崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

水をやった

2012年08月18日 11時57分15秒 | エッセイ
 これから韓国へ出発、1週間大学が完全閉鎖のために植木に水をやることができなかったので研究室によって水をたっぷりやってきた。パチンコママが車に赤ちゃんを置いて殺したことが気になり、水をやれなかったことに罪意識のような気持ちになったが、パキラは元気であった。10年以上育てて、天井戸を指すように伸び、葉は広く、茂っている。一本の鉢に水をやるのが大げさにな善行をしたように言っているといわれるかもしれないが、実は命の成熟への関心と言える。
 日韓関係がまたギクシャクしている中に韓国・馬山の昌信大学校へ山口県日韓親善協会主催の韓国文化体験講座に30余名のグループと同行することになった。そこに同行して激励するが主目的である。参加者からはこの時期に韓国旅行を心配する人もいる。永い間繰り返してこのような状況が起きたことを知っている私はただ<大丈夫>と言って安心させた。今の韓国の状況を直に感じてくるつもりである。

『危険な韓日関係:親日と反日』

2012年08月18日 05時19分25秒 | エッセイ
2004年出版社の社長である友人と『危険な韓日関係:親日と反日』(최길성, 『위험한 한일 관계 친일과 반일』, 다락원, 2004)という本の題名を決める時、彼はこれから国際化時代に<危険な韓日関係>は相応しくないのではないかということで議論した。ただ私は日韓においては危険的な要素が常に存在していること、いつ危機状況になるかわからない不思議な日韓関係であることを予言して、私の意見が尊重され本の題名が決まったのである。その後十余年日韓関係は良くなってきたが、彼もこの世を去っており、本は絶版となっている。今になって拙著の予言が不幸にも当たっている。平穏な友好関係に突然オリンピック選手の<独島は我が領土>、<李明博の独島上陸>で一気に悪化してしまっている。
 <隣人を愛せよ、果てしなく愛せよ>という金言を投げ捨て、匕首を刺すのが国境問題であろう。日本は今尖閣、竹島などで守勢困難な状況である。それは帝国主義により国境を拡大、サンフランシスコ条約などの文書を金科玉条とし、その地域、辺境地を実際管理しなかった政治に問題があるだろう。規制や古文書を大事にして現実を軽くしてきた責任もあるだろう。ある評論家は軍隊を持っていない日本と中国や韓国とはバランスオブパワー(balance of power)が崩れているのが問題だと言う。米軍やオスプレーを綺麗に追い出して軍隊ゼロの平和な国の理想郷、それこそ日本にとって危険な国になるかもしれない。