くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「宮城県謎解き散歩」吉岡一男 編・著

2016-01-16 06:05:05 | 歴史・地理・伝記
 社会の先生からお借りした「宮城県謎解き散歩」(新人物文庫)。
 この前古本屋でも、結構たくさん売っているのを見かけました。県民ご当地ものが流行しているから、その関連の出版かもしれません。
 そういうシリーズって、どうしても仙台中心になりがちですが、県北や県南のことも紹介されていました。
 わたしは宮城にしか住んだことがないので、非常に身近に感じます。そのなかで新たに知ったことをピックアップしてみますね。
 1 一遍上人らが提唱した踊り念仏は、登米市南方まで伝播した。
  そういえば、南方の路上に踊り念仏に関わる看板がありましたよ。普段目に留めていなかったことに、気づかされる感じがしました。歴史的に関連のあるところとは思わず、たかをくくっていたのですね。
 2 子規が瑞巌寺を訪れた句「政宗の眼もあらん土用干し」
  虫干しをすれば、政宗の失った目が宝物殿から出てくるのではないかとのジョークをあげ、実のところは遺言によって両目がある政宗像のことを詠んでいるとのお話。「おくのほそ道」で芭蕉が訪れた松島を訪ねて、子規が写生の精神を見つめ直すきっかけになったよう。子規は宮城に来ていたのですねぇ。
 3 県内で最初に直木賞をとった人物
  大池唯雄という方だそうです。本名は「小池」。文学館の館長小池光さんのお父さんだそうです。
 4 栗駒山には「お室」と呼ばれる洞窟がある
  お駒さまの山宮だそうです。ということは、清掃や供物のために登山する必要があるのですね。大変だなあ。
 5 東北大に漱石文庫があるのは
  あるのは知っていました。香日ゆらさんが、グッズも充実していると言ってたし。でも、確かに東北大とは縁もゆかりもないですよねぇ。小宮たちが在職していたために保存が決まったって……やっぱり、漱石先生は弟子に好かれていますよね。行ってみたい。
 6 蝮よけに「山吹善平さんのお通りだ」と唱える風習があった
  「栗駒町史」に書いてあるそうです。花淵氏が蝮よけの祈祷をしていたので、「花淵」が「山吹」に転化したのではないかとのことでした。町史読んでみます。
 ほかにも魯迅の話題や、ケサランパサランなど耳にしたことのある話題がたくさんありました。
 県出身の有名人は、栗原の人が多く紹介されていましたよ。狩野英孝とか宮藤官九郎とか高橋ジョージとか。
 本はお返ししたので、ちょっと表現の間違いがあるかもしれません。
 一緒に借りた「先生はストリートミュージシャン」(大野靖之)は、わたしには今ひとつでした。道徳の教科書で紹介されていたのはおもしろそうだったのですが。
 音楽を聞けば違うのかな?