富士より熱海で!

 2007年からの日本GPが鈴鹿ではなく富士で開催されることになったことは、F1ファンならずとも既にご存知の通り。鈴鹿は鈴鹿で日本における2つ目のGPとして鈴鹿を舞台とするGP開催の道を更に探っているのだという。できれはそう願いたい。例えばスパがGPカレンダーからはずされたことを私たち日本のファンが残念に思うように、鈴鹿でのレースを見ることができなくなルことを嘆くファンは海外にも多いはずなのであるから。

 そうは言いながらも、富士で行われる日本GPは地理的な条件から、多くの特に首都圏及びそれ以北のF1ファンからは支持されることだろう。富士スピードウェイが位置するのは「首都圏の奥座敷」のすぐ裏山であって、勿論鈴鹿よりもはるかに近いからである。アクセスと宿泊施設の確保に難があることは他の報道に譲るが、それを補っても余りあるメリットが首都圏以北のファンにはあるのである。

 さて、2007年以降の日本GPに関する報道はどれもこれも「鈴鹿対富士」の図式で書かれているが、郷秋<Gauche>はまったく違った視点から日本で開催されるF1GPを考えてみたい。結論を先に言っておこう。
日本GPは20年にわたって名勝負が広げられてきた鈴鹿で行い、もうひとつのGP(パシフィックGPでもアジアGPでもよい)は首都圏に程近く鉄道での観客輸送が可能な熱海で、公道レースを開催しなさいというものである。

 公道レースがいかに面白いかはモナコでのレースを引き合いに出すまでもないだろう。ヨーロッパ屈指のリゾート、モナコの向こうを張って東洋のモナコとまで言われるスパ・リゾート熱海で公道レースを開催するのである。

 バブル経済崩壊以降の熱海温泉は衰退の一途を辿り既に見る影もないほどなのだという。そんな熱海でF1の公道レースを行うのだ。東海道新幹線、在来線の2系統で電車による観客輸送が可能である。宿泊施設は腐るほどある(実際に腐ってしまったホテル・旅館も多いらしいが)温泉旅館・ホテルで収容可能である。横浜、東京のホテルに宿泊しての観戦も勿論可能だ。海外からの観客は成田から東京湾横断道路を利用してバスで川崎あるいは横浜まで運び、その先はJRを利用し熱海入りしてもらう。新しくできる静岡空港からJRでの熱海入りも勿論OKだ。

 寂れている久しい熱海の街がF1をきっかけに活気を取り戻す。F1観戦客が横浜・東京に、鎌倉あるいは伊豆半島各所の観光・行楽の地に回遊する。つまりF1開催の地となる熱海のみならず南関東一円に経済効果が波及するのである。

 鈴鹿か富士かというステレオタイプな論争は止めにして、より経済的波及効果の大きいスパリゾート熱海で開催する公道F1レースを真剣に考えようではないか、諸君!(って、なんで演説調になるの?)


今日の一枚は、愛らしいスノーフレーク。

[ 撮影 : いつもの東京都下某所 ]
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