安全問題研究会~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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経産省前「脱原発テント」に退去命令、市民が集まり跳ね返す

2012-01-27 23:44:31 | 原発問題/一般
枝野経産相「危険ある」、脱原発テントに退去令(読売)の記事の通り、経産省は脱原発テントでの「ぼや騒ぎ」を理由に退去命令を出した。

冗談ではない。ぼやは確かに起きたかもしれないが、それより危険な爆発を起こし、放射能を世界中にばらまいている東電に「原発の撤去」を求める方が先ではないのか。

それに、こんな言い方をしてはなんだが、このテントは単に国有財産法と「経産省庁舎管理規程」に違反しているに過ぎない。この規程は単なる内部訓令だ。それに対し、東電は原子炉等規制法に違反している。「比較の問題ではない」といわれるかもしれないが、どちらがより重罪かははっきりしている。問題なのは、東電と一緒に原発推進してきた経産省が撤去命令を出しているということだ。殺人犯が傷害犯に「退去しろ」と言っているに等しい。しかも、枝野経産相は東電によるパーティ券購入金額が民主党で上位3位以内に入っている。電力マネーまみれのお前にだけは言われたくない。

これに対し、27日夕方、市民750人が急きょテント前に集まり、強制撤去の動きを跳ね返した(報告:レイバーネット日本)。ネットで集まろうと呼びかけがされれば、それに呼応してすぐに数百人単位が集まる。3.11以降、明らかに日本は変わってきている。

さすがにこうした市民の動きに経産省は焦りを深めている。枝野経産相が「いかなる状況でも電力使用制限令をせずに乗り切りたい。それが出来る可能性は相当程度ある」「日本の産業に大きな影響を与えることなく(今夏を)乗り切るための検討は進めている」と記者会見で述べた、とのニュースも伝わってきた(参考記事)。

さすがの厚かましい経産省も、原発全面停止を覚悟し始めたようだ。ただ、これは反原発運動に向けた「陽動作戦」の可能性もある。今、大切なのは、こうした市民の動きを一過性のものに終わらせることなく、永続的動きにしていくことだ。

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廃止直前の十和田観光電鉄に乗る

2012-01-27 21:56:55 | 鉄道・公共交通/趣味の話題
本日、年休を取って青森に行くことにした。3月改正で廃止となる十和田観光電鉄、寝台特急「日本海」、そして廃止対象ではないが未乗である大湊線に乗るためである。十和田観光電鉄と大湊線に乗り、日本海で大阪に抜ける計画だった。

…が、大雪で結局この計画は頓挫してしまった。日本海側の記録的な大雪で、ここ数日ずっと運休している「日本海」の運休は覚悟していたが、さすがに大湊線まで運休になるとは予想していなかった。

新幹線で八戸下車。青い森鉄道に乗り換え、三沢まで来たところで日本海の運休を知る。大湊線は、午前中は運休で午後から運転見込みとの紙が掲示板に張られている。

とりあえず、十和田観光電鉄は通常通り運転しているとのことだったので行くことにした。十和田観光電鉄の場合、この程度の雪で運休していたら1年の半分は運休になるだろう。

大雪の中、十和田観光電鉄・三沢駅まで歩く。駅舎に入るとおいしい香りがすると思ったら、立ち食い蕎麦のスタンドからだった。ここは駅舎の中だが味の良い店として知られている。硬券入場券を買い求め、列車へと急ぐ。

わずか14.7kmしかない十和田観光電鉄を、東急のお下がりの車両がゆっくり進む。約30分かけて十和田市に着く。沿線には農業高校、北里大学獣医学部など意外に学校が多い。

十和田市に着くと、スーパーが撤退し、入居者が見つからない駅ビルは閑散としていた。再び十和田観光電鉄で三沢まで戻る。

青い森鉄道三沢駅まで戻ってくると午後2時を回っていた。改めて大湊線の状況を確認すると、午後から回復するはずだったのにまだ運休のまま。それどころか、青い森鉄道の列車まで雪で遅れ始めた。これでは大湊線どころではないと思い、ここで引き返す決意をする。鉄道乗車はある意味、登山と同じだ。無理だと思ったら、捲土重来を期するため潔く退くことも必要である。なによりも東日本大震災の惨劇を生き残った私が、こんなつまらないことで命を危険にさらすなんてあり得ないと思う。

青い森鉄道に乗り、八戸を目指す。残念だが天気には勝てない。氷の固まりを踏みつぶすようなゴトッゴトッという音が聞こえている。このままではいずれ青い森鉄道さえ運休になりかねない。引き返す決断は正解だったと思う。八戸から再び新幹線で帰宅。

【完乗達成】十和田観光電鉄

今回、なんとか十和田観光電鉄だけは完乗を達成したが、「日本海」乗車、大湊線乗車、八戸~新青森間乗車による東北新幹線「奪還」はいずれも成らなかった。新幹線は、意識しなくても何らかの形で達成できるだろうと思うが、問題は大湊線である。過去、2回の青森訪問の際に乗車しようと思ったものの、いずれも実らず、今回、3回目の挑戦も大雪で散った。

明文化していないが、当ブログ管理人の完乗ルールには、暗黙の事項として「3回挑戦して乗車できなかった路線は延期」というものがある。東日本大震災の巨大な余震がそろそろ訪れそうな気配もするし、大湊線はしばらく延期せざるを得ない。

当ブログは鉄道全線完乗の記録をするために生まれた。その生い立ちからして、未乗路線に乗ればそれを記事にすることは当然だが、十和田観光電鉄を取り上げたことにはもうひとつ理由がある。この小さな鉄道がたどった運命が、今後、並行在来線転換第三セクター鉄道のたどる運命の先駆けになりかねないと思ったからだ。

十和田観光電鉄にとどめを刺したのは新幹線の新青森延伸である。この延伸により、十和田観光電鉄は全区間が新幹線と並行することになった。この延伸がなくても、十和田観光電鉄はいずれ消える運命にあったのかもしれない。しかし、新幹線延伸がその死を早めたことは間違いないと思う。

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