河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1323- こうもり、新国立劇場2011.12.4

2011-12-09 23:28:26 | インポート

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2011-2012シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから。
2011-2012シーズン
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2011年12月4日(日)2:00pm
新国立劇場、オペラパレス
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ヨハン・シュトラウス こうもり
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ハインツ・ツェドニック プロダクション
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アイゼンシュタイン、アドリアン・エレート
ロザリンデ、アンナ・カブラー
フランク、ルッペルト・ベルクマン
オルロフスキー、エドナ・プロホニク
アルフレード、大槻孝志
ファルケ博士、ペーター・エーデルマン
アデーレ、橋本明希
ブリント、大久保光哉
フロッシュ、フランツ・スラーダ
イーダ、平井香織
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東京シティ・バレエ団
新国立劇場合唱団
東京フィルハーモニー交響楽団
指揮 ダン・エッティンガー
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こうもりは随分と久しぶりに見た。昔、メトとシティ・オペラで何度か観たことがあるが、国内で見るのはいつ以来なのか定かではない。この日のプロダクションはハインツ・ツェドニック! 棒はワーグナーが大好きなエッチンガー。
メトで観たときのプロダクションはオットー・シェンクのもので、棒はほとんどがジェフリー・テイトだった。フロッシュはシェンクでドイツ語なまりの英語でわかせてくれてましたね。メトで観たのはかなり昔のものなのだが、この日のツェドニック・プロダクションは内容がほとんど同じ。一か所だけ違うとすれば、シェンクのはフロッシュ=シェンクが31日付のでかい日めくりカレンダーを酔いにまかせてめくったら32が出てきて大爆笑というもの。ツェドニックのものはこれが無いだけで、あとはほぼ同じ。アクションが一回り小さいぐらいでかなり似ている。アデーレはウエイトが高いので出来れば大物が望まれる。
また日めくりの関係で、正月に上演するとしらけるのがシェンク・プロダクションというところでもあります。
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こうもり楽しめました。字幕が命ですね。これないと半分ぐらいしか私は理解できなかったと思います。アデーレ&イーダ姉妹の配役が二人ともに日本人だったので、ここは字幕なし、つまり日本語でしゃべるというわけです。このようなやりとりのつながりで、ドイツ語英語日本語フランス語ハンガリー語ロシア語に寿司に焼酎、盛りだくさん。字幕大忙しでした。
第2、3幕にインターミッションがなかったのはあまり感心せず。第3幕は劇の世界で、ここは流れが断ち切れて当然の幕転換です。たばこは吸わないが一服したかった。じっくりと第3幕の劇にはいっていきたかった。第2幕の流れでそのまま突入すると尻つぼみになってしまってしまりがよろしくない。
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歌は誰か大物が一人混ざるともっとおもしろくなる劇だと思いますが、とりあえず、オルロフスキー公爵役のエドナ・プロホニクが大柄で、セリフと歌の声質が全く異なり違和感が印象的。男勝りということで配役としては面白かったです。昔メトで観たトロヤノスは見た目より柔らかく、男女(おとこおんな)という感じでしたね。
プロホニクはマンハイムではカルメンになるという情報がありました。エスカミーリョもホセもあの体躯に圧倒されると思います。カルメンはそう簡単にホセに殺られるとは思えません。
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あとはエッチンガーの棒ですけれども序曲から、つんのめるぐらいしっかりと細かいきざみのフレーズを揃えにかかる。いきなりギクシャクします。ベートーヴェンの世界。
また序曲中間部から後半にかけてワーグナーなみにテンポを揺さぶる。こうもりになにか劇的なドラマを求めているのかもしれない。大人の夜中遊びでは気が済まないらしい。逆の意味でこれがジョークだったのかもしれないがそこは、うがち過ぎというものかもしれません。
あとはこなれた感じでオーケストラをドライブ、それに歌い手たちの演技も相当に準備したものと思え無理な笑いを引き出すところもなく苦笑させられることもない。幕が開いてからはいい流れで進行したと思います。年末の風物詩的な観劇になるといいですね。まさか、カルロス・クライバーみたいにとんでもない恰好で出てきて流麗な棒さばきをする、そんな指揮者は空前絶後の世界ではあるんでしょうけど、誰か真似でもいいから出演して楽しませてほしい気もします。
おわり

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