Model 107

1985年の107
じっくり時間をかけてお気に入りの一台に仕上げます。

Fujigen Guitar オーダーしました。 11月 2022年

2023-01-27 | Weblog
長野県松本市に「フジゲン株式会社」というギター制作会社本社があります。

ギターファンには知られた会社ですが、一般の方には「フェンダー」や「ギブソン」ほどの知名度はありません。

1960年創業、クラッシック・ギター製造からスタートした会社のようです。

有名メーカーの OEM(Original Equipment Manufacturing) で CBSフェンダー社とOEM提携など エレキギターの生産本数で1980年代には 世界一を記録したこともあったそうです。
*フジゲン株式会社 会社沿革より。

生産本数世界一…ということは、それに見合った「材」のストックも確保されている訳でしょう…

木工加工技術も当然、ハイレベルでしょう。

2006年には「オンライン・ショップ」がオープンしています。

今回は、フジゲンさんの良質な「材」に目がくらみ 「Web Order System」にて無謀にもギターをオーダーしてしまった…というお話です。

「Web Order System」の利点は…

対面ではなくオンライン・オーダーできるので…私のような「ギターを弾けない人」でも全くプレッシャーなくオーダーできる点であります。
*このような理由を上げる人はほとんどいないと思いますが…

楽器屋の店員さん ちょっと苦手であります。
*自分がギター弾けない…という負い目があるからでしょう。

オーダー・システムを見て頂くと分かりますが、あらかじめ用意されたメニューに従ってオーダーしてゆく、いわゆる「セミ・オーダー」とか
「イージー・オーダー(表現が古いか…)」です。

それでも、改まってギターをカスタム・オーダーするよりかなりリーズナブルな予算でギターを手に入れることができるのが魅力です。

また、「Web Order System」ですから、「材」を選んでカラーを選択…とリアルタイムで完成後の姿がモニターで見ることができます。

この作業が凄く楽しかったです。
*むちゃくちゃ迷いまくりました。

リアルタイムで「お値段」が表示されるのも安心ポイントです。

店頭に置かれていたギターとは異なり、全くの「自分オリジナル」でその満足感や無垢感は半端ありません。



まず…オーダーシステムの画面であります。

Body Material を選択します。

ここは… Quilted Maple Top / Mahogany Back 一択です。

Ash(アッシュ)ボデーに対して プラス¥38,000 程です。

色は迷いました。

最初は「Transparent Green 」に惹かれたのですが…

「なんてクールで恰好良いんだ!…」と惚れました。



「う~む Vitage Natural も捨てがたい…」となり…



数日、迷った結果… Vintage Violin というカラーに落ち着きました。

Pick Guard は Vintage Pearl を選択。
*どのピック・ガードを選んでも価格は変わりません。

Tuners(ペグのことですね)はマグナムロックを選択しました。
「ギター弾けないのになぜマグナムロックなの?」と突っ込み所ですが…

単に格好良いからです。

価格はベーシックなペグにプラス¥4,290 となります。

この辺りは 「Web Order System」の美点ですね。

ショップではこんなに長い時間「迷いまくる」ことはできませんからね。

「Guitar を弾けないオジサン」にとって「迷う部分」はこれしかありません。

他はほとんど初期設定のままのオーダーです。

スタートのプライスから ¥43,230 ほどのアップでした。



オーダーが済むと、まず「マテリアル」の写真がメールで送られてきます。

「ふむふむ…こういう材を使ってくれるんだ…」と。

まだ塗装前の「素」の状態ですが、キルトメープルの杢が美しいこと…



ネック材も正目の通った、すごく良い材に見えます。

さすが、ストックされている材のクオリティーの高さが感じられます。



こちらは マホガニー・ボデーバック材 です。

ここから製作期間約1カ月の作業進捗状況を4日~1週間ほどの間隔でメールにて写真を送ってくれます。

私の場合、6回ほど 計 34枚ほどの写真を送っていただきました。

その都度、進捗状況の写真を確認するのがとても楽しみでした。

オーダー前にその仕様を迷うのもすごく楽しかったですが、製品が出来上がりつつある状況を見られるのもすごく楽しかったです。

「Web Order System」の表面上の価格の裏に こんな隠された楽しみがあったとは…

素晴らしいです!



こちらは塗装工程の写真です。

なるほど…「Vintage Violin」という雰囲気がたっぷりです。

Quilted Maple の杢も3Dっぽく強調され素晴らしいです。

ブックマッチに強く拘るわけではありませんが…

でも惚れ惚れとするほど綺麗な杢のマッチングです。

期待以上の仕上がりです。

良い材を選んでいただけて感謝です。



マホガニーのバック材も艶々の良い感じです。



作業工程終番、パーツを組み付けて「ギター」の姿をしてきました。

素敵です。



FUJIGEN のデザイン化されたデカールと…EXPERT OS

このネーミングはちょっと恥ずかしい…



ペグはGOTOH のマグナムロック。

先にも書きましたが…ギター弾けない人が何でマグナムロック? と、突っ込みどころですが…

格好良いから良いではありませんか。



製品は写真のようなハードケースで送られてきました。

カッチリとしたハードケースではあります。



フェンダーのギターケースとそっくりですが…やはり「おまけ」のケースですから比べてしまうとそれなりですね。

上がFujigen 下がFender のケースです。

送られてきた製品を初めて手に取った時の印象は「うわぁ~軽いな!」でした。

春畑さんのシグネチャー・モデルやギブソンのレスポールと比較して明らかに軽く感じました。

ボデーのフィッティングもまずまずです。

私には オーダーギターなど全く現実的な選択ではないと思っていましたが、意外なほどハードル低く、オーダースペックで迷う楽しみ、出来上がるまでの楽しみ…等々 価格以上の楽しさ満載の製品でありました。

ギター演奏の嗜みがある方の新たな選択肢として素晴らしくお薦めです。

「楽器」ばかり買っていないで少しは練習しろよ…という声が聞こえてきそうです。

しかし…冒頭でお見せした「Transparent Green 」のボデーがまだ諦めきれないのです。

もう1本買っちゃえば?…と 悪魔の囁きが聞こえてきます。
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