ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

“時代の夢を破る”明大校歌

2014年05月25日 | 音楽

明治大学の校歌を紹介します。児玉花外作詞、山田耕作作曲。

明治は早慶が与党とすれば、さしずめ万年野党の気風にあふれた存在です。創設は一人の有名人ではなく、3人の青年法律家、岸本辰雄、宮城浩蔵、矢代操の共同事業による。今も学園は理事長、総長、学長の3者によって民主的に運営されていると聞きます。専制支配を嫌った3権分立の志は当時、官を中心にドイツ法学が主流であったことに対して、フランス流の自由思想の法律学校として出発した建学の精神からも伺える。

戦時下は校歌に規制が

戦時中は一時、校歌は1番までは歌うことを許されたものの2番、3番は不許可だった逸話があります。それは2番の歌詞の「権利自由」「独立自治」、3番には「時代の夢をやぶるべき」「正義の鐘を打ち鳴らさん」の文言が、あたかも革命歌のようであると判断されたからだという。

治安当局の作詞者に対する偏見もあったのかもしれない。作詞者の児玉花外(こだまかがい)は、反骨ロマンの詩人。彼は京都に生まれ、明治ではなく早稲田(当時東京専門学校)に入学している。片山潜のキリスト教社会主義の影響を受け、自作の『社会主義詩集』は発禁となり戦後に公刊されている。その詩の内容は紡績女性労働者や失業自殺者を詠んだ先進的なものだった。

それにしても明治の校歌、懐かしくも格調高い。「時代の夢を破るべき~」と、今は誰にも遠慮せず謳える自由を噛みしめ大切に守り育てたいものです。

  にほんブログ村 雑感

名曲アルバム 明治大学 校歌

明治大学校歌
 
日本コロムビア
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 性的少数者の権利保障実現に期待 | トップ | 水沢べンチャーズでイエロー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

音楽」カテゴリの最新記事