新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

八月尽

2015年08月31日 09時19分32秒 | 身辺雑記

 猖獗を極めていた酷暑が、見事に姿を消してしまった。

 気象関係者はさまざまな解説をしてくれているが、後追いの論説などに興味はない。これからの天候のほうが気になる。

 先が見えないのは天候ばかりではない。景気の行方も不透明だ。

 そのような中、安保法制の論議だダラダラと続けられている。

 一方では国家・国民の安全のためには必要な法案だと力を入れ、他方は「憲法違反だ」、「戦争法案だ」と叫んでいる。

 およそ議論が噛み合っていない。まるで双方とも、議論を噛み合わそうとしていない。

 私はこの法案に反対ではない。懸念がなくもないが、やむを得ないと思っている。

 理由の一つは中国の軍備拡張だ。まだまだ留まる処を知らない。しかもその軍備を背景に、周囲に力による威圧を加えている。

 ベトナムなどと領有権で争っている南沙諸島に、軍事基地や飛行場を作っている。

 「尖閣諸島は日本の固有の領土」と主張しているのに、しばしば公船に領海侵犯をさせている中国。

 軍事力を背景に、現状変更を強行しようとしているとしか考えられない。

 二つ目の理由は、同盟国アメリカの弱気だ。もはやリーダーたる気概が失われているように思えてならない。

 核兵器を保有していないし、今後も持たない日本にとって、何を以って核の抑止力を強めればいいのか。

 何によって国の平和と国民の安全を守ればいいのか。

 軍備反対や戦争放棄を叫ぶだけで、国土や国民の生命・財産を守れるのだろうか。

 平和外交を続けていれば、どの国も日本を攻めてこないと言えるのだろうか。

 確かに今までの70年間、日本は平和を享受することが出来ていた。

 しかしそれは、決して憲法九条があったためでもなく、戦争を放棄していたためでもない。アメリカの同盟国であったことも理由の一つだったのではなかろうか。

 そのアメリカが、オバマ政権になってから、弱体の道を彷徨い始めてように思えてならない。

 今こそアメリカとの同盟関係を一層強固なものとし、抑止力を高めるべきではなかろうか。

 民主党を初めととする野党は、ひたすら「戦争法案」とか「徴兵制の復活」とか「地球の裏側へ戦争に行くのか」と叫んでいる。

 日本という国土と日本国民の財産と生命をどのようにして守って行くのか。

 情緒的な空疎な議論ではなく、現実に即した大人の議論をしてほしい。今日で8月は終わりなのだ。

    空論の虚しかりけり八月尽   ひよどり 一平

 

 

 

 

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猫じゃらしと嫁いびり

2015年08月30日 15時44分59秒 | 写真俳句・エッセー

 孫姫たちは帰った。ここ数日、我が家にも静寂が戻ってきた。

 今朝は雨もよい。傘とカメラを持って散歩に出た。

 カメラを持つと、自ずと足が動く。いつの間にか8000歩ほど歩いていた。心地よい朝であった。

 上掲の写真は、電柱の根元に生えているエノコログサ。またの名を猫じゃらし。

 私はこの草が好きで、よく撮っている。

    寄るな寄るなくすぐったいぞ猫じゃらし   ひよどり 一平

 「秋茄子は嫁に食わすな」

 昔はそんなことを言ったのだそうだ。

 意味は三つ。

 ① 秋茄子は柔らかくて美味しい。勿体ないから嫁には食べさせるな。つまり嫁いびりの意地悪な言い方。

 ② 秋茄子を食べると冷える。だから嫁には食べさせないほうがいい。嫁の健康に気遣った言い方だが、とってつけたようで不自然。

 ③ 秋茄子の種は小さい。子供が生まれないと困るから食べさせないほうがいい。②と同じような意味合いで、日本古来の文化には合わない。

 やはり、①の理由だったと思うのが順当かも知れませんね。

   早あさげ嫁共々に秋の茄子   ひよどり 一平   

 明日のことは明日になってみなければ分からない。

 が、しかし、できるだけ歩こうと思っている。

 明日は8月最後の日。

 9月に入ればすぐに誕生日。いやも応もなく81歳だ。 

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煩悩のこと

2015年08月28日 21時30分26秒 | 写真俳句・エッセー

 男にとって、煩悩は生きている証し。

 灰になるまで燻っているに違いない。燻り続けなければ生きている甲斐がない。

 「嫋やかな裾捌きに風を感じるなんぞ、実はもってのほかであり論外の沙汰ぞ!」

 しかし、それがまた煩悩たる所以なのですから、是非ともお許しを願いたい。

   裾風に煩悩あらた秋暑し    ひよどり 一平 

 

 

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中学生惨殺事件

2015年08月27日 20時36分19秒 | 身辺雑記

 わが輩は猫だ。名前はあるが言わぬ。

 ここのところ、わが飼い主はとても不機嫌だ。

 中国や韓国の無礼については、いつものことなので、不機嫌にはなっても、なんとか落としどころがあって長引かせない。

 しかし、8月なかばに起きた大阪の中学生惨殺事件については、納めどころがなさそうで、怒りは進行中だ。

 防犯カメラに映されていた2中学生の姿を見るたびに、「親たちはどうしているのだ!」と怒る。

 もちろん、わが飼い主は容疑者に対し、「断じて許せない!」と、昂奮して怒っている。

 また、秋葉原の職務質問で、スタンガンや手錠や注射器を所持していたにもかかわらず、解放したことについても納得できない様子だ。

 尿検査では問題がなかったとしても、スタンガンや手錠の所持については、どのように考えたのだろうか。

 もっとも、マスコミには発表していないウラの取り扱いがあったのかもしれないが。

 わが飼い主の怒っている一つに、「保護者」ないしは「家庭」の対応がある。

 中学1年生が夜通し彷徨っているのに、親たちはどうしていたのだろうか。

 プライバシーの侵害になるせいかどうか、マスコミもあまり報道しない。週刊誌がわずかに触れてゐる程度だ。

 日本の社会は、かなり劣化しているのではないか?

 福祉に関しては、自助→共助→公助と言っている。未成年の保護や治安の維持についても、それに近い考えがあっていいのではないか。

 夜通しフラフラ遊び廻っている未成年に対し、保護者や地域社会が無関心過ぎるのではないか。

 わが飼い主は、それが納得いかないらしい。

 また、容疑者は再犯なのだから、警察の対応に問題があったようにも思えてならないのだが。

 やはりそのあたりは、わが輩のような猫族とは違うらしい。猫族は、アッケラカンだ。

 羨ましいような窮屈なような………。

 

 

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泣きぼくろ

2015年08月26日 18時46分25秒 | 写真俳句・エッセー

 昭和20年8月15日の玉音放送の時は、男も女も泣いた。

 男のほうが、激しく泣いたように記憶している。

 女も泣いたが、控え目だった。

 子供だった私たちも泣いた。大人につられて泣いたのだ。子供たちは、深刻に考えていたわけではなかった。

 一般的に、男は泣かないものとされている。泣けば、「女々しい」などと言われた。

 やはり涙は女の特権だ。美徳とすら思えることもある。つまり、男の心をくすぐるのだなァ。

 もちろん、泣き方にも形があるのかもしれぬ。

 ちなみに私は、残念なことだが、女の涙によってくすぐられたことはない。

    底紅や泣かぬ女の泣きぼくろ   ひよどり

 

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