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 ♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して73年、
PBA『世の光』を文字で 

■十戒 -自由への励まし95- 盗んではならない/ 大嶋重徳

2019年03月14日 | Weblog
2019/2/7放送

世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか。大嶋重徳です。聖書には十戒と呼ばれる神と人との間に結ばれた約束があります。十戒を始めとした聖書のことばは人間を縛りつけるものではなく、自由へと導くためのことばなのです。

 十戒の第八戒には、「盗んではならない。」(出エジプト記20章15節、申命記5章19節)とあります。「盗んではならない。」という戒めについて考えるとき必要なことは、所有について考えておく事です。聖書は所有それ自体を禁じてはいません。神様から託されたものを正しく生かし用いること求められているのです。自らの所有しているものを管理し、活かし、用いる事を第一のこととするのです。

 ある人が、私たちの倫理の出発点は神様から委託されているという事実から始まる、と言ったように、倫理とは神に委託されている事実から始まり、これは私のものというところからは始まりません。

 さて、十戒の研究をする人たちの中で、第八戒「盗んではならない。」は出エジプト記当時の人々に具体的に意味したことは、「誘拐をしてはならない」ということであっただろうと言われています。すなわち誘拐の禁止です。旧約聖書に出て来るヨセフ物語では弟のヨセフを妬んだ兄たちからヨセフが奴隷として売り飛ばされるシーンが出てきます。このような誘拐し奴隷として売られるという出来事が実際にあった事が分ります。また何より、十戒を受け取ったイスラエルの人々はエジプトではまさに奴隷とされていたのですから、第八戒「誘拐をし奴隷にしてはならない」というのはよく分かったのではないかと思います。本来、神様に造られた私たちは自由なる存在です。しかし世界には自由にのびやかに生きることが突然奪われる現実があります。第八戒は、誰かの人生を自分の思い通りに支配し自由を強奪することの禁止です。人の自由を盗むことの禁止とも言えるでしょう。

 このことは、親が子どもの人生を束縛し虐待を加えることも禁止しています。あるいは夫婦間の DV(家庭内暴力) も自由を奪いとる第八戒の禁止事項に該当します。宗教的なカルト指導者のマインドコントロールも、牧師が信徒を、信徒が牧師を思い通りにしようとするその事も、この禁止に入ります。キリスト教会はいつもキリストの所有であり、誰からの奴隷状態に置かれることがあってはなりません。私たちはいつも目の前にあるものが誰のものであるかという事を見誤ってはいけません。神様のものなのです。それをまるで自分のものであるかのように思うとき、人の自由を盗み奪う第八戒の罪を犯すこととなるのです。

 今日も神様から預かった一日をのびやかに生きていきたいと思います。

    ( PBA制作「世の光」2019.2.7放送でのお話しより )

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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。


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このサイトは URL名として  http://yonohikari.biblica.info  が使えます。携帯からもこのURLでどうぞ。


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