Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

最高の週末(23節東京V戦)

2015-07-13 01:14:12 | マッチレポート15’




どんなに酷い内容の試合でも試合終了まで席を立つことを自分はしないけど、もう何ヶ月も終了の笛が鳴る前にゾロゾロとお客さんがスタンドの階段を上がって家路につく試合しか見ることが出来なかった。でも今日はロスタイムに入ると、続々とお客さんが階段を下っていって選手を迎えに行った。いい光景だなって心の底から思ったし、これこそ「最高の週末」だと思った。お客さんの歩き出す方向の矢印は変わった。全てが負に向いていたクラブの矢印の方向も変えたい。全て変えたい。


勝ち点3を取るポイントは柳田さんも言ってたけど、複数得点にあったと思う。そしてそのことが如何に共通認識として選手たちに刷り込まれてたかは、高松ゴール後のリスタートで西が見せた爆走プレッシングに象徴されていると思う。無謀にも思える直線的なプレッシングで、案の定あっさりとかわされたけど、1点では何も変わらないんだとチーム全体で考えられていることがあのプレーで表現出来ていたと思う。鹿島とか、大久保とかいやらしい選手は得点をした後ほど、少し大げさにでもボールにプレッシャーをかけにいく。それは失点して巻き返してくるであろう相手の出端を挫くという明確な意図を持って。少し強引なこじつけかもしれないけど、あれだけ取ることの出来なかった追加点が10分以内に決められたのは、全員の認識がしっかりと浸透していたからだと思う。


個人的にはゴールを決めた高松やタメよりも、その西に高い点数を付けたいと思ってる。すっかりサイドの選手のイメージになったけど、今日は中へ中へ入ってくるプレーで存在感があった。あれは2011年だったか、ホーム徳島戦でド真ん中を独走ドリブルからミドルを突き刺したことがあったけど、あの頃のプレーを彷彿とさせる今日の躍動だった。まだ全然動けてたし、ごっちゃんへの交代は正直早すぎたと思う。結果としてさんぺーから怜へ交代せざるを得なくなったことも重なって、最後の苦しい時間帯にダニエルを使えないことに繋がってしまった。あそこの交代だけは時間帯も含めてちょっと疑問だった。


23節にしてもう今シーズンのクラブベストゴール確定と思わせてしまうようなゴラッソを突き刺したタメ。ゴール裏から見てても素晴らしかったけど、いま横からの映像で確認したらもっとスゴかった。本来であればこのタイミングでああいうゴールを決めたら、「決めるべき人が決めたゴール」みたいな表現になるんだろうけど、正直に言って今のタメはまだ「決めるべき人」にはなってないと思う。別に否定的なことを言いたいんじゃなくて、これはもっとやってほしいという期待があるからこその思い。クラブの窮地を救うようなプレーにもっともっと顔を出してほしい。タメ、ごっちゃん、昌也の逆三角形がチームの背骨になってほしい。3人ともいい水準のプレーは見せてると思う。でも見たいのはもう一段上。本当に期待してる。


それにしても勝つってこんなにも嬉しいことなんだということを完全に忘れてた。スタジアムでトリニータの勝利を見るのは今季はもちろん初。最後に見たのが、昨年のアウェイ讃岐以来だから、かれこれ8ヶ月ぶり。あっさり2-0で勝たせてくれないところがトリニータらしいし、今日はラスト15分が気が遠くなるくらいに長かった。サポーターも辛かったけど、選手たちの心労はそれを遥かに凌ぐものだったと思うよ。タメもこれを次に繋げなきゃいけないと言ってたけど、それはもちろんそうなんだけど、それよりはこれで肩の荷を降ろして、自分たちのやってることが間違ってないと自信を深めてほしい。次節のヤスの出場停止も、中3日で迎える徳島との6ポインターにヤスをフレッシュな状態で出せると前向きに切り替えていこう。

やっとオレのもとにも来てくれた「最高の週末」。日付が変わって、厳密にはもう週末は終わってしまったけど、祝杯をあげて、この後のマッチデーハイライト見るまでは余韻に浸りたい。さあ、こっからだ!
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