ポポロ通信舎

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『農業と経済』の農村女性特集

2019年01月16日 | 研究・書籍

創刊から85年の『農業と経済』

地味な雑誌ですがよく頑張っていますね『農業と経済』。創刊は1934年、85年も続く農業の専門伝統誌。発行は京都市に本社を置く昭和堂。久々に手を取りじっくり読みました。

1・2月号の特集が「農業・農村女性の未来」。副題の「農業女子をこえて」に興味を覚えました。

「農業女子」の言葉は農林水産省の2013年11月からの「農業女子プロジェクト」方針に起因しています。カラフルな軽トラック、操作しやすいトラクター、疲れにくい刈払機、快適な手袋や作業着などが企業と女性農業者とのコラボで発表されています。

「農業女子」女性活躍の罠

ただここでは「農業女子」のイメージは若い女性が対象。実際の農家の女性の年齢層は幅広い。農村現場は「集会や表舞台に出ることすら難しい若い女性・『嫁』が多くいる現状と、農林水産省や企業の想定する華やかでビジュアル映えのする若い女性らしさのみが農業女子の意見として吸い上げられるというねじれが見て取れる」(岩島史・同志社大学研究員)。「女性だから、という持ち上げ方は、女のくせにや、やっぱり女性だからうまくいかない、といった視線も表裏一体である」(同研究員)。

いずれにしても、現代の農業は多様・多角化して「6次産業化」と表現されるようになっています。
「6次産業=1次×2次×3次産業」

農業・食料は大切です。これ無しに人は生きていけません。先の大戦では日本の多くの兵士が戦う前に食糧不足で餓死しました。食料は兵器以上に必要不可欠。「腹が減ってはいくさは出来ん」。
「FTA(自由貿易協定)はTAG(物品貿易協定)だ」などと平気で事の本質を言い替える政権の下では農業・農村女性の未来も、決して予断は許されないように感じます。

 

 

農業と経済 2019年01・02月合併号 [雑誌]
特集「農業・農村女性の未来」

昭和堂

 

農業女子を狙え ダイハツ、カラフル軽トラ発表

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