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ビデオで見ました。
今回は特別ゲストが2人でるということで、片方はスーザン・ボイルであることはNHKが報知済み。もう片方の男性はとりあえずは当日まで内緒になっていた。
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スーザン・ボイルをエスコートした木村さんの英語を通訳が英語に訳していたのにはかなり笑えた。ここまでは偶然が良い方向に行っていたのだが、そのあとがいけない。
木村さんのズッコケモーション。このしぐさをするのは日本人だけだ。自然でない意識された動きであり、みっともないにもほどがある。日本人特有の変な動きが世界中に配信されたわけだ。
木村さんの場合、思ったより常日頃から自意識過剰であり、英語を英語に通訳されてズッコケしたわけだが、ズッコケしぐさをすることによりその自意識過剰をそちらのモーションへ関心を移すことで場を逃れようとした。しかし、笑われた当人がズッコケたので見ている人はほかに見る対象がない。さらに見られるだけだったのだ。見苦しい事態となった。
スーザン・ボイルの歌唱は、あのような素晴らしい歌唱をする人は自然にクラシカルな唱法になるというか、そのようにして唱法は確立されてきたんだなぁ、という非常にプリミティブなものからの生成を感じさせる。新鮮この上ない。
そして、透明なクリスタルのような声質が、彼女の心の清らかさとマッチしているように思え、なにか忘れてしまったピュアなものを思い起こさせる。これは良かった。
スーザンはI dreamed a dream夢やぶれてを歌い夢をつかんだ。
ホットな作戦でNHKの企画も功を奏した。
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もう一人の大物ゲストは矢沢永吉。
司会の中居さんがアドリブでARASHIのトークを中断し、矢沢さんがNHKホールのステージまで歩いてくるのを導入部のように映しそのまま曲がスタート。2曲歌ったが一曲目の時間よとまれでは歌詞が字幕と違っていて途中から消えてしまったが、そこらへん横に置いて。うーん。これも素晴らしい。
高音はさすがに少しきつそうだが、清らかな声はボイルに勝るとも劣らない。なによりも、下手な歌い手がよくやるようなやつす歌い方をせず、正確な音符拾いをする。聴きやすい。
2曲目のコバルトの空を歌い終わって司会の中居さんとのちょっとしたお話になったが、中居さんが極度の緊張のため、「こりずにまた来年も」と言ってしまった。全世界配信だが日本人にしかわからない語感であるため、こちらは木村さんと違い、切腹は免れたと思う。
ただ、こりずに、というのは日本人なら意味はよく理解できるものの、微妙な言い回しで、日本放送協会の立場での物言いなのか、聴衆の立場での物言いなのか、結局、矢沢さんを目の前にして極度に緊張してしまい頭の中が真っ白になって、残っていたボキャがこれだったのだろう。中居さんは歌もそうだがこのようなこともかなり勉強しないといけない。勉強したことだろうと思う。
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ということで、この2か所をちょん切ればいい編集となるはずだ。