またしても唐川の白星は掌中からこぼれ落ちました。
あと1人のところからシコースキーが痛恨の同点被弾、唐川の5勝目ははるか遠い存在になりつつあります。
好投をしながらも勝てない唐川は、ロッテというチームの本質を身をもって理解をしたことでしょう。
仙台まで遠征をされた方には辛い3日間となりましたが、最後が小坂のサヨナラヒットで終わったことを喜ぶぐらいの、そんな自虐的な気持ちになればいいと割り切るしかありません。
それにしても8回表を終わって6点リードの試合で、まさか負けるとは思いもしませんでした。
立ち上がりから微妙なコントロールに苦しむ唐川が3ランを被弾した時点で交代をさせたことは間違いではありませんし、内を投入したことも妥当な判断であったと思います。
問題はその内が打ち込まれた後にシコースキーを投入したことで、これがバレンタイン監督の焦りだと思って見ていました。
本来は荻野なり伊藤なりを使うべき場面で前倒しで守護神のシコースキーを使ったことで、どこか歯車が狂い始めたのでしょう。
それでも9回2死走者なしから追いつかれることはさすがに想定外で、もう笑うしかありません。
セーフティリードが無く、中継ぎ陣を信頼できないベンチでは、こういった試合も覚悟をしておく必要があることを今日の試合でようやく学びました。
似たような試合を繰り返しながら学び切れていなかった自分を、ただ恥じるしかありません。
それでも昨日の守乱を選手たちも恥じたのか、今日は気合いの入った守備を見せてくれました。
西岡の積極的に前に出る守備は唐川を助けましたし、井口も上手くバウンドを合わせるプレーを何度も見せてくれました。
田中雅のダイビングキャッチは見事でしたし、唐川も自らのファインプレーでピンチを防ぎました。
同点に追いつかれた直後のサヨナラホームランかと思うような当たりをキャッチした早川のプレーには、思わず拍手を送りました。
伊藤も休養がよかったのか、攻めの気持ちを取り戻しつつあるようです。
まだまだ選手たちは死んでいないと、そう思えたことがこの試合の最大の収穫です。
しかしその一方で、打撃は相変わらず個人主義が蔓延っています。
初回の無死一塁でバントのサインを出さないのは2番に竹原を置いた以上は分かりきったことではあるのですが、その竹原に走者を進める打撃をする気配はありませんでした。
2回の里崎のバントは当たりが強かったもののベニーのスタートが遅かったようにも見えましたし、田中雅の犠牲フライで三塁に進塁ができなかった堀に問題は無かったのかと、いろいろと考えさせられるプレーも多々ありました。
こういった細かいプレーが常に成功をするわけではありませんが、やり続けることで相手投手にプレッシャーをかけてチャンスの糸口を掴むこともできますし、ミスを誘引することにも繋がることは、相手にやられまくっていることを考えれば絶対に採りたい作戦です。
今のチームにそれを期待することが間違っていることは理解をしていますが、こういった試合をやられると腹が立って仕方がありません。
田中雅が好守にガッツのあるプレーを見せてくれましたし、サブローの好調さは相変わらずですし、里崎も7番に置けば宝くじとしての期待ができます。
1番を剥奪された西岡のプレーには鬼気迫ると言ったら言い過ぎですが、いつものヘラヘラっぷりは見られませんでした。
勝敗にこだわらずに個々の選手のプレーに期待をすると言った以上は、今日の選手たちの動きに満足をすべきなのかもしれません。
頑張っているし、結果も残している田中雅に代打を送るバレンタイン監督にいちいち怒っていては疲れるだけです。
それでも怒りたくなるのはロッテを愛するがゆえですが、怒るのにもパワーが必要ですので無駄遣いは禁物です。
まだまだ怒らなくてはならないシーンは残りの1ヶ月半でいくらでもあるでしょうから、それまではまったりとロッテな野球と選手たちの頑張りを見守るとともに、騒がしい世間の報道は気にしないことにして、輝かしい来季の夢想の世界に浸ろうと思います。
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