Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

ビッグスワンはホーム(34節新潟戦)

2022-09-04 23:56:18 | マッチレポート22’
忘れてたなあ、ビッグスワンがホームだってこと。年間わずか2回しか勝てなかった2013シーズン。ホームで1回も勝てないという今考えてもとんでもないシーズンですらビッグスワンでは勝ってる。もう1勝が熊谷(大宮ホーム)でイレギュラー開催だったことを考えるとなおさらにビッグスワンの特異性が際立つ。2013シーズンは天皇杯もビッグスワンで勝ち、ナビスコカップ(当時)でも勝ち点を取った。次の対戦となった2018シーズンも当り前のように勝ったし、明らかにチーム力は新潟が上なことが証明済みの今シーズンでもビッグスワンでは勝ててしまう。もはや超常現象。


熊本戦の時にも感じたけど、前半戦での対戦の失敗が活かされていると感じる。ホームで新潟と対戦した時は新潟にボールを握られたくないという一心で特攻を仕掛けて冷静にいなされて玉砕した。今日も1分にトーマス・デンを深い位置まで追い込んでやや苦し紛れに蹴らせたボールが伊藤涼太郎に渡った時には「あー今日も同じパターンか」と頭を抱えたけど、ここからプレスの位置を調整して無理に高い位置まで追いかけなくなった。これが奏功してこの後試合終了まで終始守備がハマっている感があった。前半戦までの下平監督であればこういう柔軟性は発揮出来なかったし、そもそも自分がやりたいサッカーに固執していたと思う。本当に良いゲームだったと思うけど、その試合のスタッツがポゼッション30%台、スコアはウノゼロというところに下平監督が今シーズンにこのチームで目指そうとしていた方向性が間違っていたことが奇しくも証明されてしまったような気がするよ。


唯一のゴールシーンは今シーズンのベストゴールに選びたくなるくらいに良いゴールだった。序盤からサイドの攻防で優位に立っていた朝陽に気持良く1on1を仕掛けさせて好クロス、中のサムエルには合わずもその裏から中川が突っ込んできてゲット。クロスを合わせる先が点でないことが一番素晴らしい。中川は長沢の影から決めた熊本戦に続いてまたもや同じような形でヘディングで決めた。試合後の気持ちの入ったインタビューが印象的だった。そのチームの雰囲気を今度こそ最後まで続けてよ。3分にデンのボールをもぎ取って放ったループシュートは惜しかったけど、そのミスが心理的に影響したと思われる5分のサムエルからのマイナスのパスでシュートを選択しなかったのは大減点。あそこで振り抜かなくて「人生かけてる」は信じづらいぞ。もっとやれる。


後半は握られる時間が長かったもののあまりネガティブには捉えていない。先にも書いたけど守備はずっとハマっている感があってこれはヤバいというシーンもわずかだったと思う。握られただけで押し込まれていたとは感じなかった。64分の吉田、坂、保田のパス回しでプレス回避したシーンなんかを見るにつけ守り倒そうという意識は本当の試合終盤までなかったと思う。こういう勝ち方でいい、朝陽の言うとおりこういう勝ち方で団結していく方が期待感あるし、はるかに「もしかすると」の可能性が高まるように思う。プレーオフに滑り込めるかどうかはいかに下平監督が余計なことをしないかにかかってきてるような気がする。下平監督はもう調理はせずに配膳に徹してほしい。


仙台が最後の直線を前に集団に飲み込まれ、代わりに岡山が集団を飛び出して先行馬2頭を果敢に捕まえに行った。2着と3着の間には天と地ほどの差があるこのレギュレーション。岡山の勇敢な仕掛けは実るのか、この後が山形、徳島、長崎、仙台の難敵続き。タレて調子を落とすか、最後に鼻差で差し切るか。唯一の不安は鞍上の木山ジョッキーの経験不足か。7月頃には想像出来なかったくらいにJ1昇格争いは分からなくなってきた。ちょっと遠目から眺めてて最後に漁夫の利くらいがうちのポジションとしてはちょうどいいかもね。
コメント
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