ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

「本能寺の変」の秘密

2014年09月22日 | 研究・書籍
【文庫】 本能寺の変 431年目の真実 (文芸社文庫)

明智憲三郎(明智氏の末裔)

文芸社  

 

「光秀の末裔がついに明かす、衝撃の真実」の帯広告。
『本能寺の変 431年目の真実』を読みました。

著者、明智憲三郎氏の詳細はなく明智氏の末裔(まつえい)とか。

本書は「衝撃の真実」が何なのか、簡単には教えてくれない。少なくとも100ページ以上しっかりしっかり読み進めないと答えがわからない。読者に、たやすく結論を示さないところが本書の巧みなころかも。「立ち読み防止」の本?(笑)

天下統一を目前に織田信長は、京都本能寺で家臣の明智光秀の軍勢に包囲されて49歳の生涯を終える・・。

考えてみると、常に敵襲を警戒しなければならない戦国時代にあって、織田信長ともあろう武将が、なぜわずかな手勢で本能寺に宿していたのであろうか・・。信長は「余は、余自ら死を招いたなー」、つまりこれは信長自身が張り巡らせた策謀だったのだ・・。

戦前の小学校では秀吉を賛美

昭和10年(1935年)から尋常小学校で使われた『尋常小学国史』では豊臣秀吉を「ひくい身分から知勇で国内を平らげ、外征の軍を起こして国威を海外までかがやかした豪傑」と高い評価を与え、「歴史研究では秀吉に聖域ができ、光秀謀反人・利休切腹の領域で研究が行われた」とされています。

帯には「歴史は、常に勝者の都合によってねつ造され宣伝される。事実はその意図の裏にひっそりと息づいている」とも。海外進出でなく、いくさのない日の本の国内安定政治を希求した光秀ー家康の努力を見落としてはならない、といったところかな。

今、TVドラマ『軍師官兵衛』を熱心にご覧になっている方には、すっぽりと時代背景を含め理解でき面白い文庫本になっていると思います。ただ、たとえば荒木村重など人物について予備知識が少ない方には難解な内容に感じ「積む読書」になってしまうおそれもありそうです。

 にほんブログ村 日本経済

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする