ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

おとなはなぜ戦争をするの?

2012年10月17日 | 研究・書籍

小学校の高学年の頃、私もぼんやり考えていた。おとなはなぜ戦争をするのだろう?
具体的にはソ連の核実験が子どもながらにショックでどうしても理解できなかった。残像としては前橋の若宮小学校木造校舎の暗い教室の中で、ポツンと独りで考えていた・・。おとなはなぜ戦争をするのだろうか?核兵器に正義はあるのだろうか?

西部劇やチャンバラごっこは大好きで、ゼロ戦や米グラマン機などはカッコいいと思っていた。正義のケンカならやってもいい。将来は警察官になってワルい奴を懲らしめてやる。でもどうして国と国の戦争は止まないのだろうか・・。

子どもの心に戻って『おとなはなぜ戦争をするの?イラク編』を読みました。大人たちが始めた戦争で世界でどれだけ子どもたちが迷惑を被っているか。戦争は敵も味方も苦しめる。

帰還米兵の健康もむしばむ

イラク戦争ではアメリカ兵も被ばくしてる。イラクの戦災で損傷した建物には劣化ウランの弾痕の跡が多数ある。破壊され放置のままの戦車は子どもたちの格好の遊び場。しかしそこはウラン弾によって汚染された高濃度の放射能危険エリアなのだ。だが子どもたちも市民もアメリカ兵でさえそのことは十分に知らされていなかった。

劣化ウランの半減期は45億年

1991年の湾岸戦争のときには300~400トンの劣化ウラン弾が使われた。戦車も貫通する威力を持つ核のゴミで作られた劣化ウラン弾。その影響は白血病、小児がん、先天性奇形児が戦争前後の比較で4倍になったことで表れるいる。2003年開戦のイラク戦争では2200トン(湾岸戦争の7倍)の劣化ウラン弾が使われた。微粒子となって空気中に飛散する劣化ウランの半減期はなんと45億年。これは地球が誕生してから今日までの時間にひってき。そのほかイラク全土には地雷が2700万個。さらにクラスター爆弾の不発弾も地雷の数を超えている。不発弾の被害の4分の1は子どもだという。

9歳の少女、スハッドちゃんが2003年「イラクを攻撃したら世界は平和になりますか?」と未来形で問いかけたポスターを書いた=写真。そして5年後14歳になった彼女は「イラクを攻撃して世界は平和になりましたか?」と完了形で再び問いかけている。

おとなはなぜ戦争をするの? 解決の見えない重い問いかけは今もつづく・・

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おとなはなぜ戦争するの イラク編
佐藤真紀・本木洋子 著

新日本出版社

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