どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『ピッツェリア イル タンブレッロ<Pranzo(揚げピッツァ)> + <マリナーラ>など@小伝馬町』なのだ

2021年04月29日 | 美味しいもの(~2022年)

<清寿軒>を後にしたぼくらわ すぐ近くにある<ピッツェリア イル タンブレッロ>に移動して ランチをしたのだ(※1番近い駅わ 小伝馬町駅なのだ)

ピッツェリア イル タンブレロ
http://il-tamburello.com/

食べログのページ
https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130204/13114239/




こちらわ お店の外にあった 平日ランチのメニューなのだ


↓クリックすると大きな写真で見れるのだ



お店に着いたのわ 11:20くらいで ぼくらが行ったのわ 平日だったので 1番乗りだったのだ 11:30の2~3分くらい前にお店が開店して その頃にわ 7~8人くらい並んでいて 12時前にわ 満席になっていたのだ


ぼくらがこちらのお店に来るのわ 3回目で 2018年2020年に来ていて 両方とも<マルゲリータ>を食べているのだ

今回わ 平日ランチの<揚げピッツァ ¥1100>と サイドメニューでライスコロッケの<アランチーニ ¥300> そして 食後に<エスプレッソ ¥300>もお願いしたのだ

※平日ランチわ <スープ> & <ドルチェ(パンナコッタ)>が付くのだ


最初わ 平日ランチに付く<スープ>なのだ


野菜の優しい味がするスープで美味しかったのだ


次わ 別途頼んだ<アランチーニ>が到着なのだ


左上に見切れているけど お好みで 塩などを使ってくださいとのことだったけど ぼくらわ 使わなかったのだ

パッカンしたお写真なのだ


メニューにわ 『国産カルナローリ米で作る自家製アランチーニ トマトソースや季節の野菜をベースにして、ラグーソースを詰めて揚げています。』って載っていたのだ

結構大きめで 外わ パリッと 中にわ トロっとしたモッツァレラも入っていて トマトソースなどの味がしみたライスが美味しいし 他の揚げ物も食べてみたくなったのだ


アランチーニを食べていると<揚げピッツァ(トマトソース、燻製モッツァレラチーズ、サラミ、リコッタチーズ)>も到着なのだ


揚げピッツァの中のお写真なのだ


ピッツァフリッタ(揚げピッツァ)って サクッて感じがあると思うんだけど イルタンブレッロのわ もっちり感もあって サクふわな感じの生地なのだ

トマトソースやモッツァレラ サラミの肉の旨味がいいし 揚げてるけど生地が軽くて リコッタの効果?か あっさりした感じもあって すっごく美味しかったのだ


揚げピッツァで もっちり感があるのなら 普通のピッツァも ぼくらの好みの感じの生地だと思ったので 食べ終わるくらいに 追加で<マリナーラ(トマトソース、ニンニク、オレガノ) ¥1000>もお願いしたのだ


ピッツァのUPの写真なのだ


マリナーラってチーズがないぶん ピッツァ生地が パリってなることが多いと思うんだけど イルタンブレロわ サクもっちりで ぼくらがにらんだ通り 好みな感じのピッツァ生地に 旨味が濃いトマトソースに ニンニクのパンチや オレガノの風味が合わさって すごく旨かったし もしかしたら 去年食べた時と ピッツァ生地の感じが かなり変わったのでわ? って思ったのだ 


お次わ 平日ランチに付く ドルチェの<パンナコッタ>なのだ


ミニサイズだけど セットのものだし ぷるぷるで チュルっと美味しく食べたのだ


最後わ 別途頼んだ<エスプレッソ>で〆なのだ


美味しかった料理の余韻を感じながら ボルボーネのエスプレッソを飲んで ごちそうさまなのだ


料理のUPの写真なのだ
      


イルタンブレッロのピッツァわ 2つともすっごく美味しかったし 平日ランチで スープやドルチェも付いて 揚げピッツァが1100円で食べられるって かなりコスパもいいし すごくオススメだと思うのだ

ランチわ 別の人がピッツァを焼いていたけど 店主の大坪さんが焼くピッツァを食べてみたいのだ


この後わ アーティゾン美術館に移動して<STEPS AHEAD: Recent Acquisitions 新収蔵作品展示>を見たんだけど そのことわ 今度書くのだ


『清寿軒<小判どらやき>@小伝馬町 or 人形町』なのだ

2021年04月28日 | 美味しいもの(~2022年)

4月上旬のことだけど ぼくらわ ピッツェリア イルタンブレッロでランチをしようと思ったんだけど ちょっと早くに着きそうだから 久しぶりに すぐ近くにある<清寿軒>に寄ってみたのだ(※小伝馬町駅が1番近いけど 人形町駅からもそう遠くないのだ)

清寿軒
http://seijuken.com/

食べログのページ
https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130204/13213772/




お店に着いたのわ 11:15くらいで お店の前の椅子に『どら焼きあります』看板があったので <小判どらやき 230円>を購入 これからランチに行くし 荷物になるのが嫌だったので お会計をして 1時間後くらいに取りに来ます とお伝えして お取り置きにしてもらったのだ

ランチを終えた 12:15くらいに戻ってきて お店に着くと 看板が『どら焼き売り切れました』に変わっていたので 事前に買っておいて正解だったのだ・・・



清寿軒の近くに公園があって ベンチで食べられるけど ぼくらわ 家に帰って 夜になってから食べたのだ

こちらが どら焼きの皮1枚で来るんだ<小判どらやき>なのだ


ぼくのいない写真も載せるのだ


清寿軒のどら焼きを食べるのわ 5年ぶりくらいなのだ・・・

袋を開けると どら皮の香ばしい匂いがするのだ

ふんわりとして ほんのり甘くてビターな感じもある どらやきの皮に あんこの量がてんこもりに 挟んであって あんこ自体も上品で甘くて 移転して以来 清寿軒のどらやきわ 久しぶりに食べたけど やっぱりすごく美味しかったのだ

今回わ 小判だけ買ったけど 普通のどらやきの大判も美味しいと思うので 両方買って 食べ比べをしてもいいと思うし あんこが好きな人わ 小判を 普通のどら焼きや どら焼きの皮が好きな人わ 大判を買うといいと思うのだ

清寿軒わ 平日のみの営業で 午前中に行かないと 買うことが難しいけど すっごく美味しいどら焼きを食べることが出来るし 有名などら焼きの中でも 消費期限が3日間と 比較的日保ちもして 希少性もあるし 手土産にちょうど良くて すっごくオススメだと思うのだ

前わ 午前と午後の2回に分けて売っていたと ぼくらわ 記憶があるんだけど 今わ やってないみたいで お店の人に聞いてみたら 午後わ 予約の人の分を焼いていて 数が残ったら店頭に出る可能性もあるって 言っていたので 午後でも ダメもとで行ってみるのもいいかも?しれないのだ

確実に買いたい場合わ 事前に予約をした方が 絶対にいいのだ!!



この後わ すぐ近くにある<ピッツェリア イル タンブレッロ>に移動してランチをしたんだけど そのことわ 今度書くのだ


『トラットリア・築地パラディーゾ<魚介類とズッキーニ・チェリートマトの漁師風リゾット レモンの香り>など@築地』なのだ

2021年04月21日 | 美味しいもの(~2022年)

東京国立近代美術館を後にしたぼくらわ 築地駅に移動して 1番出口から徒歩5分くらいにある<トラットリア・築地パラディーゾ>でランチしたのだ

トラットリア・築地パラディーゾ
https://www.facebook.com/TsukijiPARADISO

食べログのページ
https://tabelog.com/tokyo/A1313/A131301/13132422/




こちらわ 平日ランチのメニューなのだ(※ぼくらが行った3月下旬の時のものなのだ)


↓クリックすると大きな写真で見れるのだ



お店に着いたのわ 13:35くらいで 入口前にあるボードに店員さんが記入してくれて ちょっと待ってから案内されたのだ

ぼくらわ 1年半くらい前に来ていて その時わ <パラディーゾ名物 リングイネ 本日入荷した新鮮な貝類とチェリートマトのペスカトーラ>を食べているので 今回わ <魚介類とズッキーニ・チェリートマトの漁師風リゾット レモンの香り ¥1700>と ドルチェの<パラディーゾ名物! シチリア ブロンテ産ピスタチオを使った“クレマ ディ カタラーナ” 静岡県 丹那ミルクのジェラート添え ¥800>と <エスプレッソ ¥400>をお願いしたのだ

※<平日ランチ>わ <自家製天然酵母のパン> & <季節の野菜サラダ>が付くのだ


まずわ <季節の野菜サラダ>なのだ


季節の野菜サラダわ シャキシャキで お野菜自体に旨味があって美味しいのだ


次わ <魚介類とズッキーニ・チェリートマトの漁師風リゾット レモンの香り> & <自家製天然酵母のパン>が到着なのだ


猫舌のぼくらにわ ちょっとアツアツ 貝を中心とした魚介が具だくさんで 魚介の旨味と チェリートマトの風味や レモンの爽やかな感じもプラスされていて すっごく美味しかったのだ

パンも美味しかったし お皿に残ったリゾットのソースを付けて食べたのだ 周りの人の様子を見ていると パンわ お替わり出来るようなのだ


その次わ 別途頼んだドルチェの<パラディーゾ名物! シチリア ブロンテ産ピスタチオを使った“クレマ ディ カタラーナ” 静岡県 丹那ミルクのジェラート添え>が登場なのだ


カタラーナわ ざっくり言うと冷たいアイスケーキみたいな感じ?で ピスタチオが濃くて美味しいし ゆっくり食べて少し溶かしながら食べたのだ

カタラーナに添えられていた丹那ミルクのジェラートわ 優しい風味で すっごく旨かったのだ


最後わ 別途頼んだ<エスプレッソ>で〆なのだ


築地パラディーゾのエスプレッソわ パッサラクアだったと思うけど パッサラクアって苦みが強いイメージがあるんだけど 今回飲んだのわ 苦みがまろやかな感じで美味しくて すっごく美味しかった料理に余韻を感じながら 飲んでごちそうさまなのだ


料理のUPの写真なのだ(クリックすると大きな写真で見れるのだ)
    


<築地パラディーゾ>に久しぶりに行ったけど 今回食べたリゾットやドルチェわ すごく美味しかったし 店員さんの接客も良かったし オススメのお店だと思うのだ

今回わ たまたま入店出来たけど 人気店だし 事前に予約をして行った方がいいと思うのだ 


今回も素晴らしい作品を見ることが出来たし 美味しいものを食べることが出来て大満足なのだ

ありがとうございますなのだ


『東京国立近代美術館のMOMATコレクション(2021年3月)』なのだ

2021年04月19日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

<あやしい絵展>を見たぼくらわ 所蔵作品展にあたる<MOMATコレクション>を見たのだ



一部の作品を除き 写真撮影がOKなので 今回わ ぼくが感想を書くのだ

東京国立近代美術館 <MOMATコレクション> 5月16日(日)まで

https://www.momat.go.jp/am/exhibition/permanent20210323/

作品リスト
https://www.momat.go.jp/am/wp-content/uploads/sites/3/2021/04/2-3MomatCollectionList_j.pdf




まずわ ぼくが気になった作品 4点をご紹介するのだ

中沢弘光<おもいで>なのだ(※左の作品なのだ)


ぼくのいない写真も載せるのだ(クリックすると大きな写真で見れるのだ)


解説によると 光明皇后が奈良の法華寺を建立する際に 池に観音様が映るのを見たという逸話に基づいているだけど 場面設定を変えて 現代の尼僧がかつての光明皇后の遺徳をしのんでいる姿にしたそうなのだ

まぶしいくらい 神々しい光を放つ観音様が美しいし 尼僧の頭上にも 光輪があるのだ 


中沢弘光さんの他の作品(3点)も良かったのだ



<野路>なのだ(※左の作品なのだ)


解説の一部にわ こう書かれているのだ
『平家物語に基づく絵です。平清盛の寵愛を受けていた白拍子の衹王が、仏御前という新しい白拍子の登場により清盛の寵愛を失ったときに詠んだ歌「萌えいづるも枯るるも同じ野辺の草いづれか秋にあはではつべき」(春に萌え出る若葉も、秋に枯れる草も、もとは同じ野辺の草で、ひとときの栄華もあるけど、いずれは凋落を迎えることになるでしょう)をもとに描かれました。』

描かれている二人の関係性わ わからないそうだけど ぼくわ 青い服の人わ 侍女のように思うのだ・・・


<かきつばた>なのだ(※右の作品なのだ)


解説の一部にわ こう書かれているのだ
『能「杜若」を題材に描いたものです。三河の国に訪れた僧が、とある水辺で咲き乱れるかきつばたを眺めていると、若い女性の姿をしたかきつばたの精が現れて、この場所こそ、「伊勢物語」で在原業平が歌を詠んだ八橋であると告げ、業平の恋の物語を語り聞かせ、舞を舞ったといいます。』


<花下月影>なのだ(※左の作品なのだ)


解説にわ こう書かれているのだ
『月夜の晩、女性たちがささげ持つヴェールには花びらが入っているようです。彼女たちはその花びらを横になっている性別不詳の人物に振りかけています。何かの儀式でしょうか。中沢はこの絵について、平安時代後期の歌人で僧侶の西行法師(1118-90)が詠んだ歌、「願わくは花の下にて春死なんそのきさらぎの望月のころ」から着想したと語っています。「きさらぎの望月」とは旧暦の2月15日の満月。新暦になおすと3月下旬の桜が咲く頃にあたります。西行の歌に基づくとすれば、ここで女性たちは消えゆく命に散華しているのでしょうか。』

この作品わ なんか見た記憶があるなぁ~ って思っていたんだけど 過去のぼくらのブログで 検索してみたら 2015年に見ていたのだ

中沢弘光さんの他の作品も見てみたいので これからも チェックしていこうと思っているのだ


速水御舟<夜梅>なのだ


ぼくのいない写真も載せるのだ(クリックすると大きな写真で見れるのだ)


濃い闇の中から 月明かりに照らされ 白く輝くように見える白梅 枝ぶりが凛とした感じがいいのだ


船田玉樹<花の夕>なのだ(※左の作品なのだ)


ぼくのいない写真も載せるのだ(クリックすると大きな写真で見れるのだ)


何度も見ていて 好きな作品なのだ

描かれているのわ 桃の花で 日本画だけど 前衛的で カッコいいのだ


大岩オスカール<ガーデニング(マンハッタン)>なのだ(※左の作品なのだ)


ぼくのいない写真も載せるのだ(クリックすると大きな写真で見れるのだ)


逆から撮った写真も載せるのだ


2012年に見て以来 9年ぶりに見れたのだ

マンハッタンのビルの屋上にわ 様々な花が咲いているようで 副題?もガーデニングってなっているのだ

キレイでわ あるんだけど 見方を変えると 花のようにみえるのが 爆弾や炎とかにも見えちゃって ちょっと怖い感じもするのだ・・・


あとわ えこうが気になった作品なのだ

横山大観 観音(※左の作品)



瑛九 れいめい(※左の作品)



東山魁夷 青響(※右の作品)



お目当てだった 大岩オスカールさんの作品を9年ぶりに見れたし 中沢弘光さんの作品を知れたのが 嬉しい収穫だし 他にもいろんな作品を見ることが出来て良かったのだ

所蔵作品展も素晴らしいので 企画展を見た後 ぜひ ご覧になってほしいのだ



この後わ 築地駅に移動して<トラットリア・築地パラディーゾ>でランチをしたんだけど そのことわ 今度書くのだ


『あやしい絵展 <前期展示>@東京国立近代美術館』なのだ

2021年04月14日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

先月の事だけど ぼくらわ 東京国立近代美術館で 5月16日まで開催している<あやしい絵展>を見に行ったのだ



この展覧会わ 一部の作品を除き 写真撮影がOKで ぼくが気になった作品を ぼくを入れて えこうに撮ってもらったのだ

甲斐庄楠音の2点なのだ(※著作権のことがあるので 2点撮りをしているのだ)

前期展示の<幻覚(踊る女)>なのだ(*左の作品なのだ)


この作品わ 大好きで また見ることが出来て嬉しかったのだ


<横櫛>なのだ(*右の作品なのだ)


酸いも甘いもいろんな経験をして なにか悟ったかのような表情のように思えるのだ

東京会場で展示しているのわ 京都国立近代美術館の所蔵のもので 巡回先の大阪会場でわ 広島県立美術館所蔵の<横櫛>も展示されるそうで 2つ並べて見てみたかったのだ・・・


前期展示で 岡本神草<拳を打てる三人の舞妓の習作>なのだ


2018年に見て以来 嬉しい再会なのだ

前にも思ったんだけど この習作の色合いで 完成させていたら どんなに素晴らしかったかって思うのだ・・・


もう展示が終わっているけど 曾我蕭白<美人図>なのだ



あと 展示が終わっているけど 鏑木清方<刺青の女><薄雪>も良かったのだ

この2点わ 福富太郎コレクション資料室の所蔵で 4月24日から東京ステーションギャラリーで開催される<コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画>でも見れるようなのだ

↓後日 <コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画>を見たのだ
https://blog.goo.ne.jp/dolci_ekou/e/da4a9f22bf4da86d2bcb34c455ab5065



ぼくらの大好きな甲斐庄楠音や 岡本神草の作品を見れただけでなく お写真を撮ることが出来たのが すごく嬉しかったのだ

あやしい絵展わ ぼくらの好みの作品がいっぱい展示していて 展覧会年間ベスト10にわ ランクイン決定の素晴らしい展覧会で すっごくオススメなのだ



ここから先わ えこうの感想なのだ

東京国立近代美術館 <あやしい絵展> 5月16日(日)まで

https://www.momat.go.jp/am/exhibition/ayashii/

公式サイト
https://ayashiie2021.jp/

作品リスト
https://www.momat.go.jp/am/wp-content/uploads/sites/3/2021/03/ayashiie_list_0316.pdf




展示構成

1章 プロローグ 激動の時代を生き抜くためのパワーをもとめて(幕末~明治)

2章 花開く個性とうずまく欲望のあらわれ(明治~大正)
 2章ー1 愛そして苦悩――心の内をうたう
 2章ー2 神話への憧れ
 2章ー3 異界との境で
 2章ー4 表面的な「美」への抵抗
 2章ー5 一途と狂気

3章 エピローグ 社会は変われども、人の心は変わらず(大正末~昭和)

幕末から昭和初期に制作された絵画、版画、雑誌や書籍の挿絵など、美しいだけでなく、退廃的、妖艶、神秘的、エロティックなど、様々なあやしい絵が、前後期合わせて160点展示予定で、私が見た前期は、約100点を展示していました。

前期展示は、4月18日まで。後期展示は4月20日から。


気になった作品

1.曾我蕭白 美人図 ※展示終了


何度も見ている作品で、ぼろぼろの文(手紙)を噛む女性が描かれおり、女性の背後の蘭、中国風山水模様の着物の柄から、中国・楚の政治家で詩人の屈原(くつげん)のイメージが重ねられているそうです。

その屈原とは、王の寵愛を受けるが周囲に妬まれ失脚し、左遷先で恨みを抱いて入水自殺をした人で、そのイメージと重ねているので、この女性も裏切られて、手紙を噛む仕草に怒りが込められているよう。

たぶん、思い人に裏切られたと思う。

あと、着物がはだけた足がなまめかしい。



5.歌川国芳 源頼光公舘土蜘作妖怪図


天保の改革を風刺しているといわれる作品で、墨の妖怪側は苦しめられた人々の恨みの化身、彩色されているのが源頼光と四天王で、源頼光がその時の将軍徳川家慶、その左側にいる渡辺綱の家紋が改革を進めた老中の水野忠邦と同じなので、そうじゃないかといわれているそうです。

ただ絵だけを見ると、妖怪たちがユーモラスで面白い。


6.歌川国芳 城四郎長茂空中に怪異を見る ※前期展示


光を放っているのは雷神様か。



20.鳳(与謝野)晶子『みだれ髪』(東京新詩社、明治34年)藤島武二 装幀



23.藤島武二 婦人と朝顔


解説には、こう書かれています。
『明治37(1904)年の第9回白馬会展に《朝》という題名で出品された。女性と朝顔の組み合わせで「朝」という意味を表してるのだろう。黒々とした瞳に厚い唇の女はイギリスのラファエル前派の画家、ダンテ・ガブリエル・ロセッティが描く「宿命の女」を思わせる。ただしロセッティの画に描かれた女性たちの、清純、妖艶、邪悪といった性格は、藤島の作品から感じられない。そのためか、題名等の手がかりがない状態で藤島の作品を見ると、画中の女性は何を想っているのか、不思議に感じられる。』

3年半ぶりくらいに見れた。この作品は、透明感や清涼感があり、「あやしい」とは思えず、何で展示されていたのだろうって思った・・・。


24.藤島武二 夢想


この作品のモデルも<婦人と朝顔>と同じ人なのだが、同じ人とは思えないくらい印象が違う・・・。


27.ダンテ・ガブリエル・ロセッティ マドンナ・ピエトラ


マドンナ・ピエトラは、詩人ダンテ・アリギエーリの詩に詠われている女性で詩の中で、彼女は自分に恋する者を捕らえて石に閉じこめてしまうそうですで、この作品は油彩画のための習作として描かれたものと言われている。


29.アルフォンス・ミュシャ 「ジスモンダ」ポスター ※前期展示



31.アルフォンス・ミュシャ 「サラ・ベルナール主演『ラ・トスカ』」ポスター ※前期展示



45.青木繁 黄泉比良坂 ※前期展示


妻のイザナミノミコトが亡くなり、イザナギノミコトが黄泉の国へと向かい、イザナミに会いに行くが、イザナミが黄泉の国のものを食べたので元には戻れず、黄泉の国の神に相談するので、待つようにと言われたが、イザナギは待ちきれずに覗いてしまい、変わり果てたイザナミを見て、一目散に逃げ出すが、イザナミが女性の鬼たちにイザナギを追わせて、やっと地上と黄泉の国境の黄泉比良坂にやってきたところを描かれているそうです。

紙に色鉛筆、パステル、水彩で描かれ幻想的で、怖い感じの女性などもあり、前に見たことのあるクリムトの<イルリヒタ(鬼火)>に似ていると思った。



46.青木繁 運命



48.青木繁 大穴牟知命 ※以前、アーティゾン美術館で撮ったもの


解説には、こう書かれています。
『「古事記」神代巻の一場面。蚶貝比売(キサガイヒメ)【左の人物】が削った貝殻の粉を、蛤貝比売(ウムギヒメ)【右の人物】が乳のように水に溶き、大穴牟知命(オオナムチノミコト)の体に塗ったところ、息途絶えていた彼はよみがえった。こちらを見つめる蛤貝比売のモデルは青木の恋人の福田たねと言われている。たねは青木いわく、彼の人生を翻弄した存在だったが、他方、現在では彼の芸術の展開に少なからず影響を与えた人物とも見なされている。画中からこちらを見る女性は大穴牟知命の蘇生、青木の人生と芸術という具合に、それぞれの生涯に深く関わっているのだ』


49.青木繁 日本武尊 ※展示終了 *以前トーハクで撮ったもの



55.木村斯光 清姫(*左の作品)


この写真からだと見えづらいが、清姫の着物がのちに自身が龍になる着物の柄だった。


57.小林古径 清姫 鐘(*左の作品) ※前期展示 


最後の場面、清姫が龍(蛇?)に変化し、道成寺の鐘の中に逃げ込んだ安珍を焼き殺そうとしている。

安珍・清姫の作品のある場所にこんな文章がありました・・・。



69.鏑木清方 妖魚 ※展示終了

六曲一隻の屏風で、岩の上で休み人魚が描かれ、何か良からぬことを考えていそうな表情をしていて悪女的な人魚でした。

こちらの作品も、東京ステーションギャラリーで4月24日から開催される<コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画>で展示されるようですよ。


80.橘小夢 刺青


谷崎潤一郎の小説「刺青(しせい)」(明治43年・1910年)を題材とした作品。

解説には、こう書かれています。
『腕の確かさで評判の高い彫物師・清吉は、かねてより美貌と美しい肌を持つ女性に刺(ほ)ることを夢きてきた。そんな彼はある時、一人の美しい少女に出会う。見た目が美しいだけでない、男を破滅に導く魔性を少女の中に見出した彼は、何としても彼女に刺青をほどこしたくなった。そこで彼女を薬で眠らせ、玉のような美しい肌に女郎蜘蛛(じょろうぐも)を刺り込んだ。刺られる前は純真を装っていた少女だが、眠りから目覚めるとともに彼女の魔性もまた花開いたのだった。』

眠っている間に、刺青を入れ終えた姿を描かれている思うが、私には、女郎蜘蛛の刺青を入れられて嘆いているように思えた・・・。

あと、著作権が切れてないのですが、展示スペースにはこの作品のみが展示していて、2点撮りが出来ないので、そのまま載せました・・・。


81.波々伯部金洲 「三越呉服店」ポスター ※前期展示



83.北野恒富 「朝のクラブ歯磨」ポスター



85.北野恒富 淀君


前に1度見たことがある作品、これは大阪城落城寸前の淀君を描いたもので、解説には、淀君の表情に決意と芯の強さが表れていると書かれているが、前の見た時の印象と同じ、悔しさ、恨みなどの感情が描かれていると思った。


88.島成園 無題 ※前期展示(*左の作品)


黒い着物の女性が座っており、顔立ちから女性の顔は作者の島成園自身の顔だと言われているそうですが、大きなあざは、本人にはなかったそうです。島成園いわく、大きなあざのある女性の、運命と世を呪う気持ちを描いたそうです。


95.甲斐庄楠音 畜生塚


逆からも撮りました。


解説には、こう書かれています。
『描かれているのは、豊臣秀吉の甥・豊臣秀次の妻妾と侍女たち。謀反の疑いを晴らすべく自害した秀次だったが、その甲斐なく、遺された秀次の子どもたちと女性たちは、市中引き回しにされ、ついに三条大橋のたもとにやってきた。子どもらが処刑されたあと、河原に置かれた秀次の首の前で、自らの死を待つ女性たち。見せしめとして殺された彼女らの遺骸は塚に埋められ、「殺生塚」「蓄妾塚」「畜生塚」などと呼ばれた。』

祈る者、すがる者、悲しむ者、悟る者、死を前に様々な表情の女性たち。これが彩色され完成していたら、どんな作品となっていたのか?

あと、画面中央の気を失って倒れている人を支えているのって、キリスト降下だったり、ピエタに着想を得て描いたのでは?と思いました。


96.甲斐庄楠音 横櫛(*右の作品)

河竹黙阿弥作の歌舞伎の演目「處女翫浮名横櫛(むすめごのみうきなのよこぐし)」通称「切られお富」の一場面で、甲斐庄楠音の義姉がモデルとなって描いた作品で、かつての恋人のために、ゆすりや殺人に手を染め、最後は恋人と自害する悪女の話だそうです。

この作品は、岩井志麻子の「ぼってい、きょうてぇ」の本の表紙の絵になっていて、前にも見たことがあるが、白粉で白い肌が目立つのに、目の周りが赤くなっているのが、やけに妖しく感じるが、可愛くもあり、美しい。


98.甲斐庄楠音 幻覚(踊る女)(*右の作品) ※前期展示


赤い着物の女性が踊っているが、襦袢の赤が炎のように思え、炎をまとって踊っているように見えた。あと彼女の左側には、角が生えた影が描かれており、その影が彼女を踊らせているのか、それとも彼女自身の心内を表しているのもなのか?


99.甲斐庄楠音 舞ふ(*右の作品) ※前期展示


no.98の幻覚(踊る女)と左右は逆だが、同じようなポーズをしている芸妓。キュレーターは意図的に展示したのだろう。

この写真の方が分かりやすいです。



101.甲斐庄楠音 裸婦(*左の作品) ※前期展示


ルノワールのような放漫の女性の裸婦、かなりのインパクト。


104.岡本神草 拳を打てる三人の舞妓の習作 ※前期展示


解説には、こう書かれています。
『3人の舞妓が拳遊びに興じている。顔の白粉の白、唇と着物の襟の赤、頭髪の黒の対比が鮮やかだ。手のひらや顔には陰影がつけられ、立体感が演出されている。展覧会に間に合わせるため、神草は製作が進んでいた中央の部分だけを切断して展覧会に出品した。未着手の部分があることで、すでに出来上がった部分の濃厚な色彩と立体感の表現が妙に目立ち、舞妓らの妖艶さを思いがけず際立たせている。舞妓と盆のまわりの隈も、現状では画面から対象を不自然なほどに浮かび上がらせている。全体が完成したならば、これらの表現はまた違った効果を生んだかもしれない。』

中央の裁断された部分の写真。



105.岡本神草 仮面を持てる女 ※前期展示



107.稲垣仲静 猫


最初に展示されている作品。フォルムというか、ポーズがスマートなネコ。


108.稲垣仲静 太夫 ※前期展示



125.北野恒富 道行 ※展示終了


近松門左衛門の「心中天網島(しんじゅうてんのあみしま)」を題材としたものだそうで、作品の右側に描かれているのは、大坂の紙屋の主人の治兵衛と遊女の小春で、治兵衛は妻子があるのに、小春と深い中であったが、周囲に反対があり二人は網島で心中で決心をしたそうです。

右隻の色のカラスは、死への案内人のように思え、左隻の2羽のカラスは、心中で二人が死んだあとの魂がカラスに変化したんじゃないかと思いました・・・。


127.上村松園 焔 ※展示終了 *以前、トーハクで撮ったもの


「源氏物語」に登場する光源氏の恋人・六条御息所(ろくじょうみやすんどころ)に取材した作品で、他の女君たちへの嫉妬から生霊となってしまったそうです。

悲しげな表情、髪を噛む仕草、着物の蜘蛛の巣文様は、彼女の嫉妬と悲しみを表しているそうです。あと、彼女の白目には、裏側から金色の絵具を塗って瞳は妖しく光るようにも、涙が濡れているようにも見れるようにしている。

あと、この作品もタイトルは、最初<生き霊(いきすだま)>としたが、謡曲の師匠・金剛巌からの助言で<焔>となったそうです。

何度も見ているが、妖しくも美しいし、生霊なので、足が透けて描かれている。


128.島成園 おんな(旧題名・黒髪の誇り) ※展示終了


こちらも著作権が切れてないのですが、両隣の作品が写真撮影禁止で2点撮りが出来なかったので、載せました。

着物のいくつもの能面の顔が、この女性の心情を表現していると思いました。


141.便箋表紙 高畠華宵 表紙絵「サロメ」 ※前期展示



151.小村雪岱 おせん 傘



素晴らしい作品がたくさん展示していて、しかも一部の作品を除き、写真撮影がOKなのも嬉しかったです。

特に、『2章ー4 表面的な「美」への抵抗』の大正時代の作品は見応えがありましたし、後期も気になる作品があるので、再訪しようと思っています!!

どるちと一緒で、年間ベスト10入りは決定の展覧会なので、すごくオススメです。


↓後期展示も見に行ったのだ
https://blog.goo.ne.jp/dolci_ekou/e/5d4d568a64cdcda65daaac03625ce54d


この後わ <MOMATコレクション>を見たんだけど そのことわ 今度書くのだ


『前田利為 春雨に真珠をみた人@目黒区美術館』なのだ

2021年04月02日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

<PIZZACHECK>でランチをしたぼくらわ 徒歩で10分強移動して もう終わった展覧会だけど 目黒区美術館で開催していた<前田利為 春雨に真珠をみた人>を見に行ったのだ



もう終わった展覧会のことだし 感想わ えこうに任せるのだ

目黒区美術館 <前田利為 春雨に真珠をみた人 -前田家の近代美術コレクション-> 終了しました

http://mmat.jp/exhibition/archive/2021/20210213-173.html




展示構成

若き侯爵の審美眼 ー利為コレクションをひもとくー

名家の歴史を担って ー前田家の事跡を伝えるー

駒場邸での暮らし

前田利為は、岡倉天心から美術に関する講義を受け、展覧会に通うなどして審美眼を養ったそうです。今回の展示は、油絵、日本画、彫刻など約60点を展示していました。


気になった作品

2.ルイ=ジョゼフ=ラファエル・コラン 庭の隅


3人の女性たちが庭で談笑しており、陽の当った女性たちは光に包まれたかのように描かれていて、三美神のようでした。

コランは、ブーグロー(ブグロー)やカバネルに師事したそうです。


3.ジャン=レオン・ジェローム アラビア人に馬

馬が倒れ、アラビア人が寄り添い馬の頭を抱いている。馬がアカデミックだった。


14.吉田登穀 孔雀図屏風0

二曲一隻の屏風で、白い桜越しに二羽の孔雀が描かれ、オスは色鮮やかな尾羽を見せ、メスにアピールしているが、見向きもされてない・・・。

孔雀の緑と白の羽がいい。


19.グザヴィエ・ブリカール 少女海水浴図


私はこの作者の事を知らなかったのですが、アカデミックな手法に基づく甘美な人物像で人気を博したそうです。

白いキャップと白いTシャツみたいな水着なので、構図は逆だけど、ベアトリーチェ・チェンチの肖像を参考にしたのかと思いましたし、この描かれた少女は、吸い込まれるような魅力がある。

あと、発表当時の作品名は、<海と小娘>だったそうです。


20.フランソワ・ポンポン シロクマ


帯仏中の利為が1929年にポンポンのアトリエで注文し、1930年に受け取ったそうです。

45センチくらいの大理石の作品で、頭や首はシュッとしてスマートで、足やお尻などはどっしりとしていて、ポンポンのシロクマは、何度か見たことがあると思うが、やっぱり可愛い。


21.フランソワ・ポンポン バン


この作品もシロクマ同様、1929年にポンポンのアトリエで注文し、1930年に受け取ったそうです。

こちらは、鋳造彫刻(ブロンズ)なのだが、丸みのあるフォルムなので、彫刻の固さがない。


33.勝田蕉琴 金輪白鷹図

桑?の葉の太い幹に止まる眼光鋭い白鷹が、少し色がかすんだ金輪(朝日)を浴びている。

白鷹の羽は、白と素地の色が混ざったかのような色だった。



他にも、いくつか展示していたワイングラスなどのガラスの作品も良かった。


今回、作品の画像を載せてないのでチラシの画像を載せます。(クリックすると大きな画像で見れます。)
  


ポンポンの作品を目当てに行ったのですが、ラファエル・コランの作品も見れて行って良かったです。


今回も素晴らしい作品を見ることが出来たし、美味しいものを食べることが出来て大満足でした。

ありがとうございます。