F1 2007年 第7戦 アメリカGPを振り返る

 振り返れば、セナ・プロスト時代の再来予見させるに十分なレースであった。
台頭する若き才能、アイルトン・セナに対するアラン・プロストのむき出しの対抗心。同じチームにあって、二人のドライバーをコントロールしないのは、それが昔も今もマクラーレンの流儀である。

 アラン・プロストは、最大のライバルであるチームメイトに体当たりしてでも勝ち、チャンピョンになることに固執した。時を経てそのプロストも敵わぬ金字塔を打ち立てたミヒャエル・シューマッハもまた、故意とは紙一重の華麗なるテクニックでコーナーの真ん中にマシンを止めてでも自分に有利なシーズンを演出しようとした。

 さて、昨日のフェルナンド・アロンソは如何に。デビューシーズンの僚友に対して果敢にアタックはするものの、昨シーズン、ミヒャエル・シューマッハに向けたような激しい闘志は見られず、常に良い先輩、良いチームメイトを思わせる走りを披露し、それは表彰台にまで及んだのだから驚きである。

 F1を含むモータースポーツは、その名の通り「スポーツ」である。コース上では闘志をむき出しにしても、ひとたびレースが終われば互いの健闘を称え合う。何と美しいスポーツマンシップであることか。それが真の心からいずるものであるとするならば。

 穿ち過ぎと言われればそれまでであるが、インディアナポリスにおけるそれは、かつてのアラン・プロストとアイルトン・セナの確執を思いだされるに十分なものであったと、郷秋<Gauche>は思うのである。2週間後のマニクールが見ものだ。

今日の1枚は、すみよしの森のメインストリート。
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