崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

ロンドンからの通信「不思議な縁」

2012年08月13日 05時21分57秒 | エッセイ
 私が広島大学で教鞭を執っていた頃に、受講した学生で今は経歴豊富なキャリアウーマンであろう、女性からメールが届いた。彼女はその後、イギリス留学、国際結婚をしてロンドンに在住の方である。インターネットで色んな情報を検索しているときに、私のブログに目が留まって懐かしく思ってメールをくださったとのことである。彼女は日本侵略・植民地と戦争和解などに関心があるという。
 このロンドンからの通信に私は嬉しく即答して来週会うことにした。彼女が留学したリーズ大学に私は数年前訪ねて行って、アフリカ植民地研究者のJim House教授と談話し、案内していただいたことを思い出す。接点が多く不思議な縁とも言える。House教授から予備知識を得て、ブリストルの植民地博物館見学、アイルランド調査を行い、論文を書いたが共同研究は実現できていない。彼女とは全くそれとは関わりはないが偶然の一致のように植民地研究に続いている。彼女の今後の研究を期待している。私は多くの国へ行ったが、観光よりは人に会うことを目的とした。それらの旅行は決して時間の浪費ではなかった。(写真は私の生け花小品)