Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

進路~雷鳴を聞きながら

2011-08-09 00:12:00 | インポート
ブルースさん今晩は。今夕も、不安定な天気より、雷が聞こえました。
暫くは、こんな空模様でしょうか。一時空が暗くなっては時雨位は降るのですが、猛暑を抑え込む程の力はない様です。

今日8/9は、貴地元の原爆忌。お仕事の日程もあって、式典にお出になれない様な事をも伺いましたが、そうだとしてもやむを得ない事と心得ます。要は、あの惨禍に遭った方々の犠牲を悼み、被害を見舞う気持ちの問題であって、地域に尽くしながらそうした祈りの気持ちを表す道もあるかと心得ます。因みに、明日は私も出番でして、11am過ぎの原爆投下時刻には、内心で静かに一礼を致すつもりです。

昨日の拙地元紙 C新聞に、核兵器廃絶と原子力発電依存の脱却へ向けた見解が記されていました。普段ですと、その記事の全文を載せたりする所なんですが、この所の猛暑にて貴方もお疲れの所かも知れませんので、ざっと要点のみご紹介しておきたく思います。
それによると、戦後の原子力平和利用の促進は、当時の東西冷戦下にての、米合衆国の世界戦略の一環であった事、資源小国の我国の立場を顧みても、原子力発電は将来に向かっては高くつく事、それに事故対応や安全管理に万全を期せない以上、人類と原子力は共存できない事などが表されていました。

まあ、T電力福島第一原子力発電所の体たらくをご覧になればお分り頂ける事と思いますが、放出された放射線の総量は、1986=昭和61年に旧ソビエト連邦にて生じた、チェルノブイリ発電所事故より相当に多い様ですね。
最近の貴日記でも触れられていましたが、福島県他のダメージは計り知れない。避難された方の総数は10万に近く、第一次産業はほぼ壊滅状態。同県の浜通りの復旧は、そのきっかけさえ掴めない状況の様です。
更に悪い事に、事故現場周辺の子供達の体内被曝が確実視され、一部の子達は将来の発癌に繋がる恐れが高いとされる、甲状腺被曝まで進んでしまったとの情報もあり、事実とすれば放射線風評被害と並び、本当に遺憾極まる事態です。将来への禍根ともなりかねないでしょう。

そも最初の事故対応も不良だった様ですね。最初の温度上昇時において「大した事はない」などと決めつけ、監督省庁への報告も杜撰だった様だし、取り返しがつかなくなるまで欧米の原発保有国の優れた安全技術を学んで採り入れようともしなかった。良く「原子力関連の官庁や事業者は、閉鎖性が強くて外部意見を良く聞かない原子力村だ」との声も聞きますが、村どころか意思疎通の道路さえ通わない「原子力離島」だったのではないでしょうか。その体質が、福島の事故の初期対応を損なわせ、結局は取り返しのつかない大事故に繋げてしまった所はあると思います。

行政の対応も悪い。大体、事業者や原発を進める行政と距離を置くべき原子力保安院が経済産業省の管掌では、緊急の場合でも安全面のチェックが十分にできない恐れがありましょう。もっと以前の段階で、環境省とかが抑えていなければならない所でしょう。

後、この期に及んで使用済み核燃料の再処理利用、所謂プルサーマルに拘泥し続ける姿勢も頂けません。
原子力依存の強いフランス国はとも角、世界の国々の大半が手を引いた再処理燃料は、結局は高くつき、危険性もあって将来性は薄いとされます。それを分っていて捨てようとしないのは、再処理燃料が軍事転用容易であり、将来核兵器の開発でもするのでは、と思われても仕方がないでしょう。
私は、健全であればナショナリズムを肯定し、国家の尊厳保持の為には一定の防備も止むなしとの立場ですが、広島・長崎の史実よりも、核武装は断じて認められない立場であり、こんな動きを見過ごす訳には参りません。

今は、原発よりも秀逸な発電技術が陽の目を見ています。良く言われる自然エネルギーの他にも、液化天然ガスLNGによる火力発電は、長期的には原子力発電より効率が良く、将来のコスト下げ余地もある様です。更に、我国周辺の海底に多くあるとされる新燃料 メタン・ハイドレートによる火力発電もいずれ可能となるでしょう。これらを真摯に開発して行けば「脱・原発」は現実味を帯びて来るでしょう。

結局の所、先日の原子力事業出身でもある与謝野経済財政相の見解の如く、原発を残そうとするのは、以前より言われる官僚勢力の天下り先の保持と、それに絡む利権の巣窟たる原子力産業を温存したいだけの様に私には映るのですが、貴方は如何お感じでしょうか。

今年、来年とかのスパンではそれは難しいだろうが、福島の事故でボロの出た原発は、これからは縮小廃止の方向へと進むべきでしょう。その事が、まだ僅かに残っている原子力の軍事転用への道を絶つ力にもなる事と思います。
新しい火力発電の手法も、どうも強い開発姿勢に欠ける所があって感心しない。本気で脱・原発を目指すのなら、原子力に充てる予算を年毎縮小し、その替わりに自然エネルギーやLNGなどの利用に振り向けるべきでしょう。そうであれば、国民も、多少の電気料金引き上げを被っても納得して下さる事と思います。

とまあ、半分は愚痴っぽくなってしまった所はどうかお許し下さる様。

今春は、拙地元よりも盛んに行われていた被災地への燃料輸送、今夏も一部では続いている様です。
この一事を見ても「震災は、まだ終わらない」事を痛感させられます。*(地球)*
コメント
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