かねてから、カミさんに、「寝ているとき、呼吸が停まっているわよ」と、言われていた。
そんなバカなことがあってたまるもンか、と私は歯牙にもかけずにいた。
その後、テレビで時々、「睡眠時無呼吸症候群」をテーマとした番組が放送され、カミさんも幾度か見たようだった。
ノドの構造上、睡眠時に気道が塞がり、呼吸が停まってしまうらしい。
そんな人は日中に眠気に襲われ、自動車運転の場合は危険だという。
実のところ、私にも心当たりがあった。つい、ウトウトする。運転中に、ハッとすることもあった。
自称「病気の総合商社」である私は、なんの躊躇いもなく、総合病院の耳鼻科へ行った。
直ちに検査の日程を予約した。
その病院の検査は、一泊を要した。つまり、通常のように寝て、無呼吸になっているかどうか、かつ手当が必要かを検査するためだ。
検査の晩は、身体に幾つかの装置をつけ寝た。
結果は、立派な「睡眠時無呼吸症候群」だったようで、どちらかと言えば、重症だとの診断だった。
クスリを飲んで治る病気ではなく、また、手術するほどでもないということであった。
しかし、睡眠時に呼吸が停まり、脳に酸素が送られないので、多くの問題が発生する。
従って、呼吸を補助する装置(CPAP)を付けて寝ることになった。
その後、知り合いの二人が、CPAPの世話になっていることを知った。
一人は肥満型だが、他の一人はスリムだ。
睡眠時無呼吸症候群は、体型に関係がないように思う。
それ以来、運転中に眠くなることはない。
しかし、日中のウトウトは、治っていない。病気とは関係ないようだ。