河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2426- チャイコン1、辻井、チャイ5、ユロフスキ、ロンドン・フィル、2017.10.12

2017-10-12 23:24:10 | コンサート

2017年10月12日(木) 7:00-9:40pm サントリー

ワーグナー マイスタージンガーより 前奏曲  10

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.23  22-7-7
 ピアノ、辻井伸行
(encore)
チャイコフスキー 四季より トロイカ  3

Int

チャイコフスキー 交響曲第5番ホ短調Op.64  14-12-6-13

(encore)
チャイコフスキー エフゲニー・オネーギンより ポロネーズ  4
チャイコフスキー 弦楽セレナーデより エレジー  9

ウラディーミル・ユロフスキ 指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団


10年コンビの来日公演。同オケの首席指揮者とあるから音楽監督ほどの結びつきではないと思うし、人気指揮者で色々と掛け持ちもしているよう。いずれにしてもこの組み合わせでどんな音が出てくるのか楽しみ。
改修したサントリーの鍵盤側で拝聴。

1曲目のワーグナーから始まりました。音が非常に明るくて硬めでびっくり。CBSの6つ目でも聴いているような心持ち。キンキンまではいかないがそうとうに耳に来る。ただ、弦に力感があり厚い。こういったあたりの手応えはやっぱり生ならではの聴きごたえ。上質のハードリカーの味わい。ロンドンのオケだが硬めのスコッチという感じ。
ロシアのワーグナーのようなデモンストレーション。ウィンド中央2列の後ろにホルンが慎ましく鳴る。ひな壇列ウィンド後方3列目で、鳴りも第3のウィンドという感じ。これはチャイコフスキーも同じ、最後まで同じだった。それでホルンの後ろには何もなくて、空(カラ)のスペース。
ホルンは咆哮しないが上手サイドに集中してセットアップされた最奥のトロンボーンとチューバ、その左真横のティンパニ、それらの前列にトランペット。バンダ風にオケから少し離れ気味で、鳴らす鳴らす。ビンビン。指揮者はモロ、ロシア風味が濃厚ですな。

チャイコン。ピアノの辻井は、協奏曲は割と聴いている。ここ2年ほどではペトレンコV&リヴァプールの伴奏でプロコフィエフPC3、ラフマニノフPC3、オルフェウスの伴奏で皇帝。
最初のワーグナーもそうだがピアノサウンドも、改修したサントリーの音はクリアに響くようになったと思う。そんな中、辻井のピアノも以前より粒が一つずつよくわかる。前は少しバシャバシャ感があったのだが、そういったところが消えている。すっきりした。本人の横にやつさないプレイもあるかなと思います。以前とは色々とずいぶん変わってきている。
タメの無い弾きはそこに美感を求めるとなかなか難しいところがあるけれども、オケとの呼吸の一致をとるのが厳しいというところもありますね。ユロフスキもペトレンコVも、もうこれ以上ないコンタクトで漂う空気を吸い上げる。プロの技を越えた人格すら感じる。
タメと呼吸。辻井は別のセンサーを持っているのかもしれない。
粒立ちがよくなった分、音の並びの揺れもよくわかる。音価の伸縮が始終あり不安定と感じることも。それから、バスもハイも同じような圧力で、ふくよかなバスの味わいはあまり無い。これも違った感性かもしれない。
今日は冠コンサートだったが水を打ったように静かで第1楽章終わったところで、たぶん招待客による自然発生的な拍手のみ。これは諸外国では日常的なもの。
満員の客を鎮まらせる辻井のピアノであった。静かなホールに辻井のピアノサウンド、そして掛け合うオーケストラの咆哮。弦、ウィンド、ブラス、と満遍なく聴ける曲でオケ能力を堪能。指揮者もオケも単なる伴奏という雰囲気はまるで無くて、そうとうに濃い。細かいパッセージは端々までかき消されずにきっちりと聴こえてくる。つんのめらないブラスのアタックは正確で気持ちいい。ホルンは相変わらずおとなしくウィンドに絡まっている。
メリハリの効いた壮快感満載の演奏でオーケストラ伴奏越えの醍醐味を満喫。

後半チャイ5。ロシア物で迫りくるロンドン。やりつくされた曲なれど気を取り直して聴く。
まず、明るくて、パンチ力が凄い。ブヨブヨしてない。リフレッシュしてリセットボタンでも押されたような新鮮でそう快な演奏。
16型対向、ベースは下てなので鍵盤側に座った席からは片割れしか見えないが、ブインブインときますね。他の配置は前半と同じ。
ホルンの位置はウィンド3列目の域ね。下てから中央、ワーグナーではなぜかアシに座ったパイヤット。コンチェルトでは消えてしまい、このチャイ5はソロ吹きしないといけないので1番席に。前半1番席にいたかたは、なぜかアシ席へ移動している。どうなってるのかしら、このオケはプリンシパルとアシスタントが兼務なの?、どうゆう商売?(笑)、メンバー表みると両方ともプリンシパルみたいです。
パイヤットの2楽章ソロはビブラートもそこそこに、薄口醤油にワサビという感じ。

総じて聴きごたえ十分の5番でした。ザッツをビシッと決めて、かかってくるブラスセクションの咆哮。厚くて透明で力感ある弦がさらに素晴らしくて、太い透明な帯のように流れる。極上の輝き。
ウィンドはクラリネット、バスーン、ここ息あってますね。フレーズの掛け合いなどちょっとしたミスまで連動。
オーボエの隣のジュリエッタさんのフルート、聴きごたえ見ごたえありました。あと、チェロのプリンシパルも女性でクリスティーナさんですかね。弾きが濃くてヴァイオリンを弾くように体を動かしていました。今日の演目にはそれぞれソロが出てくるので楽しく拝聴出来ました。
ユロフスキはブラスのアタックはもはや明白すぎる主張で、かつ、輝かしい弦に強弱の波をつけて歌わせる。これはちょっと作為的なところもありました。
ロンドンのドライリカーを味わいつつもロシアの主張もビンビンと。古いものは消え新しいサウンド、双方の気概が伝わってくるいい演奏会でした。

このオーケストラは指揮者にストンプしませんね。自分たちの首席指揮者だからというのもあるのかもしれないけれども、あるべき姿だと思う。

アンコール2曲目のエレジーはオーケストラ、指揮者、聴衆、みなさん呼吸を鎮めてその味わいに浸りました。
ワーグナー1曲以外は全てチャイコフスキーというもの。次回は別のプログラミングでお願いします。
おわり



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