新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

冬の暮

2008年02月06日 15時34分39秒 | 写真俳句・エッセー

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恐々と光残して冬の暮
平成13年暮れ 裏磐梯にて撮影

 近頃の老人は、キレ易いのだそうだ。

 飛行機や列車の中で暴れたり、病院の中で暴れたり………。

 ある作家の話では、平成に入ってから平成17年までのデータによれば、65歳以上の刑法犯の数は、人口増加の2.5倍以上になっているとのこと。

 それほどに暴走老人は増えているらしい。

常識的に言えば、「老境に入ってますます円熟味を増し……」などの評価を受けていい老人が、逆に「暴走老人」と言われるほどにキレまくっている。

 我が身を振り返ってみて、果たしてキレ易くなっているだろうか。

 私に関して見れば、お世辞にも「円熟味が増して……」とは言ってもらえないにしても、キレ易くなってきたとは思っていない。

 ただし一般論で言えば、老人が住みにくくなってきていることは確かだ。

 健康不安の問題もある。

 収入減による格差感もつのっているかも知れない。

 核家族化の進展によって、孤独感に苛まれているケースもあろう。

 若者たちとのコミュニケーションもとりにくくなってきている。なにしろ言葉も通じない。

 なによりも先行きの明るい展望がなく、閉塞感が充満している。

 しかしこのようなことは、今に始まったことではない。

 私たちの年代が、このような社会形成を促進してきた面も否めない。

 謂わば自業自得。

 にも関わらず、キレ易くなったとは何事か!

 そんな風に思えなくもない。

 と、理屈の上では強気なことを言いながら、やはり閉塞感や不安感はありそうだ。

     恐々(こわごわ)と光残して冬の暮   鵯 一平

   冬の暮わが行く末のほの明かり     鵯 一平   

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コメント (10)
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