F1 2006年第2戦 マレーシアGPを振り返る

 エンジン交換による降格という波乱はあったものの、2戦を終了したところで今シーズンの各チームのポテンシャルと問題点が明確になったといっても良いだろう。まずは結果を確認しておこう。

 <マレーシアGP決勝レースの結果>
 1位:ジャンカルロ・フィジケラ / ルノー / Q1 / FL1 / MI
 2位:フェルナンド・アロンソ / ルノー / 1'35"747 / Q7 / FL2 / Mi
 3位:ジェンソン・バトン / ジェンソン・バトン / Q2 / FL4 / MI
 4位:J-P・モントーヤ / マクラーレン・メルセデス / Q5 / FL3 / MI
 5位:フェリペ・マッサ / フェラーリ/ Q21 / FL8 / BS
 6位:ミヒャエル・シューマッハ / フェラーリ/ Q14 / FL5 / BS
 7位:ジャック・ビルヌーブ / BMW / Q10 / FL9 / MI
 8位:ラルフ・シューマッハー / トヨタ / Q22 / FL6 / BS

 Q=予選順位(ペナルティによる降格後順位) / FL=ファステスト・ラップ順位

 ポールtoフィニッシュのフィジケラには拍手を送りたい。マシンの仕上がりも上々、次戦以降も風がフィジコ吹いてくれることを祈るばかりだ。

 注目のウイリウアムズ・コスワース。ニコ・ロズベルクはさすがに若さを露呈したというべきかスタートで出遅れるが、予選7位から3位にジャンプアップしたアロンソを追い回すウイリアムズのウェバーが見物であった。重いタンクを抱えたアロンソではあったか、ウイリウアムズ・コスワースのマシンがここまで速いとは驚きである。が、しかし、ニコのエンジン・ブローに続いてウェバーもエンジントラブルであえなくリタイヤ。きっちりと同じエンジンを作ってきたコスワースもたいしたものであるが、次戦には是非とも2戦分を走れるエンジンを2台用意して欲しいものである。

 相変わらず苦しい戦いを強いられるSAF1ではあるが、中盤の琢磨とリウィツィのバトルを楽しませてもらった。明らかに速いリウィツィを押さる琢磨。次戦には更に激しいバトルを期待した。

 さて、最初に書いたとおり2戦終了したところで今シーズンの各チームの力関係が明確になった。最速はルノー、ついでホンダとマクラーレン、次にフェラーリであるが、ホンダとマクラーレンの関係は微妙である。ホンダはジェンソンがまずますの速さを見せるがルーベンスがいまひとつ乗り切れていない。これはコンストラクターズ・ポイントを考えた時痛いのと同時に、マシンのポテンシャルにも若干の疑問が生じることになる。

 マクラーレンの最大の敵は自身の信頼性だろ。昨シーズンからの問題が未だに解決されていないようだ。エンジだけではない。車載カメラの影像によると激しく振動していたモントーヤの左ミラーがレース中盤にはもぎれ飛んでなくなっていた。こんなところにもマシンの信頼性の問題が表れる。

 上位4チームを追う最有力チームはウイリアムズであろう。ただしエンジンの信頼性が上がればという一言を付け加えなければならない。更にはBMW、トヨタも追撃してくる。この3チームのうち2週間後にトップ4に追いつくのはどのチームなのか、4月2日のオーストラリアGPが楽しみである。


 今日の一枚は、例によって記事本文とは何に関係もない、紅辛夷(べにこぶし)。紅色の辛夷という名前ですが、花の姿からは「紅四手辛夷」と言った方がより近い感じですね。
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