くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「武士道ジェネレーション」誉田哲也

2015-08-02 19:35:20 | 文芸・エンターテイメント
 きゃーっ、「武士道」シリーズまさかの続編! 買いましたとも! 
 驚きの早苗ちゃん結婚、玄明先生は倒れて道場閉鎖の危機、香織は成績問題で教職を落とし……。
 六年経っても相変わらずのメンバーたちにホッとします。「武士道ジェネレーション」(文藝春秋)。
 香織は師範代をしながら、なんとか桐谷道場を存続させようとします。本来なら後継者であるはずの沢谷さんは、警察を辞めてもいいというのですが、なぜか先生は許してくれない。
 就職せずに道場に押しかけている香織に、沢谷さんは、ある秘密を伝えます。
 いやぁ、なんといっても早苗ちゃんの結婚式から始まったのでびっくりしました。えーっ、それらしき男性キャラクター出てきてたっけ?? と。
 すみません、沢谷さん。わたしの意識からは抜け落ちていたようです。あとでシリーズ読み返してみますよ……。
 で、新婚なのに、沢谷さんは香織と桐谷道場に伝わっている技の稽古をしているわけです。早苗にも内緒で。
 さらに、彼の旧友ジェフが来日。剣道を続けたいと桐谷道場に入門します。
 訳あって外国人が苦手な早苗。でも、沢谷さんも香織もおかまいなしです。
 学生時代の歴史観に関わるあたり、早苗ってそういう思想なの? と違和感ありましたが。
 門下生たちの悩みに向き合うあたりも好きです。武士道について書いた紙を机に貼る! やっていたよねー、香織! と、懐かしさを感じました。
 黒岩さんや吉野先生が訪ねてきたり、特訓を重ねていく香織の力に頼もしさを感じたり、読み応え充分です。やっぱり香織と早苗のやりとりが楽しい。
 でも、177ページで香織が一カ所だけ沢谷さんを「充也さん」と呼んでいるのは間違いですよね? 突然だったので一瞬早苗パートだったかな? と慌ててしまいました。