新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

二月ともお別れ

2017年02月28日 09時21分07秒 | 写真と俳句

  

 春になったり厳冬に戻ったりの不順な二月だったが、今日で終わりだ。

  いいことがあった反面、喜べないこともあり、なんとなくしのいできた感じだった。

 明日からは晴れて三月。

 待てよ、「晴れて……」と言えるほどのこともないかァ。

 いやいや、二月を手際よく締めて、希望ある三月を迎えようではないか。

   二月尽ここぞと呼ばる大道芸    ひよどり 一平

      平成29年2月15日~2月28日の俳句

      2月15日   胃カメラに五臓さぐられ春寒し

      2月16日   春めくや木の影土と親しめり

      2月18日   春一番ふわりと鳩の吹かれけり

      2月19日   集ひたる忌日なりけり梅香る

      2月22日   水面吹く東風に揺らぎの木々の影

      2月23日   如月の蔵の格子の厳めしき

      2月27日   顧みつ思ひあれこれ薔薇芽立つ

      2月28日   二月尽ここぞと呼ばる大道芸

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顧みつ

2017年02月27日 08時01分12秒 | 写真と俳句

 ふっふっふっ………トゲと新芽。

 やっぱりトゲはイヤだな。愉快じゃない。むしろ、とても不愉快だ。

 魅力的な薔薇であっても、トゲの痛みには耐えられない。耐えるつもりもないしね。

 つまり、「触らぬ神に祟りなし」ってところかな?

   顧みつ思ふあれこれ薔薇芽立つ   ひよどり 一平

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闘病も喧嘩も苦手

2017年02月26日 13時12分39秒 | 写真と俳句

 五回目の癌と出会った。しかし、「闘っている!」という感覚はない。

 病気をねじ伏せようと思っていないし、やっつけられるという意識もない。癌は同居人だ。

 今までも、さほど「闘病」の意識はなかった。決して強がりではない。

 現在相対している客人とも、敵として闘ったりせず、同居人として仲良く過ごしたい。

 (このあたり、大いに気取っているのですよ)

 昨夜は快眠というわけにはいかなかった。

 もちろん、病気のせいではなく、まァ、謂わば身から出た悪いクセみたいなもの。

 年寄りの冷や水かな?

 「えーい、くそっ」と思って公園へ。雪柳の新芽を撮ろうと思ったのだ。

 ところが、思わぬところで「いぬふぐり」と出会った。

 「オオイヌノフグリ」とは名ばかりのちいさな野草だが、そこで足が止まってしまった。

 ほんとにいじらしい花。こんな小さなくせに、茎も花弁も花芯もあるのだから不思議。

 30分ほどそこにいて、家路へ。

 いつの間にか、いろいろなモノが吹き飛んだ。また頑張れそうだ。

 人はこんなことをしながら、老いていくんだね。

 でも、傍の人を道連れにしてはいけないぞ。

   柔らかに生くるに如かずいぬふぐり    ひよどり 一平

 

 

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然るべき時

2017年02月23日 21時42分07秒 | 写真と俳句

 ニーチェの「ツァラトゥストラ」の中に、次のような一文がある。

 「多数の者たちは死ぬのがおそすぎ、そして若干の者たちは死ぬのが早すぎる。

  『然るべき時に死ね!』という教えは、今なおよそよそしい響きを持つ。」

 凡人には、『然るべき時』なんて分からない。

 ニーチェがなんでイライラしているのかも分からない。

 ただ漠然と、『然るべき時』は自分で決められないンだよねェと思っている。

   きさらぎの蔵の格子のいかめしき   ひよどり 一平

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早春の水面

2017年02月22日 21時35分33秒 | 写真と俳句

 この池の鴨は、危害を加えそうもない人間を見ると、陸へ上がってくることがある。

 パン屑などの餌を撒かれた経験から、それを期待してのことなのだろうか。

 カメラを取り出すためにバッグを開いていたら、多くの鴨が私の方へ寄ってきた。

 私の動作から、餌を期待出来ないと知ってか、鴨たちの足どりは止まった。

 しかし、すぐに池に戻ることはせず、不決断の状態のままじっとしている。

 まさか暖をとっているのでもあるまいが。

 鴨がいなくなった池は、樹木の影を浮かべ、春寒の静寂を醸し出していて好ましい。

 しかし、それもいっときのこと。東風が吹けば、池面は表情を変えることになる。

   水面吹く東風に揺らぎし木々の影   ひよどり 一平

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