KTR1000/2000の製作 その8【完成】

2014年03月13日 00時23分09秒 | 鉄道模型/製作中-KTR1000/2000形【完成】
前回(その7)はこちら

何だかんだで今年初めての模型記事です。
水面下ではいろいろと進めてはいるのですが、なにぶん寒さで塗装することが出来ず、3月までズルズルと……。
昨年11月から大幅に間が空いてしまったKTR1000/2000の製作記事、今回で完成を迎えます。

ボディは両車とも前回までに完成しているので、今回は屋根の加工がメインです。


展望車・2002形の集中クーラーはマイクロのエーデル丹後から複製しました。


塗装してアンテナと共に取り付けたところ。
アンテナは私鉄用かと思ったのですが、ネットの写真ではJR用に見えた(他のエーデル車と同じ)のでそれを取り付けています。一方、原型車は私鉄用アンテナが載せてあり、この区別は少々疑問に思っているところです。

以下、一気に完成画像~。


前面窓は透明プラ板をドライヤーで熱して曲げ、大まかに切り取って現物合わせで瞬着を流し込み固定しました。
当然白化してしまうので、内側から半光沢クリアーを吹き、ついでに室内の粗を隠しています。(笑)


座席は手持ちのジャンクから切り取って流用。
床下は両車ともキハ58となっています。本来ならば原型車の1001(1エンジン)はキハ28とすべきなのですが、動力の都合でとりあえずはそのままに。(^^;
スカートは元の金属キットのものを取り付けています。


相方の原型車・1001形。
種車はKATO製ながら、前面窓はTOMIX製が嵌まるようにしたのでそれなりに見栄えします。帯の切れ目が気になりますね……。

活躍当時は存在すら知らなかったKTR1000/2000の「レインボーリゾート」。
中古屋さんで見つけたボロボロのジャンク品がその製作契機を与えてくれました。
いざ作ってみれば、プラ車体に金属の先頭部分を取り付けるという無理矢理感でいっぱいの作品となりましたが(笑)、実車がそんな感じ故にそれもまたよしと言ったところでしょうか。


私の趣味的原点である、90年代の福知山界隈を彩る車両がまた一つ増えました。さあ次は何を作りましょうか――。

KTR1000/2000の製作 その7

2013年11月18日 20時54分49秒 | 鉄道模型/製作中-KTR1000/2000形【完成】
前回はこちら

ちょっと進んで、給水口移設→下地塗装→銀塗装の済んだKTR1001にデカールを貼っていきます。


合間の写真を撮り忘れましたが、銀塗装の後、マスキングをして帯の位置決めをします。
ここからはKTR2002の時と同じ工程です。


自作デカールを台紙ごと貼り付け、水を染み込ませた綿棒で押さえていきます。
1分ほどで台紙は自然に剥離し、圧着された赤緑の帯が現れます。


前面はテールライトやタイフォンに掛かって歪んでしまうので、細かく切り出して二重に貼り付けました。
その箇所色が濃くなってしまうのがイマイチですが、実際に塗装をするにも厄介な箇所なのでまぁまぁ良いでしょう。
前回誤って削ってしまった前面窓上の水切りは、細く切った紙を瞬着で貼り付けて復活させています。


2両ともボディのみ完成しました。
次回は床下の加工に入っていきます。1001(キハ28)が動力車となるので、これも少々厄介です。

KTR1000/2000の製作 その6

2013年11月14日 21時36分43秒 | 鉄道模型/製作中-KTR1000/2000形【完成】
前回はこちら

相方となる原型顔のKTR1001(実際は展望車同士、原型顔同士で編成を組んでいたのでペアにはならない)の製作に移っていきます。
製作は展望車よりもずっと楽ですが、KATO製品を改造していくので少々の加工が必要となります。


前面はパーティングラインが目立っていたので削除。
この時、実車写真を見誤って水切りまで落としてしまったのですが、後で復活させます。
前面の印象把握がイマイチな同製品ですが、前面窓を広げてTOMIX製のものを嵌めてやると相当印象が変わります。

さて、位置の異なる給水口ですが、


旧作でジャンクとなっているキハ41から取ります。
本来ならば埋めていなければ形態としてはおかしいのですが、製作当時(高校生)は資料不足で給水口は残したままにしていました。
因みに、既に無くなっている乗務員扉付近は現在製作中のキハ41に流用されていきました。


近影。
当時の技量では手すりの類も取り付けることは出来ず、ライトも皿穴を開けただけで満足していました。


懐かしさに浸りつつ(笑)、大まかに給水口を切り出します。
ルーバーすらもよく埋められていなかったのがよく分かります。


やはり前々回と同じように、位置をケガき、


蜂の巣状に穴開け。


ニッパーで穴を繋いで切り出し、デザインナイフで四角く整えておきます。


そして整形した給水口を嵌め、表裏共に瞬着を薄く盛っておきます。
こちらも銀塗装なので、仕上げは十分に気を遣わなければなりません。

KTR1000/2000の製作 その5

2013年11月09日 03時07分35秒 | 鉄道模型/製作中-KTR1000/2000形【完成】
最近の記事の書き方としまして……
写真に合う言葉を並べる→繋げて文章にする→推敲という順を追って書いているのですが、最後の推敲で妙に時間がかかるせいか、日記は後日まとめて、そして模型関連は全体的に数日遅れといったかたちで載せています。
その日の出来事をその日のうちにまとめてUPしていた昨年までとはえらい違いです。
実はこれも10月のハナシだったりします。
申し訳ございません。

さて。
前回、塗装まで済んでいた2002のボディですが……


展望席窓の横ですが、長方形の穴があります。
実車では信号炎管が埋められているのですが、下地を塗装するまで存在をすっかり忘れていました。


プラ板をL字型になるように組んで、


開口してKATOのAssyパーツを植えました。
少しオーバーです。


平屋部分の屋根も、大型クーラーが載る箇所は平たくなっているのでプラ板を切り出して接着。



合わせて従来の屋根もカットしておきました。
ベンチレータは別パーツ化する予定です。

そして、もう一度サーフェイサーで下地を整えた後、いよいよ銀塗装。




金属とプラの接合部分も何とか……誤魔化せたといった感じです。
肩部はやはりラインが歪んでしまいました。平屋部分は旧作の流用なので仕方ない部分もありますが、この辺りの技量も上げていきたいところです。

さて、通常であれば銀は最後に塗装するものですが、今回も楽をします。


キハ22-700でも試した「おうちdeデカール」を貼り付けていきます。
クリスマスカラーですね。


ついでに三日月型のロゴマークも製作、ルーバーはGMの東海色デカールに付属のものを使用しました。


床下に仮載せ。
この後も窓ガラスや内装の製作などが待っていますが、次回からは相方の1001の加工に入っていきたいと思います。

KTR1000/2000の製作 その4

2013年11月06日 00時52分31秒 | 鉄道模型/製作中-KTR1000/2000形【完成】
こちらも忘れずに……。

前回はこちら。




光硬化パテが乾燥した様子です。
そのままでは表面がベタついているので溶剤で軽く拭き取り、ここからまた磨いていきます。




概ねパテ修正が済んだところ。
とりあえずOKを出すことにして、ほったらかしにしていた平屋部分の加工に移ります。

今回の展望車はキハ58改造のKTR2002とするので、給水口は車体中央に2つ。
もう片方の展望車、キハ28改造のKTR1002とする場合は給水口が中央ではなく前寄りとなり、つまりこの車体で言うところの展望席側窓の下にあるため、新設するとなるとかなり厄介なのです。
先代を製作した時は資料不足でそれを知らず、普通に片方の給水口を埋めただけで済ませていました。

というわけで、余計な作業ではありますが、片方の給水口を「復元」していきます。


キハ58と位置を合わせて周辺を欠き取り、




部品取り用のキロ28から給水口を移設。
元の車体裾とラインが合うように磨いていきます。

そして十分に均した後、プライマーサーフェイサーを吹きます。




給水口を追設した跡は分からず、継ぎ目に関しては何とかOK、と言ったところでしょうか。
やはり車体の歪みは免れませんでしたが、イメージはこれで十分掴めてきました。

平屋部分の屋根肩を少し修正した後、いよいよ本塗装に入っていきたいと思います。

KTR1000/2000の製作 その3

2013年10月27日 03時58分41秒 | 鉄道模型/製作中-KTR1000/2000形【完成】
前回はこちら。
切り離した展望席部分をひたすら磨いていきます。
まずは棒やすりで荒く磨いた後、ヤスリスティック600番で整え、紙やすり800番→1000番で仕上げていきました。




懸念していた金属と光硬化パテの相性は思いのほか良く、継ぎ目消しが思いのほか上手く進んだので、合わせてホワイトメタルの欠損や車体裾の歪み、KTR2000には不要な点検蓋の筋彫りもパテで修正しておきました。

合間に床板の加工も進めます。
元々の床板は行方不明になってしまったので、新たにジャンクのキハ58用を加工していきます。


ウエイトを一部切り離して、床板の両端を切削。
歪みは極力修正したつもりですが、どうしても展望席部分は車体幅が狭くなってしまうために止むを得ない措置です。


仮乗せ。
干渉する仕切りの下部は一部切り取り、屋根カーブを整えた上部にはプラ材を貼り付けました。


いよいよ先代の展望席部分と入れ替えます。
断頭台の露(んな大げさな)と消えた先代展望席ですが、実は一度、屋根や帯色の改修を経ていまして、


(高1か高2の時と思われる)
元々、落成当初はこんな姿でした。屋根が低めですね。
帯は東海色デカールのオレンジ色部分を赤マジックで塗って代用していた覚えがあります。
展望席側窓はKATOの車両ケースを力技で切り出して、前面窓は透明プラ板をドライヤーで熱して曲げていたような気がします。


過去のレイアウト上にて。
右のエーデル北近畿は模型製作の記念すべき第一作目として今でも現役です。
若干の技術向上、そして既製品の登場による見劣りで車両ケースから開ける機会はぐっと減りましたが、後から製作したコレとかコレとかコレとか、今に至る魔改造の原点は全てここにあるということを教えてくれます。

さて、加工に戻ります。


ここまで来ると、断面が違う(車体がすぼまっている)のは仕方ないので、せめて継ぎ目だけでも極力目立たせないようにするのが目標です。
既に車体幅の定まった金属部分とのズレが少しでも小さくなるよう、予め輪ゴムで接合部分を絞めておきます。
けっこう卑怯な加工かもしれません。


少し時間を置いて様子を見た後、接合。
それでも段差が生じてしまったので、車体幅そのものの修正はいよいよ諦め、歪んだボディにパテで「肉付け」する勢いで盛っておきます。


反対側は段差があまり目立たなかったので、瞬着を薄く盛っておきました。
裾に新たな凹みを見つけたのでパテ盛りを加えておきます。

正確にスケール・ダウンされたキットを切り継いだことで全体のバランスは良くなりましたが、果たしてどうなることやら……。

KTR1000/2000の製作 その2

2013年10月17日 02時12分42秒 | 鉄道模型/製作中-KTR1000/2000形【完成】
前回の続きです。
よく見ると写真の加工状態が前後していますが、要約ということでご容赦いただければ……。


生首状態の展望席部分。
ピンセットやヤスリで大方の歪みを修正したところです。


当初、プラ材でこうしたつっかえ棒を取り付けたのですが、すぐにポロッと外れてしまったので、


部品取りとなっていたキロ28の妻板を切り出して、


このように加工し、室内仕切りを兼ねた補強としました。
同時に床板サイズに切り出したバルサ材を車体に嵌め、車体裾全体を修正します。


このようなストレッチを繰り返して、


最終的には輪ゴムで固定。
これで一晩寝かせます。


ついでに継ぎ目にはパテを盛っておきます。
金属と光硬化パテの相性や如何に……?

KTR1000/2000の製作

2013年10月13日 00時51分28秒 | 鉄道模型/製作中-KTR1000/2000形【完成】
先日、某中古模型店にて格安で入手したボロボロの「エーデル丹後」先頭車。


よくあるマイクロの完成品バラシではなく、今ではその役目を終えた(と思われる)岩橋商会のコンバージョンキットを組んだもので、下回りにはTOMIX製キハ180の旧動力が充てられていました。
同キットはまだ完成品が無かった頃に模型店でも何度か見る機会があり、当時の金銭面や技量面ではとても手が届かなかったことを覚えています。何故片割れだけなのか? 仲間は既に引き取られたのか? などなど、幾つかの謎を残しつつ、ジャンク箱の片隅でひっそりと眠っていました。

下回りの活用は後々考えるとして、このボディを利用して北近畿タンゴ鉄道・KTR1000/2000形「レインボーリゾート」を製作します。
KTR1000/2000形といえば私鉄に渡った数少ないキハ58系ですが、4両が存在し、うち2両がJRのキハ65と同じ「エーデル」顔をしていたのが最大の特徴です。
89年・90年に改造、展望車がKTR1002・2002、原型のキハ58顔が1001・2001となり(車番の付け方が若干ややこしい)、KTR001形と共に線内の優等列車で活躍、96年にKTR8000形「タンゴディスカバリー」に置き換えられるかたちで引退しました。
その活躍期間の短さがまさにバブリー・デザインと言うべきか、地味ながらも大変インパクトの強いキハ58系。一応、KTRの公式HPにも記載があります。

模型は高校時代に一度製作したものの、出来に納得がいかず放置。


前回製作ではプラ板を曲げて再現していた展望席部分を置き換えればどうにかなるかも……と思い、今回のジャンク品購入に至りました。
こうして見れば、屋根のカーブなんかはなかなか絶妙に再現出来ているような気もします。

再び、ジャンク品。


ご覧の通り状態は悪いですが、デカールを使用されたのか、塗装はバッチリ決まっています。
ボディ裏側には苦心されたであろう接着痕の数々。


こちら側は前面と側板が外れかかっています。
ライト点灯の準備が考えられていたのか、前面部分にはプラ板が嵌まっていますね。


平屋部分の屋根はキット指定のキハ65のものではないようです。


使うのは展望席部分のみ。
プラと金属の接合、ボディの歪み修正、隙間埋めなど課題は山積みですが……


えいやっ! と、展望席部分を切り離します。
廃車解体のようで心苦しい作業。


ほんとうに活かせるんでしょうか。


塗装剥離。
側板は2枚重ね合わせ、前面のオデコとアゴの部分がホワイトメタルといった構造をしています。


塗装状態では見えていなかったハンダ付けの跡がよく分かります。


切断面を金属ヤスリでガシガシ整えていきます。
磨くと光る、叩くと伸びる――中学理科で習った金属の特性を思い出します。


さて、ここからが大変です。
次回は歪みの修正がメインになることでしょう。