河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1525- グルック、ベートーヴェン、Pfcon2、ロバート・レヴィン、田園、ロジャー・ノリントン、N響2013.10.9

2013-10-09 22:24:50 | インポート

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2013-2014シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから
2013-2014シーズン
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2013年10月9日(水)7:00pm サントリー
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グルック(ワーグナー編曲)
 アウリスのイフィゲニア、序曲
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第2番
 ピアノ、ロバート・レヴィン
  第1楽章カデンツァ、レヴィンの即興演奏
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(encore)
ベートーヴェン 7つのバガテル、第7番
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ベートーヴェン 交響曲第6番
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ロジャー・ノリントン 指揮 NHK交響楽団
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田園は猛速もさることながら遠近がすごい。
テンポ感については周知のところであり特別にびっくりするようなものではないが、パースペクティヴがかなり効いておりオーケストラ自体が前に出たり奥に引っ込んだりするような錯覚に陥る。この迫力はすごい。
田園全体の弦編成は14型、14-12-10-8-6
田園第2楽章弦編成は変則10型、10-8-6-4-4
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さらに、管、ウィンドは倍管編成
でも、楽章毎の遠近のことを言っているわけではありません。第1楽章なら第1楽章で、その中でのパースペクティヴがすごいということです。第1楽章で弦の振動のような刻みが近くなったり遠くなったりするのは、かなりの迫力。フルトヴェングラーと対極のテンポ感でありながら、双方ともに田園らしくない。自己主張の極みが万人の心を揺さぶる何かがあるとき、それを普遍的と人は呼ぶのかもしれない。
うならせてくれます。
これだけ、曲よりも演奏解釈の方に耳がいくケースはあまりない。かなり手の込んだ仕込みをオーケストラに行なっており、双方納得の演奏となっているように思える。
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前半の協奏曲は、ピアノを正面向きにセットアップ、ノリントンは弦とウィンドの間に立って指揮。いつもこのスタイルらしいのですが私ははじめて見ました。どのような効果があるのかわかりませんが、弦がこっちにお尻を向けて演奏するさまは、音の進行方向が逆で、かつウィンドとぶつかるのでいいとは言えない気がしますが。まぁ、これでいい理由もあるのでしょう。
ピアノは水際立っており新鮮、切れ味良く、ぜい肉無しですっきり。気持ちのいい演奏でした。ノリントンの小節一振り指揮と出てくる音のリズム感が見た目ではちぐはぐ。でもきっちりリズミックな演奏ですので練習のたまものだと思います。オーケストラもこうゆうふうにちゃんと練習してから本番迎えるのが理想ですね、聴く方としても。
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最初のグルックが殊の外、巨大でびっくり。フルトヴェングラーが演奏会に引っ張り出している曲だったのをつい思い出してしまいました。
ノリントンのクラシカル・プレイヤーズの枠を取り払ったような演奏が印象的でした。良い曲ですしね。あらためて聴きたくなりました。
ありがとうございました。
おわり