像もっと見る

日記・エッセイ・コラム」カテゴリの最新記事