河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1669- マーラー10番クック版、エリアフ・インバル、都響、2014.7.21

2014-07-21 23:55:14 | インポート

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2013-2014シーズン
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2014年7月21日(日)2:00pm サントリー
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マーラー 交響曲第10番 クック版
*A performing version of the draft for the Tenth Symphony prepared by Deryck Cooke
*デリック・クック補筆による、草稿に基づく演奏会用ヴァージョン
Ⅰ 23′
Ⅱ 12′
Ⅲ  4′
Ⅳ 11′
Ⅴ 22′
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エリアフ・インバル 指揮 東京都交響楽団
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マーラーの10番ですので連日、日参。
印象は前日と同じ。
何度も聴くうちに第4楽章も愛する盲腸、いまだにちょっと引っ掛かる部分はあるものの、散らして聴く。
全般に音色が明るい、それはそれでいいが陰影が欲しい。ストイックな部分や表現がなかなか出てこない。インバルはどこぞのフレーズあたり集中的に攻めてこれでもかと奇襲作戦をする指揮者ではないし、その意味ではスリルとサスペンスでは物足りない。ダークなところが欲しいですね。表現幅が広がると思いますが。
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第5楽章冒頭、太鼓の後、間髪入れず第2楽章の引用の違和感、中間部も同じ第2楽章の引用が長い。見事にぴったり揃った第1楽章のトランペット悲鳴の回帰、お見事。
引用だらけの第5楽章、やっぱりマーラー本人ではないな。あらためて思うものの、同楽章の終結部の現世離れした浮遊感は前日の演奏に増して秀逸でした。浮く感じ。
おわり


1668- マーラー10番クック版、エリアフ・インバル、都響、2014.7.20

2014-07-21 00:55:35 | インポート

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2013-2014シーズン
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2014年7月20日(日)2:00pm サントリー
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マーラー 交響曲第10番 クック版
*A performing version of the draft for the Tenth Symphony prepared by Deryck Cooke
*デリック・クック補筆による、草稿に基づく演奏会用ヴァージョン
Ⅰ 23′
Ⅱ 13′
Ⅲ  3′
Ⅳ 12′
Ⅴ 22′
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エリアフ・インバル 指揮 東京都交響楽団
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午前中11時から12時半までオープンリハーサルを観て、それから1時間半後の演奏会。オープンリハーサルと内容的には同じ。あたりまえと言われれば、それはそうですが。
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第5楽章の冒頭の太鼓はバスドラではないんですかね。スコアもってないのでわかりませんが、昔、ザンデルリンク&ニューヨーク・フィルの演奏ではバスドラがティンパニと重ねて叩いていた記憶があります(目と耳の両方の記憶)。強烈な音響でビックリしたのとマーラーの曲かという違和感これまた両方感じた記憶があります。
ラトル&ロスアンジェルス・フィルも聴きましたが、そのときの記憶は太鼓についてはあまりない。また、最近では、金聖響&神奈川フィル、これはポン・ポンという感じでそこだけとれば幻滅でした。都響の演奏はカナフィルモード、深い地獄の淵を覗きこむような深刻さはない。硬質クリアサンドで明るい透明感、録音向きというか昔のコロンビアの録音のような感じ、ワルターのLPはコロ響にステレオ録音が今でいう世界遺産のように連発でなされたわけですけれど、とにかく硬くて高音がキンキン鳴っていました。あれらはおそらく方針で当時廉価盤では絶対出さないという感じでしたが、それなら音をもうちょっと何とかしてくれ、みたいな部分はありました。頑張って聴きましたけれども。都響もあれと同じとは言わないがどちらかというとその傾向のサウンドオケ。深淵の淵が明るく照らされている。
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計測タイミングをみると第3楽章を中心としてほぼ対称形の楽章構成。マーラーの5楽章構成だと7番がありますが、あれが無かったら10番の5楽章発想は無かったような気もします。
7番の第4楽章は出だしこそ夜曲の雰囲気がありますが後半は第5楽章の先取りになってきていて、どちらかというと第5楽章の序奏的な色彩を帯びてくる。
10番の第5楽章はその前までの引用がたくさん出てきて第4楽章だけどうだというのはあまり感じない。ここにこれが置かれる意味合いがよくわからない。むしろ対象軸をもった5楽章構成のこだわりより、第4楽章なくてもいいのでは、という思いが強くなってくるのです。第3楽章のエンディング保持のまま終楽章の太鼓に突入しても違和感なし。もっともただでさえ短いコンサートが多いこのオケ、第4楽章カットしたらもっと大変。
この日の全曲演奏でもコンサートとしては短い演奏会です。集中して出来のいいものを作りたいからという話もあるようですが、それは何かの間違いであってほしいものです。2時間もたないオケとこちらも勘違いしてしまいそうですから。ちょっと話がそれました。
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それから、第2楽章は本当にクック版なのかなと思いました。これまた比べるようなスコアを持っておりませんので耳感覚だけでの話となってしまいますが。
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インバルの表現はクリア、それをオケが明るい音色で全てを照らすのでますます明晰。彼が若い時、フランクフルトの放送交響楽団をこのオーケストラの今の状態で、当時の現代ものをやっていたら最高だったろうな、ふと思いました。
おわり


1667- オープン・リハーサル、マーラー10番クック版、エリアフ・インバル、都響、2014.7.20

2014-07-21 00:34:15 | インポート

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2013-2014シーズン
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2014年7月20日(日)11:00-12:30 サントリー
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オープン・リハーサル
マーラー 交響曲第10番 クック版
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エリアフ・インバル 指揮 東京都交響楽団
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都響会員さんの好意によりリハーサルをのぞかせてもらいました。曲とか出演者に強く興味がある時は行ってもいいかなと思いますが、普段エンタメの裏側をみることはありません。何度か述べているバックステージものがあまり好きでないのと同じです。今回は曲に興味があり見ることにしました。
午後から本番で、午前中に最後の仕上げで曲をなぞるだけ、全曲演奏時間とあまりかわらない1時間半、インバルは立ちっぱなしでやっていました。午後から本番でまた同じように振るわけですから結構な体力が必要ですね。
ほとんど止めずに振っていましたけれど、止めて何か指示するときも角度のせいかなにをしゃべっているのかよくわからない。RB席あたり斜めからの眺めでしたがこっちを見ているわけではないのでしょうがないところもあります。それに普段からこのオケを掌握していると思われるので薀蓄含蓄みたいなセリフもないと思われ、突き詰めるとこちら側としては午前午後1回ずつ演奏会を聴いたような感じでした。
このオケの硬質で明るい音色がこの曲のイメージを変えてくれるようなところがあり、ドロドロ感がない。比較的スッキリした響きと耽溺しないフォルム、これだと第4楽章はなくてもいいのではないか、第3楽章からそのまま第5楽章の太鼓の強打にいってしまっても違和感が、個人的には、まるで無いと思う。第3楽章を対象軸とした曲といった講釈より日常的に愛着のある4楽章構成の進行形態のほうがふさわしいような気がしました。
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マーラー10番全曲盤 河童ライブラリー(ver 0.1)
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