電脳筆写の記事の中からこれはと思うものを メルマガ『心超臨界』
にて配信しています。是非一度お立ち寄りください。
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《 いま注目の論点 》
★中国「統一戦線工作」明るみに――小森義久・ワシントン駐在客員特派員
【「緯度 経度」産経新聞 H30(2018).09.23 】https://tinyurl.com/y7qeaobf
★「毛沢東流思想弾圧」の復活――石平さん
【「石平のChina Watch」産経新聞 H30.09.20 】https://tinyurl.com/y7dbk63f
★新疆ウイグル 進む「中国化」――藤本欣也・中国総局長
【「緯度 経度」産経新聞 H30.09.18 】https://tinyurl.com/ycsld7ce
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●宇宙の誕生を明かす『ふることふみ』
『日本だけが「悪の中華思想」を撥ね退けた』https://tinyurl.com/y73ufsny
【 ヘンリー・S・ストークス、悟空出版 (2018/8/27)、p193 】
日本の独自の文化を成熟させる「種」は、古代から撒(ま)かれていた。
日本には157か国の大使が駐在していて、それぞれの国家を代表しているが、どの国の首都においても、駐在大使たちが外交団を形成している。その中でとりわけ人格が高く、見識が豊かな大使が外交団長を務めているが、サンマリノ共和国のマンリオ・カデロ大使は、日本でその外交団長を務めているのだ。
外交団長は、多忙をきわめている。新任の大使の表敬訪問を受ける。大使たちからの相談をさばく、宮中で国賓を招いて催される晩餐会に、外交団を夫妻で代表して出席する。
天皇皇后が海外を訪問されるときは、外交団長として、空港でお見送り、お出迎えする。
天皇誕生日には、新宮殿の大広間の豊明殿(ほうめいでん)において、天皇皇后両陛下とお元気な成年皇族の前に、157人の大使と、その夫人が並び、カデロ団長がエリザベート夫人とともに、その前に立って、陛下にお祝いの言葉を英語で述べた上で、乾杯の発声を行う。それから、立食のパーティーとなる。
2013年の天皇誕生日に、カデロ団長がお祝いの言葉として、「今年は、日本最古の歴史書である『ふることふみ』の1千3百周年のよき年に当たります。今日の世界は、不幸なことに、抗争が絶えません。願わくば日本神話の理想精神が、世界をあまねく照らしますように」と申し上げた上で、乾杯の発声を行った。
この天皇誕生日のシーンが、NHK総合テレビのニュースによって取り上げられた。
立食になってから、天皇皇后両陛下がカデロ大使夫妻のところまで来られて、天皇陛下が「素晴らしい言葉を、どうもありがとう」と感謝されると、皇后陛下が「大使は日本の歴史を、よくご存じですわね」と述べられたところが放映された。
それもそのはずで、カデロ大使は、在京の外交団きっての知日家だ。カトリック教徒であるにも拘(かかわ)らず、神道にも造詣が深い。2013年に資材を投じて、サンマリノ共和国に神社を建立した。サンマリノ神社は、ヨーロッパに建立された神社本庁の最初の神社である。
大使は神道について問われると、「神道はレリジョン(宗教)ではなく、人が生きるべき道であって、エコロジーです」と語っている。『古事記』に通じているのも、不思議ではないのだ。
それに対し、日本人の中に、『古事記』に関心を払って、原文はともかく、現代語訳を読んだことがある者が、いったい何人いるだろうか?
私が会う日本人に、「『古事記』を読んで、深い感動を覚えました」というと、ほとんどの場合、意外だという顔をする。『古事記』という本の存在だけは知っていても、読んだことはないというので、私のほうが驚かされてしまう。そして『ふることふみ』という読み方を知っている者が、百人に一人もいないことを発見した。
西洋人で大学教育を受けた者の中で、聖書を読んだことがない者は一人もいないだろう。もっとも、西洋人はキリスト教の聖書を読まなければ西洋人にならないが、日本人は『古事記』『日本書紀』を知らなくても日本人でいられる。「日本人はこうあらねばならない」という教典が存在していないのも日本的なことなのかもしれない。
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《 いま注目の論点 》
★中国「統一戦線工作」明るみに――小森義久・ワシントン駐在客員特派員
【「緯度 経度」産経新聞 H30(2018).09.23 】https://tinyurl.com/y7qeaobf
★「毛沢東流思想弾圧」の復活――石平さん
【「石平のChina Watch」産経新聞 H30.09.20 】https://tinyurl.com/y7dbk63f
★新疆ウイグル 進む「中国化」――藤本欣也・中国総局長
【「緯度 経度」産経新聞 H30.09.18 】https://tinyurl.com/ycsld7ce
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●宇宙の誕生を明かす『ふることふみ』
『日本だけが「悪の中華思想」を撥ね退けた』https://tinyurl.com/y73ufsny
【 ヘンリー・S・ストークス、悟空出版 (2018/8/27)、p193 】
日本の独自の文化を成熟させる「種」は、古代から撒(ま)かれていた。
日本には157か国の大使が駐在していて、それぞれの国家を代表しているが、どの国の首都においても、駐在大使たちが外交団を形成している。その中でとりわけ人格が高く、見識が豊かな大使が外交団長を務めているが、サンマリノ共和国のマンリオ・カデロ大使は、日本でその外交団長を務めているのだ。
外交団長は、多忙をきわめている。新任の大使の表敬訪問を受ける。大使たちからの相談をさばく、宮中で国賓を招いて催される晩餐会に、外交団を夫妻で代表して出席する。
天皇皇后が海外を訪問されるときは、外交団長として、空港でお見送り、お出迎えする。
天皇誕生日には、新宮殿の大広間の豊明殿(ほうめいでん)において、天皇皇后両陛下とお元気な成年皇族の前に、157人の大使と、その夫人が並び、カデロ団長がエリザベート夫人とともに、その前に立って、陛下にお祝いの言葉を英語で述べた上で、乾杯の発声を行う。それから、立食のパーティーとなる。
2013年の天皇誕生日に、カデロ団長がお祝いの言葉として、「今年は、日本最古の歴史書である『ふることふみ』の1千3百周年のよき年に当たります。今日の世界は、不幸なことに、抗争が絶えません。願わくば日本神話の理想精神が、世界をあまねく照らしますように」と申し上げた上で、乾杯の発声を行った。
この天皇誕生日のシーンが、NHK総合テレビのニュースによって取り上げられた。
立食になってから、天皇皇后両陛下がカデロ大使夫妻のところまで来られて、天皇陛下が「素晴らしい言葉を、どうもありがとう」と感謝されると、皇后陛下が「大使は日本の歴史を、よくご存じですわね」と述べられたところが放映された。
それもそのはずで、カデロ大使は、在京の外交団きっての知日家だ。カトリック教徒であるにも拘(かかわ)らず、神道にも造詣が深い。2013年に資材を投じて、サンマリノ共和国に神社を建立した。サンマリノ神社は、ヨーロッパに建立された神社本庁の最初の神社である。
大使は神道について問われると、「神道はレリジョン(宗教)ではなく、人が生きるべき道であって、エコロジーです」と語っている。『古事記』に通じているのも、不思議ではないのだ。
それに対し、日本人の中に、『古事記』に関心を払って、原文はともかく、現代語訳を読んだことがある者が、いったい何人いるだろうか?
私が会う日本人に、「『古事記』を読んで、深い感動を覚えました」というと、ほとんどの場合、意外だという顔をする。『古事記』という本の存在だけは知っていても、読んだことはないというので、私のほうが驚かされてしまう。そして『ふることふみ』という読み方を知っている者が、百人に一人もいないことを発見した。
西洋人で大学教育を受けた者の中で、聖書を読んだことがない者は一人もいないだろう。もっとも、西洋人はキリスト教の聖書を読まなければ西洋人にならないが、日本人は『古事記』『日本書紀』を知らなくても日本人でいられる。「日本人はこうあらねばならない」という教典が存在していないのも日本的なことなのかもしれない。