くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「12歳からの読書案内」金原瑞人 監修

2016-01-20 05:28:10 | 書評・ブックガイド
 金原瑞人監修「12歳からの読書案内」(すばる舎)は、もうずっと前に買って学級文庫として活用してきたのですが、図書室でここに紹介されている作品を展示してはどうかと読んでみました。
 すると。
 わたしは結構韻文が好きなのかも、と思うくらい、他のコーナーの記憶がすっとんだんですね。

 特に! 佐藤りえ歌集「フラジャイル」! ほしい! ネットをあちこち検索して、彼女の歌を読んでみました。
 本書で紹介している歌は、こういう作品。

  かなかなの声の止みたる一瞬に愛を語りて二度とは告げず
  バームクーヘンが丸くない国へ行く きっとけんかの少ない国へ
  帰らないかもしれない家で煮詰まって煮詰まっていくクリームシチュー

 仙台のご出身だそうですが、この歌集以降は出版されていないのでしょうか。この歌集自体、近隣の図書館には在庫がない。
 千葉聡「そこにある光と傷と忘れもの」も読みたい。千葉さんは「今日の放課後短歌部へ!」に共感したので他の著作も気になっているのですが見つかりません。

  「靴磨き を「くつまろ」と読んだから君のあだ名は靴麿 自称「まろ」なり
  真っ白な日誌を出して「今日オレは透明人間なんだ」と笑う

 この二つの歌集、どちらも風媒社からの刊行です。手に入るのか?
 で、衝撃的なことに、ここにセレクトされた百冊のうち、図書室には三冊も在庫がありませんでした。
 フェアは無理かな……。
 「常識の世界地図」(文春新書)を読んでみたいけど、もう十五年は経っているから、やっぱり無理かな……。
 とりあえず、「王様のブランチ」で特集コーナーを作ってみました。