昨年12月、入院の直前に市内の温室で撮った蘭。真っ盛りのいい顔を見せてくれた。
会社は誰のものか?
時折、そのような設問が出る。
ビッグバンやら経済の国際化が叫ばれてから、議論されることが多くなったように思う。
それ以前の私たちに、そのような設問の機会は少なかった。
考えて見れば、株式会社は株主の出資によって成り立っている。
だから、「会社は誰のもの?」という問いに対しては、「株主様のものです」となるのは当然。
だがやはり、会社はお客さまあっての会社であり、社員あっての会社なのだ。
株主を無視してよいと言っているのではない。
社員を大切にし、会社と社員が一丸となってお客さまサービスにあたってこそ、効率化や経済化が図られ、合わせて品質やサービスの向上が得られるのではなかろうか。
結果として、株主は美味しい果実を手に入れることになる。
「武士は食わねど高楊枝」とはいかない。
「食足りて礼節を得る」の一面は否定出来ない。
社員の礼節、つまり志気やモラルの向上があってこそ、効率化やサービス・品質の向上が図られる。
社員はマシンではない。心を持っている。
社員の心を無視しては、経営の刷新はできない。
外資の日本企業買いも流行った。
村上フアンドやホリエモンの企業買収劇もあった。
あの動きに、私は苦々しい感じを持った。
会社の売り買いの損得ばかりが見えて、働く社員に対する心配りが見えなかった。
あのようなことで、いい結果は得られない。
「お客様あっての会社」や「社員あっての会社」の考え方を根強く残さない限り、日本では成功しないのではなかろうか。
その面から言って、終身雇用は優れた雇用形態だと思う。
肝腎なことがある。
会社が崩壊しては元も子もない。社員は路頭に迷い、株券も紙くずと化す。
競争力のある強い会社つくりがベースにあることを忘れてはならない。
社員が安眠をむさぼるのみでは、会社自体が成り立たない。
社員の一人ひとりが、ボートの漕ぎ手であることを忘れてはなるまい。
今から孫に会いに行く。
イソイソとしたおじいちゃんです。
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