新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

菜の花に酔う

2015年03月23日 08時04分44秒 | 身辺雑記

 過日の夕方、仲間のY.Y,とS.Tの両氏から電話があった。

 浜離宮へ菜の花を観に行くと聞いていたので、直ぐに、「ははァ、菜の花に酔ったな!」と私は思った。

 案の定、ご機嫌の二人だった。昼酒で二合徳利を6,7本倒したというのだから、酔って当たり前。

 この二人が菜の花を見に行くと言えば、その先の魂胆は明らかだ。

 もともと、菜の花は男を酔わせる。個人差もあろうが、私は桜よりは菜の花に酔ってしまう。

 花に酔うということは、酒を求めることに繋がり、しかも、大方の場合は昼酒となる。昼酒の酔いは格別だ。

    菜の花や月は東に日は西に   蕪村

 「呑みたいねェ」 そんな蕪村の気分が伝わってくる。これは私だけの感想かなあ?

    菜の花や酔はぬつもりの昼の酒   ひよどり

 そんなつもりで呑み始めたのでしょうが、菜の花はそれを許さない。

    菜の花に酔ひ酒に酔ひ人に酔ふ   ひよどり

 豊かな人生に幸あれ! 

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オオイヌノフグリ

2015年03月19日 20時11分49秒 | 身辺雑記

 公園の草地では、オオイヌノフグリが咲いていた。

 「咲いていた」というより、瑠璃色の豆粒を播いたような感じだ。

 とても可憐な花なのに、名前がなんとも可哀想。つまり、「大犬のふぐり(陰嚢)」というのだから凄まじい。

 つまり、果実の形状が、雄犬のふぐりに似ていることに起因する。命名した人の趣味だったのだろうか。

 花言葉は、「忠実」、「信頼」、「清らか」なのだそうだ。これは肯いてもよさそうだ。

 俳句の季語としては、「犬ふぐり」として使用しているケースが多い。

 近寄って撮ると、上のような可憐さを見せてくれて、とてもいじらしい。

   やさしくてくすぐったいぞ犬ふぐり    ひよどり一平

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知らぬが仏

2015年03月17日 18時23分42秒 | 身辺雑記

 朝からとてもいい日和であった。

 カメラを背負い、おびき出されるように車に乗った。自然公園へ。

 気持ちが逸るほど被写体が整っていたわけではなかった。

 空に雲はなし。まるまる青空だ。無愛想と言えばとても無愛想。

 池に数羽の鴨。これから帰るのか残ったのか。

 足元で微かな音。蜥蜴だった。動きは良くない。(ように思う。蜥蜴に聞いたわけではない)

 近づくとさっと逃げた。しかし、逃げ切るわけでもない。こちらの魂胆を窺っている気配だ。

 更に進むと、また逃げる。

 もともと蜥蜴は、真夏でもそんな動きをする。こちらの様子を窺いながら逃げる。

 今日の蜥蜴は、日頃よりも動きが鈍かった。逃げ足はせいぜい20~30センチ。

 執拗に追ったら、姿を消してしまった。穴に逃げ込んだのだろうか。

 かく言う私も同じようなもので、対処策はすべて小出しだ。抜本的なことはしない。これでいいはずはないのだが………。

   先行きは知らぬがほとけ蜥蜴出づ    ひよどり

 

 

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この世悲しも

2015年03月13日 09時19分12秒 | 身辺雑記

 4年前の2011年3月11日午後1時46分、東日本に大地震が襲った。

 さらに大津波が襲来し、被害が拡大。福島第一原子力発電所の外部電源喪失により、メルトダウン、水素爆発へと事態は暗転して行った。

 テレビでは当時の映像を流してくれたが、涙を禁じえないシーンがしばしばあった。

 現時点における死亡、行方不明の方は18,475人。約21万人の方が避難生活を送っているとのこと。ご苦労は察して余りある。

 当日のその時、私は日比谷で映画を観ていた。「英国王のスピーチ」だった。地震によって、映画は上映中止となった。

 もちろん、電車はストップ。有楽町駅前は人々で溢れていた。やむなく東京駅まで徒歩。

 東京駅は足を奪われた人の群でごった返していた。多くの人が、誰かに貰った段ボールの上に腰を下ろしていた。

 携帯電話は接続不能状態になっていた。

 たまたまその日は、仲間との寄り合いの「はらわたの会」の日であった。

 誰も来ていないことを承知の上で、会場の居酒屋へ行った。店は営業していなかった。

 そこには仲間たちの姿はなく、当日の参加は私一人。今、密かに威張っているが、誰も褒めてくれない。きっと笑っているに違いない。

 そこから私の「帰宅難民者」の一夜が始まった。

 被災者の苦労は今も続いている様子だが、再建に向けて励んでいる姿に、心から敬意を表したい。反面、何もできない自分を責めている。

 世の中は索漠とした状態だ。

 ISのこと、ウクライナのこと。

 国内で言えば、福島原発のこと。普天飛行場移転のこと。北朝鮮による拉致被害者のこと。アベノミクスの展望のこと。

 川崎市少年殺人のこと。淡路島殺人のこと。その他にもまだまだ………。

 それに引き替え、猫柳のなんとも悪戯っぽい風情。こころ癒やされる思いがします。

   ささくれしこの世かなしも猫柳    ひよどり

 

 

 

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ひとはみななにかにはげみ

2015年03月10日 15時37分01秒 | 身辺雑記

 

 1945年3月10日未明、アメリカのB29爆撃機約300機による「東京大空襲」があった。

 約1700トンの焼夷弾が投下され、江東区、墨田区、台東区がほぼ焼け野原。約10万人が死亡したとされているが、いまだに全容は不明だ。

 あれから70年が経った。

 良い戦争と悪い戦争などはない。戦争は悪だ。二度と戦争をしてはならない。

 しかしながら、この地球上から未だに消えていない。キナ臭い騒動やテロリズムは後を絶たない。

 国連の安全保障理事会とは何者ぞ。強国の都合のいい隠れ蓑にしかなっていないのが口惜しい。

 やはり人間様は賢くないし、とても醜くずるい。身勝手過ぎる。

 それでも我々は生きていかなければならない。

 写真は新宿御苑の大寒桜。2009年の今日、つまり6年前の3月10日撮影の画像だ。今年の状況はどのようになっているだろうか?

   人はみななにかにはげみ初桜   深見けん二

 一人ひとりは健気なのだが、国ともなると、なかなかうまく行かないようだ。

 そう、夫婦だって思うようにならないものねェ………。

    

 

 

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