おおかたの鴨は、北国へ帰って行った。あれほどの鴨だったが、残ったのは十数羽。
もともと残る鴨だったのか、事情があって残った鴨なのか、とんと見当がつかぬ。
それにしても、木杭の上に載ったこの鴨、なんとも風采が上がらない。
高齢なので、長くは飛べないのか。それとも、ガンにでも取り憑かれたのかい。
しばらくの闘いだね。
さざ波に揺らめく影や残る鴨 ひよどり 一平
(さざなみにゆらめくかげやのこるかも)
おおかたの鴨は、北国へ帰って行った。あれほどの鴨だったが、残ったのは十数羽。
もともと残る鴨だったのか、事情があって残った鴨なのか、とんと見当がつかぬ。
それにしても、木杭の上に載ったこの鴨、なんとも風采が上がらない。
高齢なので、長くは飛べないのか。それとも、ガンにでも取り憑かれたのかい。
しばらくの闘いだね。
さざ波に揺らめく影や残る鴨 ひよどり 一平
(さざなみにゆらめくかげやのこるかも)
ようやく春本番だと思っていたら、すぐそこに夏の気配が近づいてきました。、
季節の巡りはとてもとても早いです。
私にとって、今年の春は特に早かった。口惜しいほど、時間が早く過ぎた。
癒え難き悔いのありけり春惜しむ ひよどり 一平
(いえがたきくいのありけりはるおしむ)
幾度も言って恐縮ですが、私は椿が大好きなのです。
桜は「散り」ますが、椿は「落ち」ます。丸ごと見事にストンと落ちます。
桜の散り際と椿の落ち際を見て、ひと思いに落ちる椿の花に、見事さを感じます。
落ちてなお毅然としている椿の首に、美しさを感じ、憧れを抱いています。
首を落としても死なないし、地面にあっても凜と空を睨んでいる感じが素晴らしい。
悲しいことがあっても、大切な人に去られても、きっと泣かないに違いない。
白椿落ちて位を失はず ひよどり 一平
(しろつばきおちてくらいをうしなわず)
久し振りに一人カラオケ。
一人カラオケは気が合っていいのだが、拍手をしてくれる人がいないので寂しい。
もっとも、二人がいいのかとなると、これがまたとても難しそうだ。
男二人のカラオケの場合は、なんとも鬱陶しいような気がするがどうだろうか。
男女二人の場合はどうか。
恋人同士なら、気分が乗って最高に違いない。
そうでない男女の場合は、落ち着けないのではなかろうか。窮屈で歌どころではなさそうだ。もっとも、二人で行こうと思った段階で、クリアされているのかもしれない。
5人以上となると、なかなか歌う番が廻って来ない。もはや論外だ。
その点、私は一人カラオケなので、ノンビリと歌えた。が、気分が乗らなかった。
なんとか頑張って、やっと11曲しか歌えなかった。
これも老化だとすれば口惜しいではないか。今後は最低でも20曲にしよう!
採点の結果は、「満足」が6曲、「まァ満足」が3曲、「残念」が2曲。
気分が乗らなかったにしては、まァまァの成績だったと、自画自賛している次第。
寂しさは喩えば野辺のはこべかな ひよどり 一平
(さびしさはたとえばのべのはこべかな)
私は藤の花が好きだ。もちろん、白藤より紫のほうが断然いい。
長年、カメラ持参で歩いているが、これぞという山藤に出会ってたことがない。
「あれっ、いい藤だ!」と喜んだこともあったが、実は列車の中からだったり……。
素晴らしい山藤の花に出会うことを願って、今後も山や里をぶらつきたい。
ひょっとして、脳裏にある野性的な山藤は、私の幻想なのだろうか。
藤揺れておのづと風の生まれけり ひよどり 一平
(ふじゆれておのずとかぜのうまれけり)