キハ58系広島急行色の製作 その2【完成】

2020年04月19日 02時08分50秒 | 鉄道模型/キハ58系急行「みよし」【完成】
【数年ぶりに再着工】キハ58系広島急行色の製作 その1の続きです。

さて、広島急行色と言えば初代(紅白)、二代目(緑濃淡)、三代目(緑ストライプ)の3パターンが存在しますが、今回再現するのは三代目。下地塗装したボディにアイボリーを、屋根にグレーを吹き付け、特徴的なストライプは「模型工房たぶれっと」のデカールを使用して再現します。デカールは経年劣化が心配ですが、185系のような単調なストライプとはまた異なり、綺麗に再現できる自信がなかったので今回はこの方法で。


デカール自体は気持ちよく貼りついてくれます。
この塗装、毛利元就の「三本の矢」をイメージしていると聞いたこともありますが、窓枠にかかったりかからなかったりで、マスキングするとなれば相当な手間となるのは言うまでもありません。


前面の帯は渡り板に少しかかるのがポイントです。
キハ58の方はこの記事でほとんど紹介していませんでしたが、KATO旧製品ベースで前面窓をTOMIX製に合うよう拡大し、タイフォンや栓受けを別パーツ化、屋根を接着して境界線を消しただけの比較的軽微な(?)加工です。


JRマークや車番、標記類も付属しているので、一気に「らしい」表情になってきました。
キハ58の方はあえて「普通」表示に。朝夕に設定されていた備後落合発着(三次から/まで急行「みよし」)の列車や、広島色のキハ47を繋いだ間合い運用のイメージが記憶にある方も多いのではないでしょうか。
ジャンパ栓もこのタイミングで取り付けておきます(この後何度も剥がれてタッチアップを繰り返すことになりますが)。


急行らしく最後までサボを使用していたことから、各種ステッカーを用いてサボ類も賑やかにしておきます。
「広島→三次」のサボはGMのキハ23系用ステッカーに収録されていたものですが、切り詰めてギリギリです。(笑)
また、デカールが回っていない車体裾や窓のフチはこの時にタッチアップしています。この後床下を組み合わせる時に少し剥げてしまったので、今から思えば車体裾だけでも塗装すべきであったかもしれません。

全て貼り終えたらクリアを吹いて別途塗装したクーラーを取り付け、床下を組み合わせます。
キハ28の客扉と戸袋窓には当然KATOの窓ガラスを入れるのですが、元の取り付け爪を生かしてカチッと床下を入れることができました。


というわけで、12年越しの完成です。(笑)
これだけ長期休工を挟んでもなお完成まで漕ぎつけたのは、それだけ思い入れがあったということなのかもしれませんが、まだ各地で辛うじてキハ58系が活躍していた高校時代、初めて芸備線に乗り、夜の帳が下りた備後西城駅で目撃した急行「みよし」崩れの同車は、見慣れたキハ40系には無い急行列車としての風格を湛えており、幼少期に接した「丹後」を思い出させるには十分なものでした。翌日には急行運用での実乗が叶い、その後も何度か接する機会はあったものの、程なくして列車廃止のアナウンス。ちょうどその頃に受験やその他諸々が重なって引退を見届けることは出来ませんでしたが、キハ58 563はその後、国鉄色に装いを改めて因美線へ活躍の場を移し、運用を退いた現在も津山でその姿が見られるのは嬉しいことです。
また、キハ28 3014は廃車解体されてしまったものの、番号の近い3019番が敦賀で静態保存されており、美しいパノラミックウィンドウの姿を見ることができます(2018年に訪問しています)。


今となっては記憶の彼方に去ってしまった定期の昼行急行列車がレイアウト上でよみがえりました。
シーナリーの製作はまだまだ途上ですが、普通列車に混じって一日に数本の優等列車がジョイント音を響かせながらやって来るひと昔前のローカル線、そんな情景を再現していきたいものです。

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