立憲民主党は共産党にさらに決定的ダメージを与える

立憲民主党は共産党にさらに決定的ダメージを与える
 2017年10月25日のブログ「立憲民主党が共産党に決定的ダメージを与えた」で、共産党は9議席も減らして議席は半減した。立憲民主党の躍進の裏で、共産党の大敗退があったことを書き、
「枝野代表は立憲民主党は右でもない左でもない中道の政党であることを強調している。中道を強調しない限り保守票を得ることはできないからだ。党勢拡大のためには市民に立憲民主党が中道政党であるイメージを誇示していかなければならない。しかし、共産党と共闘すれば左系のイメージが強くなり、中道のイメージは消えていく。中道のイメージが消えてしまうことを恐れている枝野代表が中道のイメージを保つために共産党と距離を置く可能性は高い」
と述べて、枝野代表は共産党との共闘を避けると推測した。私が推測した通りであった。 

志位委員長は数日前に衆院選で共闘した立憲民主、共産、社民3党が首相指名を1人に絞るべきだとして、特別国会での首相指名を共産党は立憲の枝野幸男代表に投票すると言っていた。しかし、小池晃書記局長は30日の記者会見で、
「(立憲側と)話し合って決めると言ってきたが、現時点で話し合いができていない」
と説明し、特別国会での首相指名選挙で、同党は志位和夫委員長に投票すると発表した。 
 原因は枝野代表が共産党の提案に応じなかったからである。立憲民主党にとって共産党との共闘はマイナスになると枝野代表が考えていとも不思議ではない。
立憲民主党と共産党が共闘するということは両党の理念、政策を一致させなければならない。共産党は日米安保廃棄、全ての米軍基地撤去を理念としている。そんな共産党と理念を一致させれば立憲民主党は共産党化してしまう。共産党の野党共闘は野党を共産党化することが目的であるから、共闘すれば64議席の立憲民主党が12議席の共産党に飲み込まれることになる。国民からは立憲民主党が左翼であると言うイメージが強くなるだろう。
 共産党と共闘すれば、次の選挙では、
自民党と公明党のように、
「小選挙区は立憲民主党の××候補に、比例は共産党に」
と選挙共闘をしなければならなくなる。共産党とますます一心同体になるのである。
立憲民主党の党勢拡大のためには連合の支援が必要である。しかし、連合と共産党は犬猿の仲である。共産党と共闘すれば連合は立憲民主党を敬遠していく可能性がある。連合の支援を得るためには共産党とは距離を置いたほうがいい。それに中道であるから支持していた市民も共産党と共闘すれば離れていく可能性がある。
共産党と共闘しても立憲民主党のメリットはないのである。だから、枝野代表は共産党と距離を置き、共産党が野党共闘を推進するために首相指名に枝野代表に投票するという提案にも応じなかったのである。

立憲民主党が共産党の議席を半減させた。そして、国会での共産党との共闘に応じそうにない。立憲民主党の登場によって一番ダメージを負ったのは共産党である。

民進党の保守と左翼議員の分裂は蓮舫前民進党代表の共産党との共闘推進が原因であったが、立憲民主党が共産党の議席を半減させた上に共闘しないのなら、民進党の分裂で一番被害を受けたのは共産党である。

小池局長は「国民の負託に応える審議をするため足並みをそろえる」と述べ、国会対応では立憲などと連携する考えを改めて示したが、枝野代表は共産党との連携は避けるだろう。

希望の党と立憲民主党の誕生は共産党の目指していた野党共闘を破産させた。そして、共産党を衰退させた。
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