くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「ニセ科学を見抜くセンス」左巻健男

2016-01-22 02:54:56 | 自然科学
 山本弘さんのニセ科学検証ものがおもしろかったので、類似作品を借りてきました。左巻健男「ニセ科学を見抜くセンス」(新日本出版社)。
 ちょっと本を借りすぎていて(呆れ)、全部読んではいないのですが。
 中でも印象深いのは、ズバリ「EM」です!

 知ってます? 「EM」。
 わたしは以前利用していた美容院の待合コーナーにあったパンフレットで知ったのですが、消臭効果があると聞いて養護教諭が分けてもらったのですよ。
 トイレで使ってみたのですが……。
 二回めをもらってはきませんでした。
 で、この本を読んで納得しました。左巻さんは、EMは新興宗教団体が関係した微生物資材(農業用)であると書いています。そうそう! 薬効のある物質というよりは、確かに宗教的側面があるのは感じます。なるほどねー。万能薬をうたうっていうのは、胡散臭い感じですよね。
 と思っていたら、ギョッとするようなことが書いてありました。
 国会議員の超党派でEMを推進する連盟が結成されている。さらに開発者は「EM生活をすることを国民の義務にすることを狙っています」って、えええーっ。
 ちなみにEM団子などを環境改善だと信じて、川などに投げ込む活動をした学校もあるそうです。
 
 「水からの伝言」関連でTOSSの批判があり、向山洋一氏が原子力肯定の考えであるという話題も衝撃的でした。
 わたしもそれなりにTOSS活動は読んできたので。
 まあ、確かに「我流」を戒めているけれど、その追試のもとになるものはじゃあどこからくるのか、というのがわたしには謎だったので、わかるように思います。
 ニセ科学は、意外と教育界に浸透しているのかもしれないと思いました。考えて生きていかないとならないですね。