「動物珈琲店ブレーメンの事件簿」蒼井上鷹

　「動物珈琲店」で「ペットカフェ」と読みます。
　蒼井上鷹の新刊、どうしようかなと思ってたら図書館にありました。「動物珈琲店ブレーメンの事件簿」(実業之日本社)。
　とはいえ、あんまり店内に長居する話はなかったような……。
　最初の話は舞台になっていますが、当時はまだ違う店名だったし。
　しかし、登場人物たちがクロスオーバーしてるのが、蒼井さんらしくて楽しい。たくさん名前がある猫(クーちゃん・ロロ・ヨッシーなど)、妙典さん、佐野豆腐店、真穂と太郎丸、さっきも出てきたなーなんて思いながら。
　印象的だったのは、「幕を引くのは早すぎる」。太郎丸(犬)は、ガンの匂いをかぎわけるのだそうです。(ゴーヤーと混同することもあるらしいけど)
　生前葬を希望する女性。同級生たちに参加してほしいと思っているのですが、かつてトラブルがあった佐野ががんとして欠席を表明。それをなんとかしたいと同級生の一人保丸が奮起しますが、なぜか尽力させられるのは店子の大伴……。
　みちると美鶴の正反対双子もおもしろいのですが、途中でどっちがどっちだかわからなくなってしまいました。