新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

枯木立

2022年01月31日 19時37分12秒 | 写真と俳句

   透明とはかかるものかな枯木立     ひよどり 一平

 (とうめいとはかかるものかなかれこだち)

   ・・・・・・・

 ここにもまた音のない透明な世界があった。

 寒さの苦手な私だが、このような音のない透明感には強く惹かれる。

 寒気によって、身も心も洗われる気がするのだ。寒がりの私には珍しいこと。

 こんな時、風邪を引かなければホンモノなのだが、そうはいかない。

 たまたまこの日は風邪を引くようなことはなかった。気合を入れたからかも知れない。

   ・・・・・・・

 そう言えば、コロナ騒ぎ以来、私は風邪を引いていない。風邪を引けば「コロナか?」と疑われるかも知れないので、とにかく「安全、安全」で生活している。それだけひ弱になっているかも知れない。

 コロナが治まったら、多少の乱暴もしてみようとは思っている。

 いや、もはやそんな度胸は無いかも知れない。 

 

     

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疎んぜられて

2022年01月31日 12時46分23秒 | 写真と俳句

    寒鴉疎んぜられて啼きにけり     ひよどり 一平

   (かんがらすうとんぜられてなきにけり)

    ・・・・・・・

 上野の公園でのこと。

 階段を下りて行く私を見て、突然、嘴の太い鴉が啼いた。

 私を警戒して啼いたのだろうか。

 老身に鞭を打って、よろよろ歩いている私に対し、どんな意趣があったのだろうか。

 私を咎めて啼いたのではあるまいが、私の身にとってみれば、気分のよいものではなかった。

 さればとて、石を以って追う気分にはなれなかった。なんとも不気味なヤツだった。

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無の世界

2022年01月31日 11時17分30秒 | 写真と俳句

    枯れ進み水音も風の音も無し       ひよどり 一平

   (かれすすみみおともかぜのおともなし)

    ・・・・・・・

 此処はあたかも「無」の世界だ。

 私に何も齎してくれない「無」の世界だ。そして、ひたすら寒い。

 寒さを堪えて、せめて「風」の音を聞こうと思った。

 しかし、何も聞こえては来なかった。

 わたしにとって、やはり此処は無の世界なのだ。

 

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それだけで十分

2022年01月28日 00時53分52秒 | 写真と俳句

  咲いて今人に見らるる花八つ手    ひよどり 一平

 (さいていまひとにみらるるはなやつで)

  ・・・・・・・

 愛でて貰えるほど愛くるしい花ではありませんからねえ。

 そんなことは、八つ手自身が気付いていること。

 じっと眺めたりするのは、俳人くらいのものかもしれませんね「

 まあ、それだけでも、八つ手としては十分なのではないでしょうか。

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私は詩人ではないらしい

2022年01月25日 18時08分20秒 | 写真と俳句

      水仙の多勢姦しわれ一人     ひよどり 一平

   (すいせんのたぜいかしましわれひとり)

    ・・・・・・・

 水仙を観るとき、水仙の姦しき陣形に対する私の非力な孤独を感じてしまう。

 花を観賞する際、そのような観方は邪道なのだろうが、水仙を観るときに限って、私はいつもそのような観方になってしまうのだ。

 私の硬直した頭では、そこから飛躍出来ない。それは既に詩人ではない。

 詩人でない私の作る俳句なのだから、推して知るべしだ。

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