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ウクライナ・パレスチナに平和を! 2.24札幌集会開催

2024-02-25 00:31:31 | その他社会・時事
(この記事は、当ブログ管理人が「レイバーネット日本」に寄稿した内容をそのまま転載したものです。)

ウクライナ戦争開始から2年となる24日午前11時から、札幌駅前で「ウクライナ・パレスチナに平和を! 2.24札幌集会」(主催:戦争をさせない北海道委員会)が開かれ約100人が集まった。

主催者あいさつの後、清末愛砂・室蘭工業大学教授(憲法学;「戦争をさせない北海道委員会」呼びかけ人)がスピーチ。「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」との日本国憲法前文を引用し「時間が経つほど戦争への関心が薄れていくのを感じる。ガザは平和的生存権の適用除外対象ではない。私たちがジェノサイドを見逃せば見逃すほど、同様の行為が繰り返される。イスラエル軍は、南部ラファに住民を押し込めておいてから攻撃を加えようとしている。こうした卑劣な行為を私たちが見逃さないことが大切だ」と述べた。また、最近も国連安全保障理事会で停戦を求める決議に拒否権を発動した米国を批判した。

事の本質を見極めず、ハマスの攻撃がこのような事態を招いたとする主張が、イスラエル支持の根拠として今も根強くある。清末さんはそのような表面的な見方を否定。長く続いたイスラエルのガザ占領が今日の事態を招いた歴史を正しく理解するよう、市民に訴えた。





集会は30分間で終了し、11時30分からは引き続き「戦争をさせない市民の風・北海道」主催のスタンディングが行われた。動画撮影をしているだけで手がかじかむ氷点下3度の寒風の中だったが、これでも札幌の平年と比べると暖かいほうだ。ウクライナ各地では札幌と同等かそれ以下の寒空の中、市民が死の恐怖に直面している。集会参加者は私語もせずスピーチに聞き入っていた。

ウクライナ戦争開始から2年を迎える中、メディア報道も開戦当初の「ロシアの侵略に負けるな」一色から、一般市民の犠牲の増加を憂えるもの、両国での徴兵拒否の増加を伝えるものが多くなっているのは良い方向への変化といえる。平和と引き替えにウクライナがロシアによる占領地をあきらめなければならない可能性に言及する報道も出てきている。

1967年の第3次中東戦争でシナイ半島はイスラエルに占領されたが、エジプトは1980年代に入り、イスラエルとの交渉で返還を実現させた。武力で奪われた領土を、後日、交渉により平和的に回復した実例は、歴史をひもとけばいくらでもある。罪のない市民の犠牲をこれ以上増やさないため、ウクライナでもガザでも直ちに停戦を実現し、領土の帰属は国際社会を交えた話し合いで決める必要がある。

2024.2.24 ウクライナ・パレスチナに平和を! 2.24札幌集会


(取材・文責:黒鉄好)

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