オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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終戦記念日

2009-08-15 21:00:12 | 千葉ロッテ

8月15日は太平洋戦争の敗戦が決まった日であり、終戦記念日という言葉は詭弁に過ぎないとは思いますが、ロッテとしてはまさに記念日として残したくなるような1日となりました。
プロとしては恥ずかしいプレーのオンパレードで負けてはならない木谷にプロ初勝利をプレゼントすることになり、流れの中で献上をした白星ですから木谷との次の対戦では問題はないと思いますが、今日の敗戦でチームが完全にバラバラと言いますか、決定的にやる気を失ってしまったように思えてなりません。

元の木阿弥、という言葉があります。
洞ヶ峠の日和見、で有名な筒井順慶の父である順昭が、若くして病死をした際に盲目の僧を自らの影武者に仕立てたことで、その僧である木阿弥は順慶が成長をするまでの間は贅沢な暮らしをすることができました。
しかし順慶が自ら政を執るようになったことで木阿弥はその立場を追われることになり、そのことから一度よくなったものがまた前の状態に戻ることを、元の木阿弥と言います。
せっかく井口をDHに回して打線らしい打線になったと喜んでいたのですが、昨日の試合でバントがことごとく失敗となったことに怒ったわけでもないのでしょうが、あっさりと元の「ただ打者が並んでいるだけ」の打線に戻ってしまいました。
この元の木阿弥のせいではないのかもしれませんが、3回のチャンスに有利なカウントから高めのボールを伸び上がるように打って併殺になった井口のバッティングが、今日の試合の流れを完全に決めてしまったように思います。

しかし今日の試合を完全に負けに導いたのは、プロと呼ぶには恥ずかしすぎる拙守の嵐でした。
記録上のエラーは西岡の1つだけですが、西岡が弾いたもの、サブローの前に落ちたもの、塀内が捕れなかったものの3つもエラーと言ってよいお粗末なプレーでした。
土のグラウンドに慣れていないとは言っても、とにかく球際に弱すぎます。
また自分で処理をしようという意思がないようにも思えて、今のチーム状態を表すかのようです。
サブローの前に落ちた打球は中継では西岡が追うべきだと解説をしていましたが、後ろに追うよりも前進をして捕る方がよいのは当たり前の話で、そのサブローが捕れそうにないのであれば西岡に指示をするなりの行動を取るべきであったと考えます。
追いながらも表情は既に諦めモードで、今年のサブローの守備を象徴するかのようです。
その西岡も塀内が取り損なった打球に反応ができなかったのは、抜けたら自分が処理をするという気持ちが無かったからこそで、ここにも個人主義が蔓延っています。
竹原の守備もエラーと言うほどのものではありませんでしたが、5回にしても8回にしてもボールの追い方が遠回りと言いますか、回り込んで抑えるのか直接捕りに行くのかを決めないままに追っているような印象を受けました。
今日の一番のプレーが投手である小野の守備であったことが情けなく、昨日のエラーで根元を2軍に落としたのであれば、試合途中でもサブローと西岡を交代させるべきであり、強きに甘く弱きに厳しいロッテベンチらしい処置です。

味方の拙守に何度も呆然とした表情を見せた小野ですが、打たせて取るタイプの投手に今日の守備は厳しすぎました。
バックを信じられなくなったら小野のようなタイプは終わりで、抑えようと力が入った時点で今日の黒星は約束をされていたのでしょう。
打たれた13安打のうちの5本ぐらいはヒットと呼ぶには可哀想な打球ではありましたが、三振がゼロで5回途中で8本以上のヒットを打たれたわけですから、自分を見失った小野にも当然ながら問題はあります。
しかし今日の小野を責める気にはどうしてもなれないのは多くのロッテファンも同様でしょうし、降板をしてベンチに戻った小野の表情に、大人を感じた方も多かったでしょう。
怒りを必死に押さえつけようと無表情を装いながらも、逆にその姿から悔しさがこぼれ落ちていました。
真夏の夜の夢と今日の試合は忘れて、次に頑張ってくれればファンは変わらぬ応援をし続けますので、酒でも飲んで今日は早く寝ることをお奨めします。

打線は序盤に木谷を攻め立てながらも、自らの拙守で押し戻した流れを引き寄せることなく、ただ振り回すだけの打撃で木谷にプロ初勝利を献上することになりました。
とにかく強くバットを振ることを美徳とでも考えているのか、走者がいても反対方向に打とうという意識はかけらも見えず、体勢を崩すぐらいのスイングには呆れるしかありません。
チームバッティングという言葉はロッテには存在をしないのか、バレンタイン監督だけではなく西村コーチ、そして高橋コーチの責任は非常に重いものがあります。
うがった見方をすればバレンタイン監督の足を引っぱる意識が多少なりともあるのではないかと、そう思いたくなるほど無様な攻撃が続いています。
チームがこういった状況だけに目に言える数値を残すために選手が躍起となるのも分からない話ではありませんが、そこは査定でしっかりとチームプレーを評価をすべきであり、そう言う意味では球団も実は共犯なのかもしれません。
馬鹿を見るのは一生懸命に応援をしているファンだけ、なのであれば悲しい話です。

そんなグダグダな試合の中で光ったのは、上野のピッチングでした。
3回1/3を1安打無失点、その1安打も上手い外野手なら捕っていた打球ですから、まあ西岡に救われた打球もありましたが、ほぼ完璧と言ってよいものでした。
ストレートにもう少しスピードが欲しかったような気もしますが、それでも打者には数値以上に速く感じられたのかボールに押され気味で、多少甘かった変化球が有効に決まったのもこのストレートがあってこそでしょう。
登板間隔が開いていたのが気になっていた上野ですが、こういったロングリリーフをさせるのであればそれもOKで、チャンスを見て先発もと考えたいところです。
普段は笑顔を絶やさない上野がマウンド上では喧嘩上等といった表情なのが素晴らしく、他の投手にも見習って欲しいぐらいです。
内と上野の2人が終盤戦の希望の星ですので、しっかりと来季へのステップとなる経験を積んでくれればと期待をしています。

ところでプロ野球スピリッツ6のCMは、いらついたロッテファンの神経を逆なでしてくれます。
今日は楽天の主催ゲームの中継ですから楽天が圧勝をしているシーンであるのはよいとしても、全球団のバージョンが無いのであれば問題です。
また今日の敗戦の責任の一端を光山に負わせることにしたロッテファンも、実は意外に多いのではないかと思っています。
何だか夢にでも出てきそうな「楽しいなぁ」のセリフを打ち払うような、明日はそんな試合になるよう唐川の好投に期待をすることにします。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 5

1

楽天 2 0 1 0 2 0 0 0 X 5 14 1


◆8月15日(土) 楽天-千葉ロッテ16回戦(ロッテ10勝6敗、18時、Kスタ宮城、19,296人)
▽勝 木谷 9試合1勝
▽敗 小野 16試合6勝5敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 小野、上野―里崎
楽天 木谷、川岸、福盛―嶋

 

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