予定よりも会議が早く終わり、しかも今日は長い試合になったおかげで、2試合連続の欠席は避けることができました。
しかしそれが自分にとって幸いだったのかどうか、なかなか微妙だったりもします。
前回の登板のときの再現のような交代劇に成瀬の心中はいかばかりかと、思わずこぶしに力が入ってしまうような9回でした。
確かに今日は力が入ったピッチングで、それが力みにも繋がって球数の多い投球内容ではありましたが、心情的には最後まで成瀬に任せたかったというのが正直なところです。
勝利至上主義と相反することは重々承知ながらも、ここで目先の勝利にこだわるよりは成瀬の心意気に応えることこそが重要だったのではないかと、そう思ってしまう自分がいます。
それぐらいに今日の成瀬は、マウンド上で頼もしい姿を見せてくれました。
伸びのあるストレートに外角低めに抜けていくチェンジアップと、まさに2007年の成瀬を見るかのような安心感をロッテファンに与えてくれます。
勝負師らしい相手を射殺すかのような鋭い顔つきがビジョンに映し出されたのを見て、そこに成瀬の成長を感じました。
橋本将のリードに何度も首をふる姿は、行き過ぎは独善になるので程度問題ではあるのですが、自分のピッチングに自信を持っているからこその行為であったと思います。
マウンド上で飛び跳ねるかのような躍動感のある投球フォームでソフトバンク打線を力でねじ伏せた、そんな成瀬に心から拍手を送りたいです。
ベンチに戻る成瀬の表情に諦めに似たものを感じたのは思い込みかもしれませんが、好投が報われない残念な幕引きとなってしまいました。
その成瀬とバッテリーを組んだ橋本将ですが、今日の試合は4盗塁にパスボールと散々な結果で、捕手としての限界を垣間見せてしまったことは否めません。
投球を外してもアウトに出来ない弱肩は致命的で相手に思うがままに走られてしまいましたし、逆球とは言ってもボールから目をそらしてのパスボールではお話にならず、今日はいろいろと反省をしてもらわなければなりません。
もちろん盗塁を許すのは捕手だけの問題ではありませんが、里崎が強肩を誇るだけに、投手からすると勘弁をしてくれといったところではないかと思います。
リード面では投手を尊重した柔軟さを持ち合わせていますので、里崎とはまた違った良さを見せてくれるのですが、これだけディフェンス面でのミスが続くとスタメンマスクを預けるのにはかなりの勇気が必要となります。
里崎は唯我独尊の道を歩みつつあるだけに橋本将には頑張ってもらいたいのですが、この状態では田中雅や金澤らの育成が急がれます。
今年はもうどうにもなりませんが、秋季キャンプの大きなテーマとして「捕手育成」が外せないことだけは間違いないでしょう。
試合はほぼ掌中にした勝利をこぼしてしまうという、かなり悔しい結果に終わりました。
終盤の猛攻もあと1本が出なかったのですが、そこはソフトバンクの中継ぎ陣の奮闘を称えるしかありません。
特に攝津のピッチングは敵ながらほれぼれとするぐらいに小気味よいもので、こりゃ仕方がないか、と諦めがつくほどの天晴れな快投でした。
こちらの中継ぎ陣も内、伊藤と休養をとったこともあってか安定をした投球内容でしたし、勝敗を別にすればお互いに収穫のあった試合であったと思います。
4時間25分と昨日の倍に近い試合時間は相応の疲れを残してくれましたが、さほどは明日に引きずらない疲れだと、おそらくは両チームのファンの多くは同じように感じているのではないかと、そんな気になった今日の試合でした。
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