河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1261- 辻井、カリニャーニ、読響2011.6.23

2011-06-24 23:36:05 | インポート

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2010-2011シーズン聴いたコンサート観たオペラはこちらから。
2010-2011シーズン
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2011年6月23日(木)7:00pm
サントリーホール
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ベートーヴェン フィデリオ、序曲
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番
 ピアノ、辻井信行
(アンコール)
ベートーヴェン テンペスト第3楽章
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ベートーヴェン 交響曲第6番
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パオロ・カリニャーニ 指揮
読売日本交響楽団
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アンコールも含めオール・ベートーヴェン・プロ。
この指揮者はお初にお目にかかります。長身で細身でスキンヘッド、非常に精力的な棒です。身振りが目につき、部分的に煩わしい個所あり。棒速が、とにかく、高速。別に悪い話ではありませんけど。冒頭のフィデリオからやたらと速く感じる。
エンペラーはこの指揮者に輪をかけて辻井も高速。両方とも速すぎて急ぎ過ぎてせわしなく感じる。また、決めたテンポというより途中からどんどん速くなってしまう。ベートーヴェンの起伏、ドラマ、などがない。かといって別の主張、たとえば垢を落とした、かぶったほこりを取り去った、といった形容も難しい。
聴衆側の辻井に対する初期のヒート感もあまりなくなってきているように思える。やらされているということでなけれないいのだが。少し疲弊、疲れではなく、業界の戦略みたいなものに流されているように思えました。こんなこと言っていいのかどうかわからないけれど、才能の消費ではなく育てるようなマネジメントが必要ということだろうか。本人の意思をこれからは大事にしないといけないと思います。
今日のようなスタイルの演奏だと、この日のベストは真に本当の意味で、テンペストでした。流れるベートーヴェン、自然な起伏、美しく滑らかな丘陵、広がり凋む、浮いては沈む、そのようなベートーヴェンの一つの表現になっていたと思います。ソロ・リサイタルで気を静め、心静かに、ベートーヴェンに対峙する。そのような音楽があっているような気がしました。最高のアンコールでしたよ。
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後半の田園。これまた快速。別に悪い話ではない。粒立ちの良さみたいなものがなく、譜面づらはよく見えていてそれなりに見通しはいいと思います。
ただ、ベートーヴェンは読響の得意とするところで、ツボを押さえているのはオーケストラのほうです。ベートーヴェン・サウンドを身をもってわかっている感じ。
まぁ、プログラム前半のエンペラーがメインディッシュのサントリー定期だったんでしょうが、前半後半あてがはずれ、結局、魅惑するテンペストが一番のコンサートでした。アンコール・ピースといったレベルで語るものではなくて、本当に起伏のあるいい演奏でした。
おわり

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