アブソリュート・エゴ・レビュー

書籍、映画、音楽、その他もろもろの極私的レビュー。未見の人の参考になればいいなあ。

琥珀捕り

2006-01-08 10:47:46 | 
『琥珀捕り』 キアラン・カーソン   ☆☆☆☆★  再読。「文学のカモノハシ」とある書評家が評したように、エッセーとも小説ともつかないハイブリッド・テクストである。この手の文章は日本で言うと澁澤龍彦とか、海外でもミシェル・トゥルエニが断章形式の本でやったり、傾向は違うがミラン・クンデラの小説でも似たような手法は見ることができる。ただし、この本ではそれが徹底している。全体を通してあるプロットが存在 . . . 本文を読む