どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『夜の画家たち 蝋燭の光とテネブリスム@山梨県立美術館』なのだ

2015年06月06日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

ぼくらわ 見たい企画展もあったし ミレー館も見たかったので 山梨県立美術館に行ったのだ

1日中見たかったし 早くに着きたかったので 特急<あずさ>に乗ったのだ



甲府駅の改札を出てすぐの天井に 宝石?(貴石)で作った ミレーの絵と富士山の絵があるのだ




甲府に降りたら ぜひ 見てほしいのだ


そして 南口にある 6番のバス停から乗って美術館に向うのだ(※料金わ 280円なのだ)

こちらわ バスの時刻表なのだ



15分くらい乗って 『県立美術館』で下車して 山梨県立美術館に着いたのだ



まずわ 特別展の<夜の画家たち 蝋燭と光のテネブリスム>を見たのだ



ぼくが気になった作品をご紹介するのだ

1番最初に展示していたジョルジュ・ド・ラ・トゥールが描いた<煙草を吸う男>なのだ


ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの作品わ 日本にわ この作品を含めて2点しかないそうなのだ しかも 全世界でも ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの真作わ 50点にも満たないそうなので 貴重な作品なのだ

タバコに火をつけて 炭?を持つ青年が描かれているけど 炎に照らされて 闇に浮かぶ 人物の表現が素晴らしいのだ なんとなくだけど ぼくわ 遠目から見ると光の表現がより良く見えるような気がしたのだ

こんなことを言ったら 馬鹿にされるかもしれないけど 眉毛から 髪の毛が伸びているようにも見えちゃったのだ・・・この作品わ 東京富士美術館所蔵だから また見る機会があると思うのだ

もう1点わ 国立西洋美術館の<聖トマス>だけど こちらの方がジョルジュ・ド・ラ・トゥールの良さがより分かると思うのだ

※参考として<聖トマス>の画像を載せるのだ(クリックすると拡大するのだ)



山本芳翠<灯を持つ乙女>なのだ


載せた画像がちょっと悪いけど ロウソクに照らされた少女が描かれているのだ 灯りに照らされた着物の金の刺繍?が際立っていたし やわらかな光が差した顔も 見惚れてしまうほど美しかったのだ

あと この絵画の隣に 彼女の持つ<椀型手燭>も展示していたのだ


2010年の<陰影礼讃>でも見たけど 甲斐庄楠音が描いた<幻覚>に また お会いできたのだ

↓こちらをクリックすると画像が見れるのだ
http://search.artmuseums.go.jp/gazou.php?id=150362&edaban=1

ぼくらわ この妖しくて 魅力のある作品にお会いするために 後期展示を狙って見行ったのだ

着物姿の妖しく美しい女性が 踊っているんだけど 着物と襦袢の赤で ぼくらにわ 炎をまとっているように見えて 炎の着物を着てるみたいって思ったのだ

あと 前も思ったんだけど 着物の帯の裏側が黄色で 跳ねあがって尻尾のように見えたので キツネが化けたのかも?って思えるのだ


他にも 高橋由一<中州月夜の図>や 高島野十郎<満月>も良かったのだ


遠かったけど 見に行って良かったのだ

前から気になっていたラ・トゥールの<煙草を吸う男>も見れたし 甲斐庄楠音の<幻覚>にも再会出来たし大満足なのだ あと1週間ほどで終わってしまうけど 東京への巡回わ ないみたいだから 見に行く価値のあると思うし 年間ベスト10の候補に入る展覧会だしオススメなのだ



ここから先わ 展覧会の詳細と えこうの感想を載せるのだ

山梨県立美術館 <夜の画家たち 蝋燭の光とテネブリスム> 6月14日(日)まで

http://www.art-museum.pref.yamanashi.jp/exhibition/specialexhibit_201504.html

作品リスト
http://www.art-museum.pref.yamanashi.jp/exhibition/images/exhib201504/list.pdf




展示構成

Ⅰ.江戸時代と明暗表現との出会い

Ⅱ.近代:闇と炎に魅せられた画家たち

Ⅲ.近代の街を描き出す画家たち

Ⅳ.明治後期-昭和 夜の闇と光 表現への昇華

Ⅴ.近代画家たちとバロックの闇

展覧会名となっている『テネブリスム』は、暗闇主義のことで、イタリア語の「闇(Tenebra)」に由来するそうです。江戸時代~昭和までの日本画、洋画、版画など、前後期の展示替えを含め約125点を展示していました。


気になった作品

1.ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 煙草を吸う男


解説に一部には、こう書かれています。
『熾火に青年が吹きかけた瞬間、深い暗闇から横顔が赤々と浮かびあがる。炎を吹くというテーマは、若者の「火遊び」を風刺した風俗画として描かれることもあったが、ここでの主眼は何よりもまず炎と闇の見事な英案の対比であろう。』


42.山本芳翠 灯を持つ乙女


解説の一部には、こう書かれています。
『蝋燭を手にした少女を描く。その顔が光で明るく照らされ背景には、影が伸びている。炎を囲む手は、光を透かし指が赤く縁取られている。日本近代洋画の明暗表現の白眉といえる作品である。』


76.川瀬巴水 大宮見沼川



参考作品 笠松紫浪 春雨 湯島天神


参考作品 笠松紫浪 夜雨 不忍池

2点とも、画面全体が淡い(うすい)紫色の木版画の作品で、この版画家は初めて知りました。


87.甲斐庄楠音 幻覚

↓こちらをクリックすると画像が見れます。
http://search.artmuseums.go.jp/gazou.php?id=150362&edaban=1

解説の一部には、こう書かれています。
『妖艶な女性を官能的に描いた楠音であるが、≪幻覚≫は、憑かれたかのように踊る女性を描く異色の作品である。画面には、描かれないものの、行灯の光は、向かって左から当たっているように床面の陰影が施されているにもかかわらず、女性の左後ろの影が映っている。一見、女性の影のようだが、良く見えると角の長い魔物の二重の影となっているようだ。女性が魔物に憑かれた「幻覚」を表現しているのだろうか。』

前に見た時は、私の洞察力がないため、後ろにある角のある影には、気づきませんでした・・・。そう見ると、かなり怖い絵ですね。


90.近藤浩一路 下京の夜

↓こちらのページの真ん中あたりに画像が載っています。
http://www.art-museum.pref.yamanashi.jp/permanent/collection_japanese01.html

明治の京都の情景を印象派のように描いていて、ノスタルジーのある作品でした。


92.中澤弘光 月下月影

↓こちらをクリックすると画像が見れます。
http://search.artmuseums.go.jp/gazou.php?id=4325&edaban=1

解説の一部には、こう書かれています。
『<花下月影>は、西行法師の「願わくば花の下にて春死なんそのきさらぎの望月のころ」から着想去れた作品で、瀬戸内海を思わせる背景に、月光が降り注いでいる。』

息を吹きかけたら消えてしまいそうな淡い色の作品で、神話の一部のよう?私には、画面中央に横たわる女性は亡くなっていて、4人の花の精霊たちから、花弁とピンクの布をかけて弔っているように思えた。


113.高島野十郎 蝋燭

三鷹市美術ギャラリー所蔵。


114.高島野十郎 蝋燭

解説には、こう書かれています。
『<蝋燭>が画業初期の大正期から晩年まで描き続けられた画家の主要のテーマのひとつ。暗褐色の闇を背景に、ただ一本の蝋燭の光が揺らめく様を描く。個展では一切発表されることなく、もっぱら知人や友人に配られていたという。』

こちらは、個人像。No.113の<蝋燭>と見比べが出来ます。No.113の方が、炎の力が強く明るく感じました。野十郎は、この蝋燭の連作を描いているそうですが、何点くらい描いたのだろう?と思いましたし、たぶん無理なんでしょうけど、すべてを展示して見比べをしたいと思いました・・・。


↓作品の画像を貼ってないので、チラシの画像を載せます。(クリックすると拡大します。)
 


夜の景色や、室内、火の灯りなど、様々な絵画、版画が展示していて、見応えがありましたし、会場内にも、蝋燭型の電気器具が会場の所々にあったりして、展示風景も良かった印象を受けました。

私が不勉強なのですが、笠松紫浪、近藤浩一路、中澤弘光などの知らなかった画家の作品も見れて、良かったです。




ぼくらわ 外のお店でランチをしようと思って 美術館の外に出たんだけど 見に行った日わ 天気の不思議現象が起きたので 撮ってみたのだ

太陽の周りに丸い虹が出来ていたのだ


↓ぼくの写ってない写真も載せるのだ(クリックすると拡大するのだ)



その丸い虹の下に 逆向きで 短かったけど もう1つの虹が出ていて ダブルだったのだ


↓ぼくの写ってない写真も載せるのだ(クリックすると拡大するのだ)


ちょっと色がうすいけど 下の虹だけも撮ってみたのだ


ぼくわ 虹を初めて見たし えこうも すっごく久しぶりに見たようで かなり喜んでいたのだ しかも こんな不思議な虹を見たのわ えこうも初めてって言っていたのだ


この後わ 山梨県立美術館から 道路を挟んで すぐ近くにある<甲州ほうとう 小作 県立美術館前店>でランチをしたのだけれど そのことわ また 今度書くのだ