崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

勝戦、敗戦、解放

2012年08月15日 05時03分17秒 | エッセイ
 今日は8月15日、連合軍の勝戦、日本の敗戦、韓国の解放の記念日である。日韓両国において戦争と終戦はまだ完全に克服していない。李明博大統領の竹島訪問とオリンピック選手の「独島は我が領土」のプラカードの輕挙妄動で、日本の対応も靖国と裁判提唱など友好関係が悪くなっている。終戦67年になってもその近い歴史から完全に解放されていない。終戦直後韓国では「解放の記念日」であったのを「解放」が消極的であるということで「光復節」に改名した。私は以前本欄で触れたように解放liberationの意味を重く考えている。それは日本も同様であろう。戦争と敗戦を記念するのは構わないが、被害国のイメージを創出したり日米、日韓の関係に政策的に持ちこむことをしないのが歴史からの解放である。
 過去日韓関係における友好な時期においても、この近い歴史で周知のように危うくなったことが多い。しかし今日韓のパイプはかなり太くなっている。日韓における家族関係や企業などで移住、混合している人口は多い。韓国にも日本にも日韓関係の破壊を恐れている人は多い。韓流、和流が日韓友好関係を支えている。この日に加害、被害の意識から完全に解放されることを願う。「解放」とは自然な人間になることを意味する。