オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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唐川の無念

2009-08-23 19:58:17 | 千葉ロッテ

唐川に小野と同じ目に遭わせないようにと書いたことが悪かったのか、昨日と同じようなタイトルの記事を書く羽目になりました。
8回を4安打1失点で完投をした唐川に、またしても勝利の女神が微笑むことはありませんでした。

昨日の小野に負けず劣らず、今日の唐川も見事なピッチングでした。
140キロを越えるボールは数えるほどながらも、その130キロ台後半のストレートは数字以上の伸びを見せて、西武の各打者は差し込まれて凡打を繰り返します。
ストレートが低めにコントロールができていたことで、変化球を効果的に使って打者のタイミングを外して全く相手を寄せ付けませんでした。
CSの実況が言っていたカットボールの大半はおそらくスライダーであったと思いますが、このスライダーとチェンジアップが左右の打者の一番遠いところの、しかも低めに決まっていたことが、今日の唐川の好投を支えたと言ってよいでしょう。
それだけに7回に栗山に投じたチェンジアップが真ん中に入ってしまったこと、これが唐川にとっては痛恨の一球になってしまいました。
しかしながら勝負には負けましたがピッチングとしては充分に胸を張っていい、唐川の良さをいかんなく発揮をした投球内容でしたから、球場に足を運んだ方も昨日と同じく複雑な気持ちであったとは思いますが、ナマで見られたことを誇りにしていただきたいと思います。

それにしても打線は野上が唐川に遜色がないぐらいの、ストレートと変化球のコンビネーションで好投をしたとは言っても、防御率が5点を越える投手に7回5安打無得点というのは情けないとしか言いようがありません。
大松がここにきて調子を落とし、昨日のリプレイを見るかのような引っ張り&すくい上げのスイングをしていることが心配材料であり、また序盤のチャンスを逃すことにもなりました。
しかしここで大松を4番から外すことは簡単ですが、ここで我慢をして壁を乗り越えてこそ真の4番になれるのだと、そう声を大にして主張をしたいと思います。
サブローが怖いぐらいに好調さを持続しているだけに後ろを打つ大松も辛いでしょうが、正念場だと思って頑張ってもらいたいです。

そしてベンチの迷采配は、今日もその威力を見せつけてくれました。
チームバッティングを考えることなくバットを振り回す里崎を5番に据えたスタメンを見たときから嫌な予感がしましたが、バレンタイン野球には無茶振りの打者が必要なのでしょう。
何も走者が出たら常にバントをしろとは言いませんし、序盤はエンドランなどの攻撃をするのもよいですが、昨日の試合で完封をされたことを考えれば先取点が絶対に欲しいことは言うまでもなく、まさか3回の無死一塁でヒッティングをさせるとは思いもしませんでした。
さらには1点を失った直後の8回の無死一塁でも西岡に送らせることをせず、続けざまに一か八か野球が炸裂をした三振ゲッツーですから、もう笑うしかありません。
これは敗退行為と言ってもよいぐらいの愚行で、このまま穏便にシーズンを終えて欲しいと思っている私ですら即刻解任をすべきだと叫びたくなります。
極めつけは最終回に大松の代走で出したのが怪我で欠場をしていた井口で、田中雅が残っている中で井口を使う理由が私には理解が出来ず、井口への嫌がらせか、あるいはホームでのクロスプレーを願っての起用ではないかとすら思えてきます。
こういった暴挙を止めることができないコーチ陣も同罪で、次期監督が内部昇格という現実に目の前が真っ暗です。
こんな酷い采配を2試合連続で見せられて、週明けの千葉マリンで「BOBBY 2010」のTシャツを着てボビー賛歌を歌うファンがどれだけいるのか、非常に興味があります。

唐川は5回を終わったところで57球、これは昨日の小野と同じ球数です。
そしてボカチカにファインプレーをされ、ロッテベンチは愚策を披露し、そしてロッテの各打者はスタンドに風を送る空振りを繰り返します。
まるで昨日の録画を見ているような、しかし昨日よりも30分以上も短かかった2時間26分は、ロッテファンに大きな傷跡を残したと言ってもよいでしょう。
一部にチーム内がばらばらという報道もありましたが、ファンの気持ちもばらばらにならないかが心配です。

2軍戦に今江が復帰をしましたし、未確認ですが青野が2発を放ったとの情報も入ってきました。
青野については一塁や三塁の守備についているとのことで、春先に鎌ヶ谷で見た練習でのスローイングを思えば私としてはちょっと信じられないのですが、三塁が守れるのであればアーム式の投げ方から改善がされたのかもしれません。
そしてここのところは1番を任されている岡田、打率が3割を大きく越えるムニスや宮本らを抜擢することで、チームの雰囲気を変えるしか今の状況を打破するのは困難だと思います。
もちろん彼らがすぐに1軍で通用をするとは思いませんが、今のメンバーであっても連続で完封負けをするわけですから、野球に貪欲な選手のプレーを見る方がマシでしょう。
実力に劣る選手に取って代わられることで危機感を持つ選手のみが生き残れる、そういったふるいにかけることをいい加減に考えてもらいたいです。
バレンタイン監督にこういったチーム改革を求めるのは無理だとは分かっていますが、あまりに悲惨な週末であったために、どうしても繰り言を綴りたくなります。

ところで打撃が好調で密かに三塁のポジションを手にしつつある塀内ですが、その守備がなぜか不安に思えていた理由が、今日のプレーを見てようやく分かりました。
送球の際に下半身を使わずに棒立ちで上体だけで投げている、そのぎこちないスローイングが見ている者を不安にしているのだと思います。
どちらかと言えば送球よりも捕球に難のある塀内ではあるのですが、全体の印象はこのスローイングの拙さが影響をしているのだと、そう悟りました。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 7

0

西武 0 0 0 0 0 0 1 0 X 1 4 0


◆8月23日(日) 西武-千葉ロッテ18回戦(ロッテ10勝8敗、17時、西武ドーム、25,201人)
▽勝 野上 20試合2勝4敗
▽S 大沼 39試合2勝4敗1S
▽敗 唐川 20試合4勝6敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 唐川―里崎
西武 野上、ベイリス、大沼―銀仁朗

 

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四国巡り 史跡巡り篇 高松の巻

2009-08-23 01:38:25 | 日本史

 

丸亀の次に訪れたのは、生駒親正の居城であった高松城です。
現在は玉藻公園として開放をされており、桜の名所としても有名で多くの花見客が訪れるそうですが、当然ながら夏に桜は咲いていません。

玉藻公園の入口はJR高松駅に面した西口と、その対角線上にある東口があるのですが、今回は旭門のある東口から入りました。
駅の反対側ですから言ってみれば裏側ではあるのですが、城の周りをぐるっと回ってから中に入る私としては関係のない話です。
この旭門は当時の遺構なのですが、場所が悪いせいか訪れる人はあまりいないようです。

旭門を入ってすぐのところには、旧東の丸艮櫓があります。
この場所は桜馬場であり、旧東の丸という名の通り、元々は別の場所にあったものを移設したものとなります。

艮櫓は国の重要文化財であり、かなり大きな造りとなっています。
それこそ丸亀城の天守閣と比べても規模については遜色はなく、もっとも本丸(天守)にある櫓が天守閣なわけですから、比較をしても意味のない話ではあります。
とても移設をしたとは思えないような石垣ともマッチをした感じではあるのですが、ここには元々は太鼓櫓があったとのことです。

高松城に天守閣は現存していません。
老朽化をしたことで明治の時代に解体をされてしまい、高知城や松山城を凌ぐ四国では一番大きかった天守閣はその姿を消してしまいました。
これまで何度も天守閣の復元が計画をされてきたものの、資料としての写真が1枚しかなかったことで文化庁が許可を出さず、ところが2005年にケンブリッジ大学で別の写真が発見をされたことから、ようやく来年の着工を目指して準備を進めているとのことです。
もし往時の規模で復元がされるのであれば素晴らしいことで、是非とも鉄筋コンクリートではなく木材を使ったものとなることを願っています。
その準備のためでもないのでしょうが、天守閣の石垣を組み直す工事が行われていました。

その工事のために、天守閣跡に渡るための鞘橋が封鎖をされていました。
以前に訪れた際には渡ることができたのですが、この橋自体もかなり老朽化をしていて足元がおぼつかないものでしたので、こちらの補修も合わせてされるかもしれません。

高松城は瀬戸内海の海水を堀に引き込んだ海城ですが、今の堀に引き込まれているのも海水だそうです。
ただ水門でどうやって水位を調節していたかは不明との説明が案内板にありましたので、今は当時とは違うやりかたで引き込んでいることになります。

こちらは北の丸月見櫓です。
国の重要文化財であり、その名の通り城の北側に面して建っていますので、瀬戸内海からの攻撃を防ぐための役割のある櫓なのだと思われます。

艮櫓より一回りほど大きく、これを天守閣だと勘違いをする人がいるかもしれないぐらいの規模があります。
常時は開放をしていないために中に入ることは出来ず、艮櫓とともに眺めるだけで終わりました。
維持管理の問題があるのでしょうが、見るだけではもったいないように思います。

月見櫓に連なるのが、北の丸水手御門と渡櫓です。
堀の水が枯れているので分かりづらいとは思いますが、ここは船着き場のような場所であったようです。
以前に訪れたときには水があったような気がしますので、もしかしたら潮の満ち引きに関係があるのかもしれません。
ただそれにしては石段の位置が低いと思われ、実際のところはよく分かりません。

この水手御門も国の重要文化財です。
水が張っていないこともあってただの門のようにしか見えませんが、堀に水が入って小船でぐるっと散策ができるようになると人気が出るのではないかと、そんな気がします。
堀に入って近寄ろうかとも思ったのですが、ちょっと周りの目が痛かったので遠慮をしておきました。

こちらも同様に国の重要文化財である、渡櫓です。
月見櫓、水手御門とともに当時の遺構で、松平氏の時代に建てられたものです。
水手御門を守るための櫓で、一般的な門に連なる続櫓と同じようなものと考えればよいと思います。

天守閣が無く、また他の櫓にも入ることが出来なかったので、いつもの市街地を紹介することができません。
その代わりと言ってはなんですが、これが瀬戸内海です。
もう少し高さがあればよかったのですが、そうでなくても雰囲気は感じていただけるのではないかと思います。

高松城を後にして、向かった先は弘憲寺です。
生駒親正の墓所があり、その戒名である海依弘憲大禅定門から寺名がとられたのだと思われます。

生駒親正は織田信長、豊臣秀吉に仕えて、讃岐17万石余の大名となりました。
関ヶ原の戦いでは子の一正は東軍に与し、親正は西軍に与することで生駒家の存続を図ります。
東軍が勝利したことで家督を一正に譲って78歳の大往生を遂げた親正でしたが、その努力も虚しく曾孫にあたる高俊が暗愚なために生駒騒動を起こし、生駒家は4代50年余で改易の憂き目に遭うこととなりました。

この弘憲寺を探すのに役立ったのがポータブルナビで、住所検索は丁目までと番地の細かいところを探すことはできませんが、それでも丁目の辺りまで行き着ければ大抵は歩いている人に教えてもらって目的地に達することができます。
この旅の間にも何度も助けられたポータブルナビは、史跡巡りには手放せないアイテムになりました。


【2009年8月 四国の旅】
四国巡り
四国巡り 旅情篇
四国巡り 旅程篇
四国巡り 史跡巡り篇
四国巡り アクシデント篇
四国巡り グルメ篇
四国巡り おみやげ篇

 

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小野の無念

2009-08-22 20:39:10 | 千葉ロッテ

最後の最後に自らのエラーを足がかりにサヨナラ負けを喫した小野を、いったい誰が責められるでしょう。
9回無死満塁のピンチでマウンドを去る小野に最後まで投げて欲しかったと思ったロッテファンは多かったでしょうし、当然ながら私も同じ気持ちです。

まさに小野らしい、打たせて取る見事なピッチングでした。
素直なストレートは投げない小野にしても今日はこれでもかというぐらいに変化球中心の投球内容で、スライダー、チェンジアップ、カットボール、そしてシュートを駆使して、小宮山直伝のストライクゾーンでの勝負で西武打線を翻弄しました。
微妙なボールの動きが打者のヒットポイントにズレを生じさせるのか、立ち上がりからゴロが多い小野としては思い通りのピッチングであったと思います。
今日はコントロールもよかったことで少ない球数で打者を追い込み、それが故にさらに打者は焦って打ち損じるという、まさに好循環な投球でした。
5回を僅か57球、9回の途中までを110球で仕上げたわけですから、小野としては完投はおろか完封すらできるのではないかという手応えがあったでしょう。
それだけに9回の先頭打者を追い込みながらも死球で出したことが惜しまれますが、それも攻めた結果です。
サヨナラ負けの瞬間にベンチでうつむいた小野でしたが、うつむく必要はありません。
今日は堂々と胸を張って球場を後にして欲しいと思います。

これだけテンポのいいピッチングをすれば普通は味方打線から援護がもらえるはずなのですが、ロッテ打線は小野を見殺しにしてしまいました。
立ち上がりから制球に苦しむ岸を攻めきれず、そうこうしているうちに立ち直りを許すという、いつものロッテな野球を展開してしまいます。
序盤こそきっちりとバントをするなどして岸を追い詰めますが、やりつけない野球は中盤から馬脚を現してしまうのは仕方がないのかもしれませんが、お粗末に過ぎました。
これだけ三振が多いのにフルカウントになったら自動的に走らせてチャンスを潰す采配は相変わらずですし、7回の無死一塁で強攻策を採ったのもいつもの通りです。
確かに走者はベニーで打者は今月に入ってから3割をマークする、そして今日もヒットを打った福浦ではありましたが、試合の流れを考えれば代走や代打を送ってでもきっちりと得点圏に走者を進めなければならない場面でした。
競った試合であればあるほどチームが持つ野球の本質が浮き彫りになりますが、今日はまさにそんな試合であったと思います

ベンチだけではなく、選手たちの手抜きも普段どおりに展開をします。
3回の西岡の盗塁は中島の落球によりセーフになりますが、投球が外されたことでタイミングは完全なアウトであったことから自分で判断をして滑り込むことをしません。
この姿勢は7回の早川の走塁にも通じ、塀内の打球をアウトだと判断をして走るのをやめてしまい、チャンスを広げる可能性を自ら葬り去ってしまいました。
中継を見ているとよく分かるのですが、内野ゴロでボールが一塁手に渡った時点で西武の打者の多くは画面上に姿を見せていますが、ロッテの選手は姿形をほとんど見せません。
ベニーや福浦のちんたら走りは野手の打球処理に余裕を与え、逆にロッテの野手は焦ってミスをするケースが目立ちます。
こういった当たり前にやらなければならないことを普段からやっていないツケが今日の試合に出たと、そう言わざるをえません。
あの中島ですら全力疾走をする西武と、守備のときに苦しめられながらも攻撃の際に同じ行動をとることをしないロッテとの間には、今日の1点という得点差では計り知れないぐらいに大きく深い溝が横たわっています。
序盤のチャンスで調子が下降気味の大松がすくい上げるようなスイングに終始をしてしまったこと、橋本将や西岡の打球がファインプレーに阻まれてしまったことなどもありましたが、これを運が悪かった、ただの偶然だと考えているようでは、今後も拙攻による残塁の山は高く築き上がっていくことでしょう。
岸の力投と一言で片付けるのは簡単ですが、150球を越えても力のあるボールを投げることが出来るのは普段の鍛錬があってこそであり、そして酷使と紙一重ではありながらもベンチと選手との間の信頼感があってこそであることを忘れてはなりません。

数年前に好投をしながらも勝ち星に恵まれなかった小野が不憫大王と呼ばれた時期がありましたが、しかしながら実は立ち上がりや味方が点を取ってくれた直後に失点をする小野自身にその原因があり、私は自業自得だと思って見ていました。
しかしここのところの小野はまさに不憫大王の名に恥じないぐらいの境遇であり、その姿を見ているとどうにも胸が切なくなってきます。
どうせ負ける可能性が高いのであれば小野に幕を降ろさせてあげたかったというのは勝負を度外視した感情論になりますが、そう思った方も多かったのではないかと思います。
明日は小野に似た境遇になりつつある唐川を同じ目に遭わせないよう、育成モードを発動しない打線であることを願っています。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4

1

西武 0 0 0 0 0 0 0 0 1X 1 5 0


◆8月22日(土) 西武-千葉ロッテ17回戦(ロッテ10勝7敗、17時2分、西武ドーム、31,333人)
▽勝 岸 20試合12勝2敗
▽敗 小野 17試合6勝6敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 小野、シコースキー―橋本将
西武 岸―銀仁朗

 

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四国巡り 史跡巡り篇 丸亀の巻

2009-08-22 03:45:09 | 日本史

 

初日に広島まで足を伸ばしたのですが、夜に入ってから雨が降り出し、その雨は翌日の朝になっても止まずに不安なスタートとなりましたが、岡山まで戻ったあたりでようやく曇り空に変わり、四国で最初の地となる丸亀に着いたときには薄日が差していました。
昼頃には夏の晴れ空が戻ってきてくれたおかげで、気持ちよく史跡巡りの第一歩を踏み出すことができました。

その丸亀で最初に訪れたのは、当然のことながら丸亀城です。
生駒親正が元々あった砦を利用して築き、その後は丸亀藩の居城として山崎氏を経て京極氏で幕末を迎えることになります。

訪れた者を最初に迎えてくれるのは、大手一の門と二の門です。
両方とも国の重要文化財に指定をされた当時の遺構で、城に来たことを実感させてくれる見事な門構えとなっています。
これだけの遺構が残っているところは全国でも数は少ないので、初っ端から興奮が高まります。

二の門を正面から、そして門をくぐって内側から見たところです。
やや小ぶりながらもしっかりと鉄砲狭間などを備えていますし、バランスのいい造りとなっています。
登城をするために城を訪れた藩士も、おそらくは同じ感慨にふけったことでしょう。

二の門を抜けてすぐにあるのが一の門で、正面から、そして同じく門をくぐって城内から見たところになります。
こちらは堂々とした規模を誇り、ひょいと裃を着た侍が姿を現しそうな錯覚にとらわれます。

一の門を抜けると道は左右に分かれますが、左には本丸に向かう坂道があります。
お年寄りには厳しいのではないかと思えるぐらいの傾斜がある上り坂で、さすがに自転車は諦めて脇に止めて登ることにしました。
登っていくと三ノ丸跡、二の丸跡を経ることになりますが、場所を示す案内板などが無ければただの広場に過ぎないのは仕方のないところです。

そしていよいよ天守閣です。
平山城とは言っても本丸はそれなりの高さに位置していますので、ちょっと汗ばむぐらいの運動量が求められます。
それでもそれだけの価値があると思わせてくれる、見事な天守閣が待っていてくれました。

天守閣も国の重要文化財に指定をされており、江戸時代のものがそのまま残っています。
江戸時代以前の天守閣がそのまま残っているのは全国でも僅か12城に過ぎず、非常に貴重な遺構であることは言うまでもありません。
独立式層塔型3重3階でやや小さく、一見すると櫓のようにも見えますが、正真正銘の天守閣です。
このあたりで私の興奮は最高潮に達し、いろいろな人に写真をメールで送りつけましたが、反応が今ひとつであったのが不満でした。

三の丸の展望台から見た、丸亀市街です。
天守閣の窓はワイヤー入りのガラスがはめてあったために撮影には向かず、仕方なく少し下りてから撮ったのですが、遠く瀬戸内海を臨むことができます。
天守閣からは瀬戸大橋が見えるとのことですが、この位置からは確認ができませんでした。

登ってきた道を下って自転車を止めたところまで戻り、今度は右に向かうと御殿表門と番所・長屋があります。
これらも当時の遺構で、ここまで残っている城は全国でも珍しいと思います。
立ち木も綺麗に整備がされており、これらが脇役として城を盛り立ててくれていますので、丸亀市には感謝をしなければなりません。

そして何より丸亀城の素晴らしさは、この石垣に尽きると思います。
曲線美には思わず見とれてしまいますし、これだけの石垣を積み上げる技術力、労力、そして資金と大名権力の偉大さを実感するのに充分すぎるぐらいの威容を誇ります。
ややマイナーな感のある生駒親正は、実は織田信長の初期からの家臣であり、信長の愛妾である吉乃に連なる一族としての意地が、17万石の大名の支城にしては身分不相応に過ぎる城を築かせたのかもしれません。

ちょっと残念だったのが城の麓にある丸亀市立資料館で、これだけの城を誇りながらも資料館は貧弱に過ぎます。
場所が場所だけに城に関する資料に過大な期待を持ちすぎているのかもしれませんが、どちらかと言えば民俗資料館と呼んだ方がよいと思います。

丸亀ではその他に山崎家の菩提寺である寿覚院、京極家の菩提寺である玄要寺に行ったのですが、両方とも観光案内所のマップに記されていながらも、門が閉ざされており呼び鈴を鳴らしても応答がありませんでした。
江戸大名にはさほどの興味がないためにそれ以上の無理押しはしませんでしたが、ちょっと不完全燃焼な気分になったことは確かです。
それでも丸亀城の素晴らしさを堪能することができましたので、気持ちよく丸亀を後にしました。


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ヒーローは堀

2009-08-21 22:09:48 | 千葉ロッテ

6点リードの残り2イニングで逆転負けを食らうわけですから、初回に6点を先制しても相手の攻撃が9イニングもあるので安心ができないのは当然のことです。
とは言いながらもまさかここまで苦戦をするとは、情けない試合を見せられて頭が痛いです。

初回に6点、3回に2点と8点をプレゼントをされた渡辺俊のピッチングは、悲惨の一語に尽きるものでした。
ストレートをほとんど投げさせずにカーブ、シンカー、スライダーばかりという里崎のリードもどうかとは思いますが、それにしてもコントロールが甘すぎました。
苦し紛れの真ん中のボールを打たれる最悪のパターンで、勝ち投手の権利を目前とした5回途中でマウンドから引きずり下ろされたのも仕方がないでしょう。
渡辺俊の勝ちにこだわれば5回を投げさせるという選択もあったでしょうが、あっさりと代えたところを見ればベンチの信頼感の低下も見て取れます。
コントロールが生命線の渡辺俊が制球を乱すケースが目立つ今シーズンに、下半身の衰えや鍛錬不足が無かったのかと、そこのところをしっかりと見つめ直してもらいたいです。

その渡辺俊の乱調のおかげで、上野にプロ初勝利が転がり込んできました。
今日はストレートを痛烈に弾き返されるなど苦労をしましたが、カーブやフォークなどの落ちるボールを上手く使ってピンチを凌ぎました。
本来の武器であるスライダーを投げさせなかった里崎のリードにどういった意図があるのかは分かりませんが、カーブは意外に使えるのではないかというのがここまでの登板内容でしたから、多少の試行錯誤はあるのかもしれません。
何にせよ今年のルーキーでは一押しだと推してきた上野が期待通りに白星一番乗りですから、運動会で子どもが一等賞になったのを見る親の気分に浸っています。
笑顔のヒーローインタビュー、これからも何度も見たいです。

上野の後は川崎、荻野、内、シコースキーと細切れリレーで、この展開で中1日の内を使うのかとは思いましたが、他の投手の回またぎをやられるよりはマシですし、先発が早い回でノックアウトをされてしまったのですから仕方がありません。
とは言えシコースキーを8回から投入をしなければならないとは、もう乾いた笑いを漏らすしかファンにできることはないでしょう。
それでも西武打線のまずい攻めもあり何とか逃げ切りましたが、しかしながら中継ぎ総動員のツケが明日以降に出るのではないかと、そこが心配だったりします。
渡辺俊の乱調は今日の試合だけではなく、この3連戦の足を引っぱることになったわけですから、オフには厳格な査定をお願いしたいと思います。

今日の打のヒーローは堀、ベテランの味のある打撃を見せてくれました。
初回のタイムリーは試合の流れを握る追加点となりましたし、6回のヒットも堀らしい右方向へおっつける当たりで大事な中押し点をもぎ取りました。
そして何より3回のツーランが、この試合の決勝点となる貴重なアーチとなりました。
2回のチャンスを併殺で潰して、その裏に渡辺俊が先頭打者を歩かせた挙げ句の失点をしただけに、このホームランが無ければベンチも選手も浮き足立ったことでしょう。
西武ドームではありながらも、打った瞬間にそれと分かる大きな当たりは堀にとっては自信に繋がるものでしょうし、福浦や神戸にも刺激になるはずです。
堀に望むことはプレーで若手に語るだけではなく、苦言を呈することができる存在になることです。
そのためには今日の活躍は喜ばしいですし、またベテランの堀が率先をして全力疾走をする姿を見せてもらいたいものです。

早坂も左右の打席から長打3本と、徐々に打撃にも慣れが見えてきました。
タイプ的に長打が出ることが本人にとってプラスなのかどうかは微妙ではあるのですが、振り抜いたライナー性の打球が多いですし、今は結果が出ることが優先をされます。
若い選手は今は力不足ではあっても、起用をすることで経験を積んで目に見える成長があることをベンチに分からしめる存在に、是非とも早坂にはなって欲しいです。
内野手としての出番が多くなっているのは私にとっては意外な展開ではあるのですが、それも外野を守ったことで開けたチャンスであると思いますので、今後も西岡との二遊間に固執をせずに貪欲に出番を追い求めてもらいたいです。

試合は西武投手陣が10個もの四球をプレゼントしてくれたおかげで大量点に繋がりましたが、明日はそう簡単にはいかないでしょう。
それでも押し出しを選んだり、きっちりと犠牲フライを打ったりと、それなりに手応えのあるバッティングができた選手が多かったのではないかと思います。
その感触を忘れずに、難関の岸を攻略して小野に白星をプレゼントするような打線となるよう、ベンチにはあまり動きすぎないことが求められます。
前カードの最終戦を勝ったことで繋いだお得意さんへの道を確実にするためには明日の試合は大きな意味を持ちますので、小野には中継ぎ陣を休ませるようなピッチングを、そして打線には逆方向を意識した打撃をしてくれることを期待しています。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 6 0 2 0 0 1 1 1 1 12 15

2

西武 0 1 0 2 2 0 1 1 0 7 16 0


◆8月21日(金) 西武-千葉ロッテ16回戦(ロッテ10勝6敗、18時、西武ドーム、18,061人)
▽勝 上野 10試合1勝
▽S シコースキー 42試合6勝5敗9S
▽敗 帆足 19試合5勝4敗
▽本塁打 堀3号(帆足)

▽バッテリー
千葉ロッテ 渡辺俊、上野、川崎、荻野、内、シコースキー―里崎
西武 帆足、松永、藤田、西口、山本淳―細川、銀仁朗

 

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シコースキーに感謝

2009-08-20 23:45:57 | 千葉ロッテ

 

今日の試合はシコースキーに感謝をしなければなりません。
もしシコースキーが打たれていたら、それこそ暴動が起きるぐらいのスタンドの雰囲気でした。
井上コーチがマウンドに向かった時点で騒然となり、聞くに堪えないものも含めた野次が飛び交い、バレンタイン監督がベンチから姿を見せた時点でブーイングの嵐となりました。
このブーイングは次に投げるシコースキーには気の毒ではありましたが、ブーイングをしたくなる気持ちは痛いほど分かります。
勝ちゲームでありながらもスッキリとしたところがあまりないのは、この最終回のブーイングを聞いてしまったからかもしれません。

結局のところは昨日も指摘をしたように、行き当たりばったりにしか見えない継投に多くのファンがうんざりとしているということなのでしょう。
もちろん中継ぎ、抑えが打ち込まれて好投をしていた先発が白星を奪われたケースが多いために、先発に最後まで任せるべきとの意も多く含まれたブーイングだったとは思います。
しかし「変なとこで代えんじゃねーよ」という野次に代表をされるように、キレの悪い継投に憤慨をしていたファンも多かったようです。
今日も最終回のマウンドに成瀬を送り出しながらも先頭打者が出塁をしたところで交代ですから、迷采配との指摘は免れません。
中途半端なところで代えられる成瀬は面白くないでしょうし、ピンチでの登板となるシコースキーも辛い出番となります。
ここまでのピッチングを評価するのであれば最後まで成瀬に投げさせるべきであり、守護神に任せるのであればスッパリと回の頭からシコースキーを投入すべきであり、球数から言えばシコースキーの投入は間違っているとは思いませんが、今日のようなやり方が両者にとっては一番不幸な形での継投です。
ヒーローインタビューで「気持ちは落ち着きましたか」と言われていた成瀬は、もしかしたらベンチで悔し涙でも流していたのかもしれません。

その成瀬は降板をした際のスタンドからの大きな拍手を聞けば分かるとおり、7勝目を見事なピッチングで飾りました。
見事とは言っても高めの伸びのあるストレートで空振りを取りまくったわけではなく、また外角低めへのチェンジアップが効果的に決まっていたわけでもありませんでした。
しかし膝元へのストレートがコントロールを出来ていたために抜いた変化球が有効で、緩急を使った地味ではありながらも堅実な投球内容でした。
空振りを多く取って三振の山を築くというピッチングも見応えがありますが、今日のような内容の方が相手にとってはダメージが残るものだと思います。
完投ができなかったことを悔しがっていた成瀬が、同じ悔しさを共有する小野とチーム最多勝争いをする終盤戦になるのではないかと、そんな期待が持てる今日のピッチングでした。

打のヒーローはベニーで、貴重な決勝点を叩き出しました。
あそこでヒットが出なければずるずるといっていたと思われただけに、久しぶりの効果的なタイムリーでした。
このベニーは難しい選手で、外国人選手としては5本塁打と物足りない長打力ではありながらも、打率は.275と密かな存在感があります。
しかし好不調の波が激しいのと、里崎と双璧のちんたら走りはレッドカードものですし、守備は怖くてDHでしか起用ができないというのも問題です。
その成績を考えればバーナムJr.やランビンとは同列に語ることはできませんが、ほぼ来季の残留はないことを考えればムニスとの入れ替えも考えたくなります。
周りに気配りができる選手であり、スタッフなど何らかの形でチームに残って欲しいと思えるようなキャラクターでもあるのですが、選手としては微妙な立場にあるだけに、今日のヒーローを花道にと思ってしまう自分がいます。
いつもの「これから暑くなるとベニー選手の季節ですね」といったフレーズが聞かれなかったことが、一つの時代の終わりを物語っているのかもしれません。

1点リードの6回にサブローの放ったセンターへの打球がフェンス直撃のツーベースになったことを、貴重な3点目のホームランにならなかったことを悔しがる一方で、どこかホッとした気分になっていたロッテファンも意外に多かったのではないかと思います。
まさか本人もそうだとは思いませんが、次の打者の平凡な内野ゴロで三塁に走ってアウトになった姿にはやる気が見られず、ちょっと腹立たしい気分になりました。
せっかく今年は打撃が好調なだけに、守走に手を抜かなければ三拍子揃った選手としての評価が上がるのにと、そんなもどかしい気持ちにもなっています。
もっと躍動感のあるプレーを、サブローには見せてもらいたいです。

ところで初代オリオンズのユニフォームに身をまとったオールドユニフォームシリーズは、今日の試合で終わりとなります。
次の6連戦もそうだとばかり思っていたのですが、ロッテにしては珍しく商機を限定したようです。
個人的にはこのユニフォームの時代は記憶がないだけにもう少し見てみたかったというのが正直なところで、またこういったイベントは来季以降も続けてもらいたいと思います。
ちなみにこのユニフォームは川崎球場とは無関係ですが、例によって場外では川崎球場名物の肉うどんが売られていました。
しかし川崎球場と言えば魚肉ハムが入った中華そばであり、広島風お好み焼きというのが私のノスタルジーです。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
オリックス 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 7

0

千葉ロッテ 0 0 0 2 0 0 0 0 X 2 9 1


◆8月20日(木) 千葉ロッテ-オリックス18回戦(オリックス13勝5敗、18時17分、千葉マリン、14,108人)
▽勝 成瀬 17試合7勝5敗
▽S シコースキー 41試合6勝5敗8S
▽敗 平野 15試合2勝9敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 成瀬、シコースキー―橋本将
オリックス 平野―鈴木

 

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四国巡り 旅程篇

2009-08-20 02:01:29 | 独り言

 

今回も例によって、目的地だけではなく乗り継ぎ駅の写真を撮りました。
デジカメで撮った写真を整理する際に、どこで撮ったのかを後で確認をするための道しるべにもなるので、意外に役立ってくれます。
行き帰りで重複をした駅については割愛をしていますので、今回は都合41駅となりました。

本来であれば全ての駅を紹介したかったのですが、いつものgooの文字数制限のために載せきることができません。
ですから秋葉原、東京、熱海、三島、静岡、掛川、浜松、豊橋、名古屋、大垣は省略をして、船橋の次は米原からのスタートとします。
文字数制限が解除をされたときにでも、省略をした駅の掲載をしたいと思います。

四国との往復は青春18きっぷを使い、初日に国盗りをしながらつらつらと各駅電車で広島まで行きました。
そして2日目に四国に入ってバースディきっぷを2セットで6日間、丸亀を皮切りに時計回りにぐるっと一周をして、8日目に岡山から再び各駅電車に揺られて帰ってきました。
現地ではレンタサイクルを使っての移動で、持ち込んだemetersは170キロの走行距離を刻んだのですが、四国最終日の松山と今治で雨に降られなければ200キロはいったでしょうから、ちょっと悔しい気分です。
それでもこれまでの徒歩とバスが中心の移動に比べれば格段に機動性が上がりましたので、今後の旅のいい指針となりました。


【2009年8月 四国の旅】
四国巡り
四国巡り 旅情篇
四国巡り 史跡巡り篇
四国巡り アクシデント篇
四国巡り グルメ篇
四国巡り おみやげ篇

 

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ご利用は計画的に

2009-08-19 23:57:13 | 千葉ロッテ

今日は午後からずっとトラブル対応をやっていたため、久しぶりにチケットを無駄にしました。
そういうときに限って競った試合をしているなと途中経過を横目で見ていたのですが、終わってみれば結局は完敗ですから、まあ微妙なところだったりします。

映像も見ていないので清水の調子がどうであったのかも未確認なのですが、7回を3失点と見るべきか、10安打と見るべきかで評価は変わってくると思います。
前者で言えば先発の責任をぎりぎりで果たしたとも言えますが、後者で言えば試合のペースを握れなかったと言ってよいでしょう。
これで4勝5敗と小林宏や渡辺俊ほどダメダメではないものの、かと言って信頼をして次を期待するほどの結果を残せていないことも確かで、ちょっと中途半端ではあります。
いずれにせよ2億4000万という年俸に見合っていないことは間違いありませんから、昨オフの契約交渉の失敗を球団にはしっかりと反省をしてもらわなければなりません。
赤字削減の大義名分を振りかざして久保を放出したことを悲しむロッテファンの気持ちを踏みにじるような無駄遣いを、私は許す気にはなれません。

その清水を8回の先頭打者にヒットを打たれたところで代えたように、今日は今年の継投を象徴するかのような投手リレーでした。
ビジョンが全く見えず、抑えているから次のイニングを任せて、それで打たれたら慌てて代えるという行き当たりばったりが続きます。
内をどういうポジションで使いたいのか、勝ち試合での方程式に組み込むのであれば今日は投げさせるべきではありませんし、負けていても競っている場面での起用を考えるとしても2イニング目は余計でした。
それもこれも伊藤や荻野の無駄遣いをするからこういった継投になるわけで、それは内が打たれたら川崎をつぎ込んだことにも通じます。
日替わり打順で打者が自分の立ち位置を見失っているのと同様で、中継ぎ投手も自分がどこまで投げるのかが分からない霧の中を歩んでいる気分でしょう。
攻撃では一か八か、継投では行き当たりばったりですから、消費者金融の謳い文句である「ご利用は計画的に」という言葉をバレンタイン監督には贈りたいと思います。

まあそれでも打たれた内には力不足を自覚してもらわなければ困りますし、またしても三振の数を越えることができないヒット数は打者にとっての反省点です。
早川のホームランはタイプとしては喜ばしいものではないながらもきっかけにして欲しいのですが、そのホームランでしか得点ができないことも今のチーム状態を象徴しています。
微妙な言い回しになりますが、途中交代となった井口の明日以降の処遇が何か新しい流れをもたらしてくれるのではないかと思いたくなるほど、期待すべきものが見えてきません。
あっさりと出番を失った神戸や、高木の代わりに昇格をしたのが川崎という現実が、残り試合が39もあるのかという溜息に繋がります。

しかし死に水を取るつもりでとことんつき合うと宣言をした以上は、こんなことでへこたれてはいられません。
たとえバレンタイン監督が就任前のチーム状態に現状復帰をした上で退去をするつもりであろうとも、最後までしっかりと見守っていくつもりです。
落ちるところまで落ちた方がよいとの思いを叶えるかのように最下位街道の独走への切符を手にしたチームが、今後どういった軌跡を描いていくのか、その中でも明日への光明をいくばくかでも見いだすことができるかなどを、しっかりと目を背けることなく追い続けていきたいと思います。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
オリックス 0 0 1 0 0 0 2 0 3 6 13

0

千葉ロッテ 0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 7 0


◆8月19日(水) 千葉ロッテ-オリックス17回戦(オリックス13勝4敗、18時15分、千葉マリン、16,374人)
▽勝 近藤 17試合7勝7敗
▽敗 清水 18試合4勝5敗
▽本塁打 早川1号(近藤)、坂口3号(内)

▽バッテリー
千葉ロッテ 清水、内、川崎―里崎
オリックス 近藤、菊地原、加藤―鈴木

 

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是非ともバレンタイン監督に解説をお願いしたい

2009-08-18 23:19:15 | 千葉ロッテ

 

今日からオールドユニフォームシリーズが始まりました。
しかしながらスポニチがかき集めた40年間の歴史の中の輝かしい新聞記事も、今日のような不甲斐ない試合を見せられれば鼻紙にもなりません。
まるでロッテの歴史を汚すための40周年目のシーズンとなりつつあることを、重光ジュニアなどの球団首脳がどう受け止めているのかが、さすがに気になり始めてきました。

ビジターの京セラドームで勝ち越しをしたので蛙も捨てたものではないかと思っていましたが、やはり蛇の前ではただ震えるしかなかったようです。
それはユニフォームを着替えても何も変わらずで、今日も夏の夜空に大型扇風機は全開で風を送りまくり、14個もの三振の山を築きました。
投手がこれだけ序盤から打たれれば野手もやる気が失せるのは分からないでもありませんが、三振が多いのは今日に始まった話ではありませんし、どっちもどっちでしょう。
1つだけ確実に言えるのは、馬鹿を見るのはファンばかり、ということです。

とは言え、やはり今日の試合を壊したのが小林宏であることは間違いありません。
初回にあっさりと4失点のスタートで、味方が2点を取ってくれたのをあざ笑うかのように次の回も2失点と、3回も持たずにKOとなりました。
ボールは高めに浮きまくり、まるで打撃投手を見ているかのような悲惨なマウンドです。
やはり根本的な問題を解決せずに小手先でのピッチングをすれば、たまに好投をしても続かないのは当たり前の話で、リーグトップの11敗目も納得の結果です。
それでもバレンタイン監督が小林宏を先発として使い続けるのであれば、これは清水や渡辺俊のミリオンダラーズにも言えることなのですが、高給取りの不甲斐ない成績がチームの低迷の原因だとの言い訳作りがその理由ではないかと、そんな気すらしてきます。

上野も痛い一発を浴びましたが、それでもここ2試合で7回1/3を4安打6三振1四球2失点ですから、贔屓目でなくても先発をさせてみたいと思えてきます。
とは言えこんな試合に伊藤や荻野を無駄遣いするベンチに若手を計画立てて起用をする力があるはずもなく、惰性に任せてただ順番に中継ぎとして投げさせるだけでしょう。
今日は小林宏に懲罰的にでも5回を投げさせて、高木も最後まで引っぱるべきでした。
無計画な継投でいったいどれだけの投手が調子を崩していくのか、指折り数えていくのが虚しくなります。

それでもようやく浦和から若手を引き上げてくれたのですが、一番手が神戸というのは意外でした。
今日の結果を見るまでもなく2軍でも三振率が3割を軽く越える荒っぽさですから、ヒットよりもホームランを期待しての抜擢なのでしょう。
一か八か野球をモットーにするバレンタイン監督らしいと言えばそれまでなのですが、それであればムニスじゃないのかとも思いますが、まあ贅沢も言っていられません。
とにかく先発で起用をしてくれたことを感謝しなければなりませんし、神戸も釣り球だろうが何だろうが振っての三振であることを前向きに考えることにします。

それにしても本人が悪いわけではありませんが、サブローがホームランを打つと勝てないというジンクスは鉄板になりつつあります。
今日のホームランも追撃のアーチと言うよりは、暗黒のアーチと受け止めたファンがいたかもしれません。
サブローのホームラン数と歩調を合わせるかのように増えていく借金は今季最大の19を数え、20の大台に乗ると歯止めが効かなくなりそうです。

ところで球団は解説者をつけたシートの発売をするとのことで、これは新しい席種かと思いきや単に既存のプレスシートに解説者を配しただけのもので、1万円を越える価格設定が原因かどうかは分かりませんが、おそらくは閑古鳥が鳴いているところへのてこ入れなのでしょう。
その肝心の解説者はマリーンズ・アカデミーのコーチである武藤や平井だそうで、平井はまだしも武藤などは名前を知っているファンの方が少ないと思われ、どれだけの効果があるかは甚だ疑問だったりします。
それであればバレンタイン監督が自ら試合中に「このエンドランはこういった意図で・・・」などと、ベンチからマイク越しにタイムリーな説明を流してくれた方がよほど人気が出ると思われ、球団にアイデアとして提案をしたいぐらいです。
もっともプレスシートに流れるのは歯ぎしりばかりなり、という結果にもなりかねませんので、門前払いになること請け合いでしょう。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
オリックス 4 2 0 0 0 2 0 4 0 12 19

0

千葉ロッテ 2 0 0 0 1 0 0 0 0 3 6 0


◆8月18日(火) 千葉ロッテ-オリックス16回戦(オリックス12勝4敗、18時16分、千葉マリン、18,326人)
▽勝 岸田 12試合6勝2敗
▽敗 小林宏 20試合2勝11敗
▽本塁打 ローズ16号(小林宏)、岡田2号(小林宏)、サブロー17号(岸田)、カブレラ8号(上野)

▽バッテリー
千葉ロッテ 小林宏、上野、伊藤、高木、荻野―里崎
オリックス 岸田、菊地原、ボーグルソン―鈴木

 

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四国巡り 旅情篇

2009-08-18 02:39:42 | 独り言

 

8月3日から10日にかけて7泊8日で、四国巡りをしてきました。
プロローグにも書いたとおり久しぶりの暑い時期の旅で、また雨の心配を抱えてのものとなりました。
幸いなことに一番の目的であった高知の2日間が雨の予報だったところを何とか乗り切ったのですが、その代償として松山と今治ではプチ台風並みの雨に見舞われ、私の晴れ男ぶりもそろそろ限界かもしれません。
それでも予定をしていた史跡巡りはほぼ全て達成をしましたので、まずまずの旅ができたのではないかと思っています。

夏のこの時期に、そして目的地を四国にした最大の理由であるJR四国のバースディきっぷも、しっかりと満喫をすることができました。
貧乏性なのでこれまでグリーン車などには乗ったことがなく、今回の人生初体験は快適の一語に尽きました。
幅が広いことはもちろんのこと、足元がゆったりとしているのが秀逸で、さすがにそれなりの料金を取るだけのことはあります。
もちろん自腹を切ってまで乗ることは今後もないでしょうから、もしかすると人生最後の体験になるかもしれません。

私はあまり自然や景色を愛でるという感覚を持ち合わせてはいないのですが、それでも東京圏ではなかなか味わえない風景には圧倒をされます。
幕張にも海はありますし、房総半島もちょっと奥に行けば山並みに出会うことができますが、スケールが違うと言ったら大げさかもしれませんが、やはり深さが違います。
もちろん旅先でのハイテンションも手伝っているのでしょうが、長い移動時間が苦にならないぐらいに列車の外を眺めるのが楽しかったです。
写真は高知から中村に向かう際のもので、全ての写真がクリックをしていただくことで拡大をしますので、是非とも大きな画像でご確認をいただければと思います。

この大洲の青空に中村の四万十川と、これだけでも旅に出た価値があると思えるような素晴らしさがあります。
こういった感慨は学生時代の旅では得られなかったので、年を取ったということなのかもしれません。

旅先ではいろいろと珍しいものに巡り会うこともできます。
アンパンマンの作者であるやなせたかし氏は高知県の生まれであることもあってか、土佐くろしお鉄道のごめんなはり線にキャラクターを提供しています。
20駅の全てに1人づつのキャラクターを設定しており、安芸駅は「あきうたこちゃん」でした。
もちろん列車にもキャラクターが描かれていますし、駅に着く際の車内アナウンスでもキャラクターの名前が呼ばれていました。

これにはJRもしっかりと便乗をしており、特急列車の南風にはアンパンマン車両が用意をされています。
指定席になるのですが、かなりの親子連れが利用をしていました。
子どもにとってはどこかに遊びに行くよりも、こういった列車に乗る方が記憶に残り、また楽しいのかもしれません。
キャーキャーと、かなり興奮をした声が隣の車両まで響いていました。

夏と言えば祭りです。
徳島の阿波踊りに高知のよさこい祭りと、宿の確保が大変なので日程が重ならないように注意をしたのですが、街は既にお祭りモードとなっていました。
夜ともなると街のあちらこちらで踊りの練習に余念が無く、その真剣さには暫し時間を忘れて見入るほどです。
桟敷席の組み立ても進んでいましたし、街中が祭りに向けて一直線という感じでした。

驚いたのが日が長いということです。
西の日の入りが遅いのは当たり前と言えば当たり前なのですが、それでも19時を過ぎても明るいのにはビックリとしました。
何だか酒を飲み始めるのに罪悪感を感じてしまうような、そんな落ち着かない気分にさせるぐらいの明るさです。
また歩行者の信号が、次に青になるまでの時間が分かるようになっているものが多かったのもちょっと気になりました。
別に四国の人がせっかちというわけでもないのでしょうが、私の生活圏ではお目にかかることはあまりない代物です。

鯨が普通のスーパーで売っているというのも、東京圏では考えられないような光景です。
別に鯨肉が好きというわけでもありませんが、小学校のときの給食に出た鯨肉の甘辛煮が思い出深く、飲み屋のメニューにあると思わず注文をしてしまう習慣があるために、こういった生活の一部になっているところを見ると何だか変な感じがあります。
ただこれは四国全域というわけではなく、捕鯨文化のある高知限定の話なのかもしれません。

ところで私の旅の目的は史跡巡りとケータイ国盗り合戦が中心なのですが、今回から日本100名城スタンプも仲間入りとなりました。
これは日本城郭教会が2007年に名城と呼ばれる城郭を、中には吉野ヶ里遺跡のように首を傾げるものも含まれてはいますが、これらを日本100名城と認定をしたものです。
各々の城郭には固有のスタンプが設置をされており、専用のスタンプ帳に押していくスタンプラリーも用意がされています。
100箇所全てを埋めると日本城郭教会のホームページに名前が掲載をされるようで、既に70人弱の強者が名を連ねているのを見ると、城好きとしては負けてはいられません。
なかなか行きづらいところもありますのでハードルはかなり高いのですが、ライフワークにはもってこいですので、かなりやる気がでてきました。
今回は四国の9箇所を制覇しましたが、湯築城と松山城の押す場所を間違えたのはご愛敬ということで、何とか言い逃れをするつもりでいます。

ケータイ国盗り合戦は年初の北国の旅で248国まで盗って以降は停滞をしていたのですが、今回は一気に63国を盗って311国と、半分の300国をようやく越えました。
土佐を制覇したことで名乗りも元親らしく土佐守に変更をしましたし、次の目標は宮内少輔の400国です。

天候に恵まれない日もありましたが、アクシデントも含めていろいろと楽しめた旅でした。
7泊8日ともなると荷物もそれなりの量、重さとなり体力的にどうかとの心配もありましたが、意外にも強靱な自分に気がつきました。
気持ちが張り詰めていたこともありましたが、春先からのサイクリングが体力増強に効果的であったのかもしれません。
例によって1日4~5食で体重増加が心配だったのですが、カロリー消費も半端ではなかったためか出発前と変わらずで、体脂肪率だけが2%下がっていました。
体を鍛えるには、そして絞るには旅が一番だと、そう再認識をさせられた今回の四国巡りでした。


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骨折

2009-08-17 22:15:18 | 独り言

 

自分の体のことですから薄々と感づいてはいたのですが、やはり骨折をしていました。
四国巡りの途中の高知で痛めた尾てい骨と左手首ですが、腫れもせず痛みも酷くはないので骨折はないと思って放置をしていました。
しかし10日以上経っても症状が緩和をしないために整形外科に行ったところ、あっさりと骨折を宣告されました。

尻は寝る際に体重がかかるときに痛いだけで普段は問題ありませんし、手首も捻る動き以外は痛みを感じることはありません。
両方とも1ヶ月程度で治るとのことで、既に10日が経過をしたので残りは全治3週間といったところのようですが、それでも動かすと治りが悪いと言われたので、ちょっと大げさながらも手首については固定をしてもらいました。
尻は湿布で対処、あとは飲み薬として鎮痛剤を処方されました。

よくよく考えてみると骨折は、実は生まれて初めての経験です。
両方ともたいしたことはないのですが、多少なりとも不自由な生活が続くのはブルーな気分です。
風呂に入るときの防水が面倒ですし、自転車のブレーキが握りにくいですし、何より無様な日焼けが嫌で外出が億劫になりそうです。

岡豊城跡で前日の雨に濡れた石段に足を滑らせたのも、高知県庁前で自転車がスリップをして転倒をしたのも、もしかしたら若い頃であれば踏みとどまれたのかもしれません。
知らず知らずのうちに人は年齢を重ね、だんだんと反射神経が鈍っているということなのでしょう。
そう言えば年初にも足がもつれて転んだことがありましたが、ちゃんと手をついたと喜んでいる場合ではなかったようです。
私と同年代の方はくれぐれもご用心を、とアドバイスをすることが、今の私にできる精一杯の負け惜しみです。

 

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バレンタイン監督の焦り

2009-08-16 22:28:40 | 千葉ロッテ

またしても唐川の白星は掌中からこぼれ落ちました。
あと1人のところからシコースキーが痛恨の同点被弾、唐川の5勝目ははるか遠い存在になりつつあります。
好投をしながらも勝てない唐川は、ロッテというチームの本質を身をもって理解をしたことでしょう。
仙台まで遠征をされた方には辛い3日間となりましたが、最後が小坂のサヨナラヒットで終わったことを喜ぶぐらいの、そんな自虐的な気持ちになればいいと割り切るしかありません。

それにしても8回表を終わって6点リードの試合で、まさか負けるとは思いもしませんでした。
立ち上がりから微妙なコントロールに苦しむ唐川が3ランを被弾した時点で交代をさせたことは間違いではありませんし、内を投入したことも妥当な判断であったと思います。
問題はその内が打ち込まれた後にシコースキーを投入したことで、これがバレンタイン監督の焦りだと思って見ていました。
本来は荻野なり伊藤なりを使うべき場面で前倒しで守護神のシコースキーを使ったことで、どこか歯車が狂い始めたのでしょう。
それでも9回2死走者なしから追いつかれることはさすがに想定外で、もう笑うしかありません。
セーフティリードが無く、中継ぎ陣を信頼できないベンチでは、こういった試合も覚悟をしておく必要があることを今日の試合でようやく学びました。
似たような試合を繰り返しながら学び切れていなかった自分を、ただ恥じるしかありません。

それでも昨日の守乱を選手たちも恥じたのか、今日は気合いの入った守備を見せてくれました。
西岡の積極的に前に出る守備は唐川を助けましたし、井口も上手くバウンドを合わせるプレーを何度も見せてくれました。
田中雅のダイビングキャッチは見事でしたし、唐川も自らのファインプレーでピンチを防ぎました。
同点に追いつかれた直後のサヨナラホームランかと思うような当たりをキャッチした早川のプレーには、思わず拍手を送りました。
伊藤も休養がよかったのか、攻めの気持ちを取り戻しつつあるようです。
まだまだ選手たちは死んでいないと、そう思えたことがこの試合の最大の収穫です。

しかしその一方で、打撃は相変わらず個人主義が蔓延っています。
初回の無死一塁でバントのサインを出さないのは2番に竹原を置いた以上は分かりきったことではあるのですが、その竹原に走者を進める打撃をする気配はありませんでした。
2回の里崎のバントは当たりが強かったもののベニーのスタートが遅かったようにも見えましたし、田中雅の犠牲フライで三塁に進塁ができなかった堀に問題は無かったのかと、いろいろと考えさせられるプレーも多々ありました。
こういった細かいプレーが常に成功をするわけではありませんが、やり続けることで相手投手にプレッシャーをかけてチャンスの糸口を掴むこともできますし、ミスを誘引することにも繋がることは、相手にやられまくっていることを考えれば絶対に採りたい作戦です。
今のチームにそれを期待することが間違っていることは理解をしていますが、こういった試合をやられると腹が立って仕方がありません。

田中雅が好守にガッツのあるプレーを見せてくれましたし、サブローの好調さは相変わらずですし、里崎も7番に置けば宝くじとしての期待ができます。
1番を剥奪された西岡のプレーには鬼気迫ると言ったら言い過ぎですが、いつものヘラヘラっぷりは見られませんでした。
勝敗にこだわらずに個々の選手のプレーに期待をすると言った以上は、今日の選手たちの動きに満足をすべきなのかもしれません。

頑張っているし、結果も残している田中雅に代打を送るバレンタイン監督にいちいち怒っていては疲れるだけです。
それでも怒りたくなるのはロッテを愛するがゆえですが、怒るのにもパワーが必要ですので無駄遣いは禁物です。
まだまだ怒らなくてはならないシーンは残りの1ヶ月半でいくらでもあるでしょうから、それまではまったりとロッテな野球と選手たちの頑張りを見守るとともに、騒がしい世間の報道は気にしないことにして、輝かしい来季の夢想の世界に浸ろうと思います。



1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
千葉ロッテ 0 2 0 3 0 0 0 1 0 0 0 0 6 9

 0

楽天 0 0 0 0 0 0 0 4 2 0 0 1X 7 12 2


◆8月16日(日) 楽天-千葉ロッテ17回戦(ロッテ10勝7敗、18時、Kスタ宮城、17,137人)
▽勝 福盛 16試合5勝2S
▽敗 伊藤 46試合2勝5敗
▽本塁打 サブロー16号(長谷部)、里崎8号(グウィン)、山崎26号(唐川)、27号(シコースキー)

▽バッテリー
千葉ロッテ 唐川、内、シコースキー、伊藤、高木、荻野―里崎
楽天 長谷部、小山、グウィン、川岸、福盛―嶋、中谷

 

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終戦記念日

2009-08-15 21:00:12 | 千葉ロッテ

8月15日は太平洋戦争の敗戦が決まった日であり、終戦記念日という言葉は詭弁に過ぎないとは思いますが、ロッテとしてはまさに記念日として残したくなるような1日となりました。
プロとしては恥ずかしいプレーのオンパレードで負けてはならない木谷にプロ初勝利をプレゼントすることになり、流れの中で献上をした白星ですから木谷との次の対戦では問題はないと思いますが、今日の敗戦でチームが完全にバラバラと言いますか、決定的にやる気を失ってしまったように思えてなりません。

元の木阿弥、という言葉があります。
洞ヶ峠の日和見、で有名な筒井順慶の父である順昭が、若くして病死をした際に盲目の僧を自らの影武者に仕立てたことで、その僧である木阿弥は順慶が成長をするまでの間は贅沢な暮らしをすることができました。
しかし順慶が自ら政を執るようになったことで木阿弥はその立場を追われることになり、そのことから一度よくなったものがまた前の状態に戻ることを、元の木阿弥と言います。
せっかく井口をDHに回して打線らしい打線になったと喜んでいたのですが、昨日の試合でバントがことごとく失敗となったことに怒ったわけでもないのでしょうが、あっさりと元の「ただ打者が並んでいるだけ」の打線に戻ってしまいました。
この元の木阿弥のせいではないのかもしれませんが、3回のチャンスに有利なカウントから高めのボールを伸び上がるように打って併殺になった井口のバッティングが、今日の試合の流れを完全に決めてしまったように思います。

しかし今日の試合を完全に負けに導いたのは、プロと呼ぶには恥ずかしすぎる拙守の嵐でした。
記録上のエラーは西岡の1つだけですが、西岡が弾いたもの、サブローの前に落ちたもの、塀内が捕れなかったものの3つもエラーと言ってよいお粗末なプレーでした。
土のグラウンドに慣れていないとは言っても、とにかく球際に弱すぎます。
また自分で処理をしようという意思がないようにも思えて、今のチーム状態を表すかのようです。
サブローの前に落ちた打球は中継では西岡が追うべきだと解説をしていましたが、後ろに追うよりも前進をして捕る方がよいのは当たり前の話で、そのサブローが捕れそうにないのであれば西岡に指示をするなりの行動を取るべきであったと考えます。
追いながらも表情は既に諦めモードで、今年のサブローの守備を象徴するかのようです。
その西岡も塀内が取り損なった打球に反応ができなかったのは、抜けたら自分が処理をするという気持ちが無かったからこそで、ここにも個人主義が蔓延っています。
竹原の守備もエラーと言うほどのものではありませんでしたが、5回にしても8回にしてもボールの追い方が遠回りと言いますか、回り込んで抑えるのか直接捕りに行くのかを決めないままに追っているような印象を受けました。
今日の一番のプレーが投手である小野の守備であったことが情けなく、昨日のエラーで根元を2軍に落としたのであれば、試合途中でもサブローと西岡を交代させるべきであり、強きに甘く弱きに厳しいロッテベンチらしい処置です。

味方の拙守に何度も呆然とした表情を見せた小野ですが、打たせて取るタイプの投手に今日の守備は厳しすぎました。
バックを信じられなくなったら小野のようなタイプは終わりで、抑えようと力が入った時点で今日の黒星は約束をされていたのでしょう。
打たれた13安打のうちの5本ぐらいはヒットと呼ぶには可哀想な打球ではありましたが、三振がゼロで5回途中で8本以上のヒットを打たれたわけですから、自分を見失った小野にも当然ながら問題はあります。
しかし今日の小野を責める気にはどうしてもなれないのは多くのロッテファンも同様でしょうし、降板をしてベンチに戻った小野の表情に、大人を感じた方も多かったでしょう。
怒りを必死に押さえつけようと無表情を装いながらも、逆にその姿から悔しさがこぼれ落ちていました。
真夏の夜の夢と今日の試合は忘れて、次に頑張ってくれればファンは変わらぬ応援をし続けますので、酒でも飲んで今日は早く寝ることをお奨めします。

打線は序盤に木谷を攻め立てながらも、自らの拙守で押し戻した流れを引き寄せることなく、ただ振り回すだけの打撃で木谷にプロ初勝利を献上することになりました。
とにかく強くバットを振ることを美徳とでも考えているのか、走者がいても反対方向に打とうという意識はかけらも見えず、体勢を崩すぐらいのスイングには呆れるしかありません。
チームバッティングという言葉はロッテには存在をしないのか、バレンタイン監督だけではなく西村コーチ、そして高橋コーチの責任は非常に重いものがあります。
うがった見方をすればバレンタイン監督の足を引っぱる意識が多少なりともあるのではないかと、そう思いたくなるほど無様な攻撃が続いています。
チームがこういった状況だけに目に言える数値を残すために選手が躍起となるのも分からない話ではありませんが、そこは査定でしっかりとチームプレーを評価をすべきであり、そう言う意味では球団も実は共犯なのかもしれません。
馬鹿を見るのは一生懸命に応援をしているファンだけ、なのであれば悲しい話です。

そんなグダグダな試合の中で光ったのは、上野のピッチングでした。
3回1/3を1安打無失点、その1安打も上手い外野手なら捕っていた打球ですから、まあ西岡に救われた打球もありましたが、ほぼ完璧と言ってよいものでした。
ストレートにもう少しスピードが欲しかったような気もしますが、それでも打者には数値以上に速く感じられたのかボールに押され気味で、多少甘かった変化球が有効に決まったのもこのストレートがあってこそでしょう。
登板間隔が開いていたのが気になっていた上野ですが、こういったロングリリーフをさせるのであればそれもOKで、チャンスを見て先発もと考えたいところです。
普段は笑顔を絶やさない上野がマウンド上では喧嘩上等といった表情なのが素晴らしく、他の投手にも見習って欲しいぐらいです。
内と上野の2人が終盤戦の希望の星ですので、しっかりと来季へのステップとなる経験を積んでくれればと期待をしています。

ところでプロ野球スピリッツ6のCMは、いらついたロッテファンの神経を逆なでしてくれます。
今日は楽天の主催ゲームの中継ですから楽天が圧勝をしているシーンであるのはよいとしても、全球団のバージョンが無いのであれば問題です。
また今日の敗戦の責任の一端を光山に負わせることにしたロッテファンも、実は意外に多いのではないかと思っています。
何だか夢にでも出てきそうな「楽しいなぁ」のセリフを打ち払うような、明日はそんな試合になるよう唐川の好投に期待をすることにします。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 5

1

楽天 2 0 1 0 2 0 0 0 X 5 14 1


◆8月15日(土) 楽天-千葉ロッテ16回戦(ロッテ10勝6敗、18時、Kスタ宮城、19,296人)
▽勝 木谷 9試合1勝
▽敗 小野 16試合6勝5敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 小野、上野―里崎
楽天 木谷、川岸、福盛―嶋

 

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渡辺俊も10敗目

2009-08-14 23:39:45 | 千葉ロッテ

小林宏に続いて渡辺俊も、8月にして10敗目を喫しました。
ローテーションの投手が2人もこういった状態ではチームが浮上をするはずもなく、2人合わせて16の借金がそのままチームの借金という現実が、今年の先発陣を象徴しています。

打線の援護がなかった、惜しいピッチングだったと言うには、ここまで積み上げてきた敗戦が重くのしかかる渡辺俊です。
カーブ、シンカーを多投して必死な投球だったとは思いますが、正念場で踏みとどまれないのはこれまでと同様で、結局は「好投はしても大事なところで打たれる」というものでした。
4回に同点に追いつかれた後の無死満塁のピンチを凌ぎきり、次の回のピンチも防いで流れを再び引き戻しつつあった中で、6回の二死から打たれた嶋のホームランは油断と言われても仕方がなく、こういった詰めの甘さが今年の渡辺俊の特徴です。
気を緩めているわけでもないのでしょうが、そもそも被打率が高いのですから、こういったポカは致命的な失点に繋がることが多くなります。
そういう意味では小野と同様に味方が先制をして気持ちに余裕がある中で投げるのが渡辺俊にとっては一番のシチュエーションなのですが、今日はそれでもダメだったわけですから、さらに悩みは深くなります。

その渡辺俊の足を引っぱった根元のエラーは、しかしながら例によって「悪いのは根元ではない」と言いたくなります。
小坂の三塁よりはマシですが、それでもスローイングに難のある根元を三塁に起用をすることには反対ですし、それが根元を追い詰める結果になることを心配しています。
それこそイップスになりかねないぐらいに深刻な事態に陥るかもしれませんし、春先の紅白戦でいきなり外野を守ったときには「イメージができない」と書いた私ですら、また早坂や角中、神戸や岡田といった左の外野手が多い状況ではありながらも、根元の外野転向を真剣に考えなければならなくなるかもしれないような、そんな今の根元だと思います。
根元としては二塁じゃなきゃ嫌だと言っていられる立場ではないのですが、やはりその将来を考えれば二塁で起用をしたいと、そう考えています。

打線は相手が田中ですから2点を先制できたのが上出来で、しかもチャンスを潰した直後の連弾ですから大きなダメージを与えたはずだったのですが、後が続きませんでした。
立ち上がりの田中を助けた2度のバント失敗は早坂と根元の未熟さと、そして準備不足を露呈していますが、バントをさせないぐらいに田中が凄かったと思うべきなのか、2軍でもまともにバントを練習してこなかったツケが出ただけなのか、きっと後者なのだと思います。
打線らしい打線を組んで、バントすべきところできっちりとバントのサインを出した今日のベンチの采配は及第点ですが、残念ながれこれまでやってきた野球のツケが出てしまったと、失敗に対して厳しい指導は必要ながらも責めることはできないだろうと、そう思っています。
もちろんだからと言って早坂や根元に言い分があるはずもなく、今の立場を考えればしっかりと小技を練習してくださいと、そうお願いをするしかありません。

相手が相手だっただけに相性がよくても不利な初戦を落としたのは想定外ではないのですが、しかしながら明日の木谷に負けるわけにはいきません。
こちらは2009年のエースを目指すサタデー小野ですし、明日については相性どおりの横綱相撲を見せてもらいたいものです。
そして明後日に唐川の久しぶりの勝利で勝ち越す道筋を作るような、そんな明日に期待をします。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 2 0 0 0 0 0 0 0 1 3 10

1

楽天 1 0 0 1 0 1 0 1 X 4 12 0


◆8月14日(金) 楽天-千葉ロッテ15回戦(ロッテ10勝5敗、18時、Kスタ宮城、20,733人)
▽勝 田中 18試合10勝4敗
▽S 福盛 14試合4勝2S

▽敗 渡辺俊 16試合2勝10敗
▽本塁打 サブロー15号(田中)、大松16号(田中)、嶋1号(渡辺俊)

▽バッテリー
千葉ロッテ 渡辺俊、伊藤―里崎
楽天 田中、福盛―嶋

 

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井口のDHが風を巻き起こすか

2009-08-14 00:14:41 | 千葉ロッテ

 

千葉マリンには珍しい風速0メートルの試合は、不快指数100%を思わせる蒸し暑い夏の夜をもたらしました。
そんな中でチームに新しい風を巻き起こすかもしれない井口のDHでの起用が、一風の清々しさを運んでくれたことで生き返った気分です。

昨日の今日で実現をするとは思いもしなかったのですが、井口がDHに回ることで打線がしっくりとした感があります。
井口の代わりに二塁に入ったのが根元ではなく早坂だったのは意外でしたし、里崎と竹原を入れ替えればベストに近い顔ぶれとなったのですが、2番に2番らしい選手を起用したことで打線が締まったことは確かだと思います。
ややぎこちないながらも2度のバントを決めた早坂は、念願の西岡との二遊間&核弾頭で夢のような気分だったでしょう。
バレンタイン監督としても昨年までは早川を起用していたことを考えれば、2番にどういったタイプの打者を置くのが妥当かの判断力は持っているでしょうし、その早川の不調により猫の目起用になってしまっているだけなのかもしれません。
ここに根元なり早坂なりを置くことで問題は解決をしますし、そのために井口をDHで起用をすることで井口も生き返ると思いますので、一石二鳥と言ってよいでしょう。

そんな打線らしい打線に、井口やバーナムJr.といった選手が全力疾走で併殺を免れての得点と、地味ながらもロッテらしからぬ得点で試合を決めたことはいい教材となります。
こういった野球をすれば簡単に相手に流れを持って行かれることはないでしょうし、自分たちのペースで試合を進めることができます。
得点にこそ繋がりませんでしたが、得点圏に走者を送ることでバッテリーミスを誘ったことをベンチがどう受け止めているのか、明日以降の試合がとても楽しみです。

先発の成瀬はすっぽ抜けのボールがやや目立ちましたが、ストレートのキレとチェンジアップを活かした成瀬らしいピッチングが出来たのではないかと思います。
球場に着いたのが3回裏だったので立ち上がりの失点は見ていないのですが、中盤は的を絞らせない安定感のある投球内容でした。
例によって同じ打者に打たれまくるのは成瀬の問題と言うよりは里崎の問題なのでしょうが、その栗山を除けば4安打ですから、本人も手応えを感じているでしょう。
ようやくオセロ状態から抜け出した成瀬は6勝目でチームトップの小野に並びましたので、エースの座を狙ってここからが成瀬の正念場です。

その成瀬が100球ちょっとで降板をしたのは7回の投球内容を見れば妥当なところで、田中雅の好守もありましたが、中島から三振を奪ったところが限界だったと思います。
ですから8回の頭から連投ながら内を使ったのも至極当然の継投で、その期待に応えた内のピッチングも見事でした。
今日はスライダーではなく曲がり具合からするとカットボールだと思われるボールを勝負球にして、そのボールが非常によくコントロールされていました。
このあたりは投球練習の状態を見て里崎が判断をしたのかもしれず、もしそうであればナイスな判断であったと思います。
決め球であるスライダーの効果を増すためにも使えるボールが多いに越したことはありませんから、今日のピッチングで次のステージへの鍵を手に入れたと言ってよいでしょう。

明日からはカモにしている楽天との3連戦を敵地で戦いますが、初戦はまたしても田中を相手に渡辺俊が投げることになります。
いい加減に「好投をしたけど結局は勝てない」という輪廻から抜け出さなければならない渡辺俊が、果たしてどんなピッチングを見せてくれるのか、いつもどおりに序盤に無駄な失点をしなければ面白い試合になるのではないかと、今日はそんな予想で締めくくることにします。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
西武 1 0 0 1 0 0 0 0 0 2 8

0

千葉ロッテ 3 0 0 0 2 0 0 0 X 5 8 1


◆8月13日(木) 千葉ロッテ-西武15回戦(ロッテ9勝6敗、18時15分、千葉マリン、28,143人)
▽勝 成瀬 16試合6勝5敗
▽S シコースキー 39試合6勝5敗7S

▽敗 ワズディン 14試合2勝3敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 成瀬、内、シコースキー―里崎
西武 ワズディン、山本淳、松永、木村―細川

 

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